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変化。

彼と過ごす時間を重ねて、私自身の色々なものが変わったと思う。

精神的なもので言えば、大事にされているという実感から自尊心が育った。卑下される事に慣れきっていたけれど、それを否定出来るようになった。まだきっと下手だけれど、自分を大事にする事が出来る瞬間が増えた。
彼に私がしたい、してあげたいと思った事をすれば、それを受け入れてくれたり喜んでくれる。そんな彼にとっては当たり前の事も、私にとっては新鮮だった。これをしたら嫌われるのではないか。気持ちが重たいのではないか。彼に好かれるためにはどうしたら良いのか?好きで居続けてもらうには何の努力をすれば良いのか?そんな事は考えなくなった。

行為に対してもネガティブな感情を持たずに済むようになった。身体のコンプレックスも真っ直ぐに「綺麗だよ」と愛でてくれる彼に数え切れないくらいに抱かれて、コンプレックスが全てなくなりはしないものの、このままでも愛してもらえるのだと、信じられるようになったし、安心しきっている。
変わったことをしなくても、新しいことを取り入れなくても飽きられてしまうのではという焦りがない。こうしなければ愛して貰えないのではという恐怖もない。ただただ大好きだ、愛してるって気持ちを伝えるだけの行為がこんなに心地よいものだと知った。知らなかった感情と、知らなかった安心感。

身体的なものならば、潮吹きしづらい体質だったのに、申し訳ないくらいに吹くようになった。それなりに濡れづらかったはずなのに、溢れて止まらなくもなった。何度も深く達したり、意識を飛ばす経験もなかったけれど、彼に愛されてはじめてそれを知った。心も身体もすっかり委ねている。

誰かの傍で眠るのが下手で、腕枕なんてされても重たいだろうと気になって仕方なかったし、そもそも寝心地が悪くて苦手だった。相手が眠りについたのを確認して、そろそろと離れて眠るのが常だったのに、彼の腕に抱かれてぐっすりと眠る心地良さも知った。

ここまで自分が変わるとは思っていなかった。私はどこか卑屈で、自己評価も低く、愛情深い癖に愛されることに対して冷めていて、どうせこんなものだ。私なんかが、こうやって愛して貰える訳もないと思っていた。

だから、こんな日々は始まってから今もずっと変わらず新鮮で、毎日毎日、彼の事が愛しくて仕方ない。いつか冷めるのだろう、恋愛なんて始まった頃がきっと一番楽しいものだと思っていたのに、出会った頃よりも今の方がずっとずっと好きだ。ずっと余所見もせず、彼だけ見ている自分にも驚く。すぐふらふらとしていたのに、彼の事しか見えない。でも、盲目的な訳ではない。ただ、まっすぐに彼の事が好きなだけ。ひねくれていた私がこうやって変わったのは、私だけを見て、向き合って大事にし続けてくれている彼のおかげだと思うし、その事に感謝し続けている。ありがとう、そして、これから先もずっと愛させて欲しい。

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