見出し画像

北欧の秋の色

天国のような夏が終わると、ぐっと寒くなり秋がやって来る。
私の住むストックホルムの秋は日本の東京のそれよりずっと寒い。ストックホルムより更に北に行けば当然もっと寒い。
10月のこの時期は気温が一桁台になることも多く、もはや東京で言うところの冬の気温である。

気温が低いからか、木々が紅葉し、葉を落とすスピードは日本の木々よりもずっと速い気がする。気がつけばもう葉の色が変わり、どさっと葉を落としあっという間にハゲ坊主になる。
家の周りに生えている木々は、メイプル、白樺、松、セイヨウトチノキなど。どれも綺麗な黄色に葉っぱは色づく。

画像1

天気が不安定なのもこの時期の特徴である。とにかく曇りや雨の日が多い。空はずーっと灰色。2021年の今年はまだマシだが、一ヶ月の日照時間が数時間という年もある。雨は殆どがしとしと降る弱い雨で、傘はなくても防水着だけで凌げる。濡れても屋内に入れば暖かく乾燥しているのですぐに乾く。とにかくずっと曇っているのでいつしか心も灰色になってしまう。

太陽が出れば天の恵みのよう。
ただし緯度が高いために、その高さはとても低い。ストックホルム10月の南中高度は驚きの17度。東京は41度であるから圧倒的に低い。
つまり太陽から目までの距離は長く、波長の短い青色は大気によって散乱され光の色は黄色くなる。一日中夕方のような色である。

光の散乱は夕焼けでより顕著である。曇った空に垣間見える夕焼けはピンク色。灰色の雲とのコントラストは幻想的。スウェーデンの有名な児童書家アストリッド・リンドグレーン著「はるかな国の兄弟」の舞台となる天国「ナンギヤラ」に繋がっていそう。

というわけで、私にとって北欧の秋の色は 黄色 灰色 ときどきピンク。

画像2

Twitter フォローしてください!
https://twitter.com/0125Tonchin

Youtubeもフォローしてくださいね!
https://www.youtube.com/channel/UC6ImTJ7B7eW7cY4u_egn-pA/featured


サポートいただけたらもっともっと記事を書けます。よろしくおねがいします!