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横並びの惑星

べっくやちひろさんのエッセイZINE『ママになるつもりはなかったんだ日記』を読んだ。

友人Hちゃんとお茶をしていたら、彼女がふと「人間関係って惑星だと思うんだよ」と言った。つまり、人間関係は惑星のようにそれぞれが描く軌道が近づいたり離れたりするものだと。

『ママになるつもりはなかったんだ日記』

ここが好きで、何度か繰り返し読んだあと、ふせんを貼った。

好きな人がいる。

なんとなく出会いを求めて、「おぉーい」と大きな声で叫び、手を振ってみても、相手に気づかれない。求めても求めても、手が届かない。そういう虚しさになんだか疲れて、一旦離れようとしたとき。

その人は、そんなふうに、自分が「もういいかあ」と、ふぅっとゆるみ始めたときに出会った。

最初は画面上だったけれど、わりと序盤から、気疲れとか、そういった無理をしなくていい人だった。

次の約束も、決して互いに無理せず、すんなり決まってしまうこと。
自分のコンプレックスである偏食をすぐに、正直に話せたこと。
会うたび驚きと問いが生まれたこと。

ふしぎだなあ。

ずっとそう思っていたのだけれど、あの人とわたしの惑星が、偶然、いい感じの軌道に乗り、近づき、横並びになっていた。そういうタイミングだった。

そう考えると、なんだかものすごく自分の中で合点がいったのだった。

べっくやさんもZINEの中で触れていたけれど、惑星はいつかぐっと離れてしまうこともあるんだろう。正直、それはいやだなあと今は思うのだけれど、それは今この瞬間、横並びでいることが心地いいからだ。

もしいつか、離れるその時が来たら、せめてそれが心地いいものであればいいと思うし、いざ迎えてみると、そう感じるものなのかもしれない。

まあでも、しばらくは横並びでいたいものです。

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