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高専に遊びに行ってきました

 昨日、転校する前にいた高専に遊びに行ってきました。昼からだったので、とてつもなく暑かったです。

 電車を降りて駅を出たら、だんだん緊張してきて、「こんにちは」を言う練習をしたけど、全然無駄でした。高専に着いて、階段を登るとき何回か立ち止まってしまって、それだけ緊張しているんだなと思いました。

 それから、階段の踊り場で何分か迷った(行くしかないのに)あと、ようやく担任の先生の研究室にたどり着きました。

「こんにちは。お久しぶりです」
 と担任の先生に言われて、練習していた「こんにちは」は全く言えませんでした。言おうと思ったのかも分かりません。

 もともとの定位置の椅子に座って、「学校はどうですか?」と聞かれました。そこでまた何分かして、やっと声が出ました。あまり覚えてないですが、「楽しいわけではないです」みたいなことを言ったと思います。

 担任の先生とは、1時間強、普通に話しました。話は尽きなかったけど、先生に会議があったので、違う先生のところに行きました。結果6人も回りました。

 その中でも、実験の先生が初めて教えてくれたことが印象に残っています。

 10年も前じゃないぐらい前、先生が面接官をした推薦入試で、全く話さない子がいて、でも成績はよかったから合格した。入学してからは普通に友達と話したりしていて、問題ないと思ってた。5年生になって、就職の話になったときに1つも企業を決められずに、学校に来れなくなってその子はそのまま学校を辞めてしまった。今思えば面接の場面でだけ、(私)と同じだったんだな…その経験もあって、(私)が高専で声を取り戻したとき、泣きそうになった。だからまた、(私)みたいな子が来たときは、自信持って接することができると思う。

 私は先生たちに何も返せてないと思っていました。先生たちがただ、「優しい」ということだけで、私との関係は成り立っているんだと思っていました。でも、この実験の先生と深く話していくにつれて、(実験の先生に限ってかもしれないけど)「(私)が頑張ってるから、頑張る人を応援するのが俺の仕事だから、当たり前じゃん」と電話で言ってくれたこともあって、優しいだけじゃないのかも、私が頑張っているからだ、と気づけました。

 本当にいろんな先生と、たくさん話せて、でも不思議なことに、懐かしいとはあまり思いませんでした。歴史の先生は、「4か月ぐらい会ってなかったのに、なんか普通に、いつも来ているかのように迎えてしまった」と言ってて、だいたいどの先生もそうだったので笑ってしまいました。歴史の先生も一緒に笑いました。

 最後にリコーダー理論の先生のところに会いに行きました。前、倫理の先生とのzoomに入ってきてくれていたから、久しぶりという感じでもなかったです。高専にいたとき最後の最後までやっていたように、木の寸法を測るお手伝いをして、「まだ帰りませんか?」と聞いたら「帰るんか?」と聞かれたのでうなずくと、「今日は長居する予定やったけどじゃあ帰ろかな」となって一緒に帰りました。帰りながらも話して、電車に乗って、あと一駅というところでふと、先生が部分的に金髪にしていることに気づいて、「髪の毛染めましたね」と言って、先生の答えは省略しますが、そこで別れました。全員の先生と、「また会いましょう」という感じで別れることができて嬉しかったです。

 行く前は緊張していたけど、とても楽しかった1日でした。でも、電車を乗り換えて1人になったら急に寂しくなって、高専を出て1時間でもう、戻りたくなっていました。家に帰ってからはいつも通り過ごしていたけど、自分の部屋のベッドに入った瞬間にまた寂しくなって、電車で泣けなかった分泣いてしまいました。優しい先生たちに出会えてよかった、と思うと同時に、そんな学校を辞めるしかなかった、辞める選択をしてしまった自分に腹が立ちました。

 どんなことでも、私を丸ごと受け止めてくれた先生たち、ずっと大好きです。またこれから何日かは、私は寂しくて1人になったら泣いてしまうと思うけど、また会えるから、たまに電話とかしながら繋がっていたいです。昨日は大変な中、迎えていただきありがとうございました。

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