2019年1月後半 観たものまとめ
強めに感想を持った熱く書けるものを少なめに。
【映画】
・『チワワちゃん』
早くも2019年1位が確定した。成田凌さんが大好きなので彼目当てで観に行ったら終盤えらいことになってた。成田ファン閲覧注意。iPhoneを出演者に配布して互いを撮影させたというだけあって映像のバリエーション、カットの数が尋常じゃない。それはそのまま我々が互いにスマホを向け合うInstagram以降の世界観。ダニー・ボイルとか中島哲也のカット割りまくる演出はそれ自体スタイリッシュで爽快だったけど、作劇上の必然は乏しかった。それが我々の生きる現実がダニー・ボイル的な世界に追いついたってことなんだけど、それを若い監督がさらに若いキャストと組んで成立させたので嘘がない。と言って狭い物語ではなく、誰にでも起こりうる普遍的な話だし、青春の快と不快を煮詰めて煮詰めておきながら最後は潔く過去と訣別する、開かれた物語。ちょうど関ジャムで蔦谷好位置さんがベスト10に入れていたことで気になっていたHave a Nice Day!による主題歌『僕らの時代』を毎日聴いている。我々は『木更津キャッツアイ』のあいつらとか『ウォーターボーイズ』のあいつらとか、最近だと『桐島』とか『何者』のあいつらのことをふと、今どうしているだろうかと思い出してしまうわけだけど、『チワワちゃん』を観てしまってまた思い出すやつらが増えてしまったなあという感じ。今年いっぱい機会あるごとにこの映画の話をするでしょう。。
・『クリード 炎の宿敵』
正直、これのフリとなる『ロッキー4』はいつ観たか憶えていないくらいなんだけどそれでも問題なく理解できた。様式美。『クリード チャンプを継ぐ男』を熱さで越えることはないけれど、ロッキーシリーズをどうクリードが踏襲していくのか楽しみですね、というのが大方の感想でしょう。
【TV】
・『デジタルにらめっこ WARAE』
セットかっこよすぎ、音楽凝りすぎで気持ちいいい。フリースタイルダンジョン、藤井健太郎さん周りと来て、民放各局のバラエティがヒップホップに染まっていく。Aマッソ加納さんの出囃子でChelmicoは流石にあざといけど笑ってしまう。松本人志が関わってないのに松本人志っぽい、というツイートを見つけてその通りだと思った。特番で是非また観たい。。ハリウッドザコシショウ、R-1や替え歌トーナメントの時と違い、ドキュメンタルや今回の優勝は防御力の資するところも大きいのが興味深い。人のネタで思わず笑ってしまうことがない、というのはカッコよくも怖くもある。
・『アメトーーク!』「ひんしゅく体験ナダル・アンビリバボー」
ナダルさんをフューチャーする番組はとりあえず必ずチェックする体になってしまっている。「イナバ物置」「コウモリぶら下がり」「鉛筆」といったNGエピソード、あちこちの番組でタイトルは聞いたことはあるものの全貌は微妙に見えてこないのがもどかしく心地よい。
【展示】
・落合陽一個展『質量への憧憬』
メディアアーティストの落合さんが提唱する「計算機自然(デジタルネイチャー)」という概念、著書を読んでいると繰り返し出てくるのに今いち頭でしか理解できてない感じがあったのだけど、展示を見てだいぶ理解が進んだ気がする。大きなビルボードにポスターが貼られては剥がされてを繰り返した結果表面がべたついて苔のようになっている写真で、落合さんの言う「侘びと寂」が分かった気がした。違ったらすいません。文字通り機械と植物を組み合わせた生け花のような作品群もあるのだけど、それは落合さん側がだいぶ我々の理解に寄せてくれてるんかなと邪推。今回の展示は2月6日で終わってしまったけれど、落合さんの本やツイートを見て、理解したいけど追いつけないという人は是非次の個展を楽しみにしたらいいと思う。お客さんがいかにも意識の高い人たちで緊張した。みんな自前のカメラ持ってて(え、それカメラ?と思うような見たことない形のカメラを構えてる人も)、ちっこい古いiPhoneで撮ってる奴は私だけだった。
【Youtube】
・「ニューヨークのニューラジオ」
2年前に終わった「ニューヨークのANN0」がスタッフさんを再集結してyoutubeで復活。当時も毎週欠かさずかつ繰り返し聴いていたし、今でもたまに録音を聴き直すくらいのニューヨーカー(ニューヨークさんのラジオリスナーのこと、たぶんニューヨークさん自身は揶揄のニュアンス込めてる笑)なので待ってましたと大声で叫びたい。本家のラジオ終わってからも存続して、しかもリスナーも不正せずにずっとアーカイブを聴けるというのはマジでパラダイムシフトなんじゃなかろうか。2週目の放送でお二人がしょっぱなからガンガン新井浩文さんの話をしてるのを聴いて(観て)、ラジオ局の電波じゃなくなって話せることの幅広がってね?と嬉しくなった。正直、リアルタイムでラジオを聴く習慣が数年ぶりに復活した。
【ライブ】
・ハナコとかが屋の寝る前にコント
仕事終わりで我慢できなくて駆け付けた。少し遅れてしまってかが屋の1本目だけ見逃した。ハナコさんの『ロボコン』はいつも以上にドラマチック、というかもうドラマだった。中盤までで十分笑えてエモーショナルなのに、終盤ダイナミックに愛憎がぶつかり合うところで笑いながら泣きそうになった。かが屋は『くら寿司』。息子の成長をあんな形で表現したフィクション、後にも先にもないでしょう。いつも究極的にミニマルな世界観でよくもまあこんなに優しく飛躍してくれる。満員のバティオスが揺れるようにウケていたけど、笑いながら本当に泣いていた人、何人かはいそう。
半月ごとに更新しますって言って有言実行したのは誉めてほしいけどもうただのオタクのブログなので、演者ならではのオーラを文章で醸せるように今後工夫します!興味を持った瞬間ぐぐったりツイート検索すれば数秒で概要がわかる時代に、あらすじや趣旨を書くのはナンセンスかなあと思ったので、いきなり感想から入ってみてます。
ではまた。
文章を書くと肩が凝る。肩が凝ると血流が遅れる。血流が遅れると脳が遅れる。脳が遅れると文字も遅れる。そんな時に、整体かサウナに行ければ、全てが加速する。