黄色信号点滅

　ついさっきスーパーに買い物に出かけてきた。

　目的はお弁当のおかずになる食材の補充。

　ここ最近は野菜がとても高いのでその中から手が出せそうなお値打ちの物を慎重に選んでいく。

　それから精肉コーナーに行ってお肉を見ようと思ってしゃがんだらパチンと音がして床に何かが転がった。

　うん？と思って拾い上げてみるとジーンズのボタンだった。

　ズボンの本体から千切れるような形で外れており修復は不可能だとすぐにわかった。

　幸いベルトで止まっているのでズボンがずり下がることはなかったが何とも落ち着かないスリリングな気持ちになった。
　
　先日のお葬式でもアジャスターギリギリまでウエストが膨らんでいたが今度はジーンズが逝ってしまった。

　うへぇ、ジーンズが耐えられない位太ったのか…とかなりヤバい気持ちになりつつそのまま誰にも悟られないように買い物を済ませた。

　その足でユニクロに行った。

　日曜日のユニクロは激込みなのであまり気は進まなかったのだが、履けないジーンズを持っていても仕方がないので選択肢はなかった。

　さすがに試着をせずに買うのも大冒険なので履けそうなサイズのものを三本持って試着室に入った。

　一本目は太ももの時点で引っかかってしまってウエストは全く締まらなかった。
　
　むむむ、と思いつつ二本目も履いてみたがこれもあまり変わらなかった。
　
　三本目でようやくウエストまでズボンをあげる事に成功したがウエストはパツパツだった。

　なのでその三本を元に戻していくら何でもこのサイズだとデカすぎるだろうと思った一本を掴んで再び試着室に。

　履いてみたらこれが驚きのシンデレラフィット。

　今までのジーンズからしたらかなりのサイズアップでええええ、嘘ぉ…と思うような大きさだった。

　とりあえずその一本を買って帰宅して妻に事の顛末を話したら、自分が思っている以上の倍くらいはデブになっていると思いなさいと無慈悲な一言を頂いてしまった。

　確かに普段来ている服もジワジワときつくなっているのは実感していた。

　このままだと見た目はもちろん健康にも悪いので今日からダイエットをすることに決めた。

　まずはエアロバイクを漕いで筋トレをする。

　お酒は休肝日以外も飲む量を減らす。

　後は規則正しい生活をする。

　今の体重はナイショだが一年後には標準体重に近づけるように食事を工夫したい。

　極端な事をいきなり始めると絶対続かないのでまずは運動から。

　いや、お腹周りがパッツンパッツンなのはみっともないから。

　そんな事をまじめに考えながら昨日の晩御飯の話を。

　昨日は鶏むね肉をメインに。

　胸肉を皮を剥いで削ぎ切りに。

　キャベツをざく切り。

　玉ねぎを細切り。

　フライパンに火を点けて油を敷く。

　そこに鶏肉を入れて軽く炒める。

　色が変わったら野菜を投入。

　しっかり火を通す。
　
　味付けは海苔の佃煮とうま味調味料。

　これで鶏の海苔佃煮炒めの出来上がり。

　もう一品は砂肝を細切りにする。

　それを茹でて火を通す。

　火が通ったら醤油、砂糖、酢、ごま油で和えてねぎを散らして砂肝の酢醤油和えの出来上がり。

　後はきゅうりのぬか漬け。

　汁物は大根と玉ねぎのみそ汁。

　これで低カロリー晩御飯の完成。

　お酒はちょこっと飲みたかったのでビールをハプシ。

　いただきますをして乾杯。

　ビールをコクコクと飲んでひやぁウメェと悶える。

　では砂肝の酢醤油和えから食べる。

　コリコリした食感で酢醤油なのであっさりしていてとってもヘルシーである。

　ビールをクピリと飲んでからぬか漬けをポリリ。

　ちょうどいい塩梅の漬かり具合でなかなかいい。

　ではメインの鶏肉に。

　ハムリと食べると海苔の佃煮の甘い味がふわっと広がる。

　鶏肉のしっかりした歯応えとこの味付けがなかなか名コンビである。

　普通に塩コショウで炒めるよりも減塩になるし味付けも濃くならないので食べすぎ防止にもなる。

　ゆっくりと食べて一時間半くらいでご馳走様。

　食べてすぐ横になるといけないのでヨイショと自分を奮い立たせて後片付けをガシガシとしてからお風呂に入っておやすみなさい。

　さぁていよいよ本気で痩せないと生命の危機を感じ始めたのでダイエット企画が始まりました。
　
　効果が出始めたらまたご報告させていただきます。

　まずは腹筋十回と世界一簡単なスクワット五十回から。

　押し入れの中にある太って履けなくなったズボンたちが再び日の目を見られるようにやれるだけやってみよう。

　一年くらいの長期計画で臨みたいと思っています。

　あんまりヘルシーすぎて妻がストレスにならないように上手にカロリー計算された晩御飯を作っていこうっと。

　ズボンのボタンがコロンと転げ落ちる光景はなかなかに物悲しいものがありますね。

　数多ある誘惑に負けないぞぅ。