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【読書記録】仕事の結果は「はじめる前に」決まっている/大嶋祥誉著

1.ゴール

 効果的な段取りの立て方を学び、効率的に仕事を進めていく。

2.概要

 マッキンゼーで学んだ「ミニマム思考」をもとに、
 最小の努力で最大の成果を出す段取りの基本をまとめている。
「ミニマム思考」とは、価値を生み出す最も重要なことに集中して
 最小の力でそれを成し遂げる思考法のこと。
 ミニマム思考ができる人は、仕事に取りかかる前に、
 集中すべき最も重要な仕事を明確にして、それ以外を「捨てる」。
 それにより、無駄を省くことになり、最小の力で最大の結果を
 手にすることができる。つまり、仕事の結果は、「はじめる前」に
 決まっている。そうした前提のもと、著者が
 マッキンゼーで得た段取りのノウハウを体系的に紹介している。

3.学び

◆段取りはバリューを決めることから始まる
 バリューとは、自分もしくは相手にとっての「メリット」とのこと。
 この仕事をすることで、自分自身やお客様、仕事相手にもメリットがある
 というもの。
 バリューが明確になれば、やるべきことの道筋がはっきりと見えるため、
 仕事をはじめる前にレベルの高い結果を得ることができる。
 反対に、バリューを回答できなければ、迷走し、ゴールまで
 無駄な時間・労力がかかることになる。

◆段取りを立てる技術①「仮説を立てる」
 仮説とは、バリューを実現するための仮のアイデア。
 仮説を立てることによって、やるべきことに当たりを
 つけることができ、やるべきことに集中することができる。
 そのため、ミニマム思考の人は、
 常に仮説を持ちながら仕事をしている。
 そして、仮説を立てる上で大事なのがスピード。
 初めに立てた仮説が間違っていたとしても
 スピードがはやければ、すぐに軌道修正することができ、
 期限内に仕事を進めることができる。

◆公私にわたる情報のストックが仮説の精度を高める
 仮説を立てるためには、ベースとなる知識や情報が頭の中に
 十分にインプットされている必要がある。
 そのため、遠回りのように見えるが目の前の仕事の知識を
 得るだけでなく、普段から
 文学やアートに親しんだり、哲学や科学関連の書籍を
 読んだりすることが重要になる。
 
◆段取りを立てる技術②「全体を設計する」
 バリューの高いアウトプットを出すためには、
 ゴールに向けて何をしなければいけないかという道のりを
 最初の段階で明らかにする必要がある。
 全体設計ができないと、行き当たりばったりで進めてしまい、
 自分が全体のプロセスの中で、どこにいるかを把握しないまま
 作業を続けてしまうことになる。
 そこで、全体設計のうえで有効なツールがガントチャート。
 ガントチャートを使えば、ゴールに向けてやるべきプロセス・行動を
 一覧で把握することができるため、現在地を把握しやすくなる。

4.感想

 本書を読んだことで、自分の仕事の進め方を客観的に見つめることが 
 できた。今までは、段取りを立てたつもりでも、計画に抜け漏れが
 あったり、最終的なアウトプットをイメージできていなかったりと、
 粗い段取りになっていたと気づいた。
 また、ミニマム思考で重要な「この仕事のバリューは何か?」と
 自問自答することができなければ、視野狭窄になってしまうと
 気づくことができた。
 これからは、「仕事の成果は始める前に始まっている」という
 ミニマム思考のもと、仕事を進めていくようにしたい。


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