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人生をやっていくためのPerfumeみたいなユニットを結成したい

みんな人生やってる、人生やってへんのはお前だけ

という年齢になってきた。28歳にもなると周囲が結婚ラッシュとなり、体感で3か月に1回くらい結婚式や二次会に出ているような気がする。知人の少ない私でもこのペースなのでリアル人望に恵まれている人はさぞかし大変だと思う。

私は、正直いって結婚や子供を持つことに対する憧れや願望はあまり無い。男性に対する恋愛感情があるのかどうかも正直微妙なんじゃないかと近年は特に感じている(でもアセクシャルを積極的に名乗る度胸もない)。しかし、令和の世の中になったといっても依然として、一定以上の年齢に達した者が結婚しているかどうか、子供を持っているかどうかというのは社会性のある真人間であるかどうかを示すバロメーターのように見られているところも大きいし、特に女性はそうでない場合、お前の居場所はない、何が楽しくて生きてるの?と後ろ指を指されるような雰囲気があると感じる。「30歳超えたら女なんて誰も見向きもしないからボケっと過ごしてたら後悔するよ」というアドバイスを一方的にもらうことも多々ある。

正直結婚したくないけど結婚しないとダメな気がする

いくら自分の幸せは自分が決めるものとはいっても、周りから「お前は幸せじゃない」と指さされながら自分はそれでも不幸じゃないんだと胸を張れるほど私はメンタルが強くない。現時点の自分の率直な思いとして結婚や出産はあまりしたくないと思っていても、数年後の自分も現時点の選択に後悔しないだろう、とは言い切れない。現に、私はこれまでにも「あのときこうしておけばよかった」という後悔を積み重ねながら生きてきている。

特に私が結婚という人生の選択について悩む要因として、私は一人っ子で、しかも知人友人を増やすのがあまり得意でなく、人に頼るのも不得意だということがある。兄弟がいれば、(兄弟仲にもよるが)自分が老いてからも親類が存在している可能性は高い。寝床に入ってから、「自分はこのまま老いていって、両親がボケたりしたら自分ひとりで心折れずに諸々の対応をしないといけないし、その後も孤独に死んで腐乱死体となって発見されるような可能性が割と高いんじゃないか」などということをグルグル考え続ける夜がこれまでに何度あったか知れない。まあ介護は兄弟がいないので結婚していたとしても自分でやることに変わりはないのだが、それでも、赤の他人ではない人間が横にいるだけでも、心労で鬱のどん底に落ちて最悪の結末を迎える可能性は多少低まるのではないか。

そもそも二人組で人生やるのがキツい

こういう悩みに襲われてググり倒す夜を経るうちに「友情結婚相談所」というようなサービスもこの世に存在していることを知った。友情結婚というとLGBTがメイン対象のようなイメージを持たれるかと思うが、恋愛感情や性的感情を持たないアセク・ノンセクの人もターゲットらしく、新たな時代の到来だなあ……と感じた。
この「結婚したくないけどしないとヤバい気がする」問題に対するエンドレスな悩みを精算したくなったらこういう手段に頼るのもいいかな~、などと考えていたが、ここでそもそもの課題にぶちあたった。

二人組で人生やるのってキツくない????

私は昔からどうも、人と一対一でいることが苦手だ。相手への投げかけ、および相手の投げてきたボールへの反応の全責任が自分にかかってくる場というものにプレッシャーを感じる。あと、これはどんな夫婦にも言えることであるがパートナーに決めた人間が本当に一緒にやっていける人間とは限らない。まあだからこそTwitterで家事育児を他人事として捉える夫に対する呪詛ツイートがバズったり、あまつさえ「旦那デスノート」(ドメインはなんとdannna-sine.com だ)などというサイトができたりするのだが。

人生をやっていくPerfumeみたいなユニットを組みたい

二人組で人生をやるのはキツい。なので、理想としては異性間に限らない三人組とかで、友情をベースに愉快に人生をやっていくPerfumeみたいなユニットを組みたい。二人組だと片方が病気や不慮の事故、その他人生のトラブルでダウンした場合にもう片方に負担が押し寄せるが、三人組なら一人がダメでも残り二人で助け合える。私の好きな山崎ナオコーラ先生も『この世は二人組ではできあがらない』と言っている(これも世の中別に男女二人組のユニットが全てじゃなくね?と言ってる小説なので気になる方はぜひ!)。

この国では現状、「入籍した男女(+子供)」というユニットでないと「家族」としては認められない、というシステムになっているが、世界を見渡すと事実婚や同性間での結婚など、家族の多様な形態が認められている国も多い。
女子校でよく言われる「結婚できなかったらシェアハウスで一緒に住もうね」の究極形がここにあるのではないか。ニーズはそこそこあるような気がしている。私は2020年代の新しい家族の一形態として「人生をやっていくためのPerfume」を提案したい。

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