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料理人の妻が聞かれる、二大質問について

私の旦那さんはイタリアンのシェフです。

旦那さんが経営しているお店をオープンするときに知り合ったので(当時、私はお店の経理と広報・現在は別の仕事してます)、お店の◯周年がくると、付き合って◯年になるんだねぇ、と数えるのに便利です。


いまの旦那さんのお店はコース料理が基本で(お一人さま25,000円くらい)、お客様はたいてい予約をして来てくださってます。ときには、県外から、旦那さんの料理を食べるためだけに、盛岡に来てくださる方もいらっしゃいます。

旦那さんもお店を出した当初は、普通に、グランドメニューがあって、カプレーゼとかタリアータとか、カルボナーラとかコトレッタを作っている料理人でした。いつの頃からか、コース料理で勝負したいと言い始めて、その方向にどんどん進んでいったように思います。


というわけで、盛岡の中では、かなり高めなイタリア料理店のオーナーシェフの旦那さん、と認識されているため、私はよく「旦那さんは家で料理しますか?」もしくは「旦那さんはあなたの料理に文句言わないの?」という質問をされます。

これは、料理人の旦那さんを持つ妻の、二大あるある質問だと思います。


まず、うちの場合ですが、旦那さんが家で料理することは皆無です。笑

休みの日でも、台所に立つことはまずありません。この6年で自宅で料理をしたのはたぶん3回くらい。一番最近では、この前の正月休みが4連休だったので、大晦日のメキシカン料理作りを手伝ってくれました。私が嫌いなタマネギのみじん切りだけを頼んだのですが(彼にしてみれば、タマネギのみじん切りなんて10秒で済むものらしいので)、私がもたもた準備しているのが気になったみたいで、そこから延々と手を出し口を出し…

サルサソースのトマトは、刻むものじゃない、細かく叩いてジュース状にしたものを混ぜるべきだ、からはじまって、私が買ったレモンの酸味が足りないので、酢をもっと足す、ニンニクは香りがきつくなりすぎるからおろさなくていい、鶏肉は皮だけはずして、肉と皮をそれぞれ下味をつけて、まず皮から炒める…などなど。ほんとに疲れるなぁ、が私の本音。

半分喧嘩になりながら完成した、大晦日のメキシカン


料理一つをとっても、適当じゃ済ませられない。あれもこれも気になって仕方ない、だから、家では最初から、料理なんてしないほうが良い。そういうことなんだと思います。好意的に解釈すれば笑


ということで、家では私しか料理をしません。そして、私がつくる場合でも、洋食をつくることはまずないです。

洋食系だと、旦那さんが気になって気になって仕方なくなるから。まず、パスタは絶対作らないし、トマトソース類を使うもの、お肉類も洋風なソテー類は作りません。オリーブオイルをかけたり、イタリアンっぽい副菜などは一切作りません。

ということで、刺身、焼き魚、生姜焼き、和風ハンバーグ、鍋、中華料理、あたりをぐるぐるしているメニュー構成になっています(なんだか書いててだんだん恥ずかしくなってきた)。 ただ、旦那さんはほとんど文句は言いません。たぶん、言いたいことは山ほどあるんだろうけれども、「美味しい」としか言いません。

たまに市販のネタでただ焼いただけのハンバーグとかを出すと、「このハンバーグすごい結着強いけれど、自分で作ったの?」という鋭い質問をしてきます。いつも愛用しているごま油がたりなくなって、麻婆豆腐作っているときに、ほんのちょこっとだけバターを足したら、「なんでバター入れたの?」って言われてビックリしました。プロの舌ってすごいなぁって。ふふふ。


ということで、この料理人の妻が受ける二大質問に関しては、余力があれば、このような笑いのネタをちりばめて、面白おかしく話すところなんですが、ねぇ。

料理人の妻に関しては、もしかしたら、料理をそんなに頑張らなくていいんじゃないかな、が私の結論です。




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