「知りたい」も不安定
「やりたいこと」がない子を考える(17)
教育では、「不安定にさせ、解消する」という手法は広く使われています。
例えば、教師は「素朴に思っていることを崩す」ことによって子どもの興味を引き出します。
「本当にそうだろうか」
「なぜそう言えるのか」
「もし〇〇だったらどうか」
こういった言葉は、子どもたちの安定した世界を崩します。
不安定にすることによって、人間は正しい答えを知ることで安定を取り戻そうとします。
興味や知的好奇心とは、不安定になった世界を安定した世界に戻す役割があるわけです。
そして、安定が取り戻されたなら「快感」を感じることができるのです。
つまり、教師は「不安定にさせ、解消する」という「快感」を感じさせる方法が日常的に使っているのです。
また、軍隊や宗教などの教育でもこの「不安定にさせて、解消する」という方法はよく取られます。
ちょっと違う例かもしれませんが、僕が高校に入学した時、応援の練習がありました。
上級生が来て、最初はめちゃくちゃ叱られます。
しかし、1ヶ月の応援が終わった時には「君たちはよくがんばった」と一言だけ褒めてくれるわけです。
その一言にホロっときて「あの先輩はかっこいい」となるわけですが、軍隊などでもこういった方法はよくとられています。
これも「不安定にさせ、解消する」方法の一つでしょう。
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