あっち

憐憫を飲み込んだがなんともなかった。
毒素がどうとかなんとか言ってたのは全部嘘だったらしい。
免停くらったみたいな顔だと言われた。
全く心外だ。
あいつもあいつもあいつもとんでもないことになったと聞いたのだが。
結局伝えたいことなど何も生まれず、水道水を飲んだ時のような軽い苦味ぐらいの衝撃しかない。
なんとでも言える。
なんとでも言える。
なんとでも言える。
頭の中でこだまするのはこの程度。
結局天才との格の違いを突きつけられただけだった。
契約書にサインをしなくて本当に良かった。
みんなも気をつけよう。