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1粒で2度美味しい?プロダクト改善で新規流入を増やすには

このnoteは Repro稲田宙人さんの主宰する「モバイルアプリマーケティングアドベントカレンダー2021」の11日目の投稿です。面白かったら是非ハッシュタグ「#アプリマーケアドベント」を付けてシェアをお願いします!

はじめまして。ネストエッグという会社で貯金アプリfinbeeのプロダクトグロース/マーケ周りを担当している富宇賀と申します。

Repro稲田さんに声をかけていただきモバイルアプリマーケティングアドベントカレンダー2021の11日目記事を担当することになりました。

実は昨年も「こんな記事」を書かせていただいたのですが、今回はどういう内容にしようかと思い、ネタ出しを兼ねて「マーケティング」について考えてみました。みなさんも考えてみてください。

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さて、どんなものが思いつくでしょうか。

・PEST分析
・STP分析
・4P/4C
・広告配信

・インフルエンサーマーケティング

・メールマーケティング

・オウンドメディア

…etc

パッと上げてみました。正直これだけでは網羅性もないし、そもそもここでは答えを提示したいわけではありません(し、できません)。

では、なんのために?

マーケティング視点でのプロダクト改善の話

進行の都合上サクッと進めてしまいますが、「マーケティング」という単語から

・プロダクト改善

を想起することは少ないのでは、という気がします。

プロダクト自体にマーケティング要素を含めてしまう事例の有名なものとしてはAirbnbの掲載情報のCraigslistへの投稿対応が挙げられます。

いわゆる「マーケティング担当」だとこの辺りはスコープ外だったりして検討の俎上に上がらないことも多いのではないでしょうか。

しかし、うまくいけばユーザビリティの向上と新規流入増を一緒に解決できるような、1粒で2度美味しい施策になったりもするのです。

というわけで、今回はそんな「マーケティング視点でのプロダクト改善」の話をしようかなと思っています。

「それ」が求められるのはどんな時?

施策を考えるときにはデータを見てボトルネックを特定することはもちろん大事ですが、前提として「どんなシチュエーション/感情の時にそれが求められるのか」を考えることが重要だと思っています。

例えば、うちはfinbeeという貯金アプリを運営しているんですが、うちの場合だと「貯金アプリってどんな時に必要とされるの?」ということですね。

試しに簡単に列記してみます。

■貯金ニーズが発現するケース(例)
・月末になるとお金がなくてカツカツ
・同年代の人と比べて貯金が少なくて不安
・ほしいもの・やりたいことを見つけた時
・ローンを組んだ時
・子供が生まれた時
・急な出費があった時

例えばこんな感じ。あくまで例です。

分類するとどうなる?

では、これを分類してみましょう。

大きく分けると出費には「継続的なもの」と「突発的なもの」があります。また、「主体的なもの」と「受身的なもの」とに分けることができます。

上記で洗い出したものをそれぞれ分けてみるとこのように分類が可能です。

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課題解決案はどんなもの?


また、その分類に合わせて「どんな機能があると課題が解決しそうか考えてみます。

まずは「継続的なもの」から。

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次に「突発的なもの」について。

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シチュエーションによって解決策は変わる

当然の話ではありますが、シチュエーションによってペインは変わるため、その解決策もまた変わってきます。
※もちろん、どのペインに対しても共通に効果を期待できる解決策もまたあります。

そして、finbeeではこれまで「貯金アプリ」という観点から「継続かつ主体的」「継続かつ受身的」に対するアプローチがメインでした。

なぜならば、そのような「ずっと貯金のことが頭の隅にある人」(貯金課題が顕在化している層)がコアユーザーと考えているからです。

ただ、それだけだとセグメントは狭くなり、また刺さるワードも「貯金できない」「お金ない」などの、どちらかといえばネガティブなものが多くなってきます。もちろん、そのようなネガティブ(負)を解決することがfinbeeの価値でもあるのでそれ自体は全く悪いことではないのですが、弊社のミッションが「やりたい・ほしいをかなえる」でfinbeeサービスサイトのコピーが「かなえる日々を、はじめよう」であることを踏まえると、ブランディング観点としてもっと「ポジティブ」なメッセージを強めていきたいという気持ちもありました。

上記のような流れの中で、「突発的なニーズ」に対するアプローチも必要と判断し、施策を検討していきました。

その課題感を踏まえ生まれたのが「キープ機能」です。

キープ機能とは?

キープ機能は以下のような機能です。

「今すぐには始めない貯金目標」をfinbee内に保存できる機能。ECサイトや旅行サイトで「ほしい!やりたい!」と 思ったそのときに、共有ボタンからfinbeeを選べば、finbee内に貯金目標をキープすることができます。

■活用例

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この機能が浸透していけば、「貯金できない」「お金ない」というニーズのある方に加えて「ほしい・やりたいを整理したい」というようなニーズのある方にも刺していくことができます。

また、いざ「貯金しましょう!」と言われても「何のために貯金するんだっけ?」となってしまう方も多いと思います。そのため、日々の暮らしで見つけた「ほしい・やりたい」をfinbeeに「キープ」してもらうことは、貯金を開始するハードルを下げ、また、「ほしい・やりたい」を叶えることのサポートにもつながると考えています。

ただ、機能を追加しただけでそのような理想がうまく回り出すわけもなく、キープはまだ上記のようなニーズを持った層にうまくリーチできていないのが現状です。

キープは今フェーズ2対応まで終わっていて、次のフェーズ3対応を行なったのち、リーチを拡大していく予定です。

最終的にはECサイトでの離脱率改善という文脈でfinbeeを活用いただき、新規ユーザー獲得に加え収益化にも繋げていきたいと考えています。
※CVに至らずお気に入りで滞留してしまっている商品をfinbeeにキープ&貯金&購入してもらう。

そこまでいくと1粒で3度美味しくなる(流入強化+リテンション強化+収益化)ので頑張りたい所存です。

おわりに

いかがでしたか?

Airbnbのような鮮やかな事例ではなくて恐縮ですが、マーケティング観点での機能追加の流れとして参考になるものがあれば幸いです。

新しい層のユーザーを獲得したかったり、マーケティング予算がない中でユーザーを獲得する必要がある場合などにはぜひ「マーケティング視点でのプロダクト改善」を意識してみてください。

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