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2022年6月2日の日記

 影が少し、長くなった気がする。夕日にじっとりとした熱気を感じるようになった。明日の天気を憂うようになった。気がついたら6月になっていた。さて、どうしよう。

 去年の今頃は何をしていたっけ、とSNSを遡る。あぁ、これから1年もの月日が経ったのか。

 1番線に停車中の電車内で、2番線を通過してゆく電車を見送った。退勤ラッシュの午後6時、ついさっき家を出たと思ったらもう家に向かっている。誰かが私の鼻の穴から細い医療機器を差し込んで脳の時間経過を司る部位でも弄っているのではないか。マンションのてっぺんとてっぺんの間で見え隠れする夕日は、朝に見た太陽と同じだとは思えない。

 自分を取り巻く環境が、僅かに、本当に僅かに、変わっていっている。そしていつかそれが、ひとつの大きな天変地異をもたらす気がする。何かわからないけど、そんな気がする。

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