249杯目:【コラム】野村監督はヒール役だった。
個人的には大変残念な野村克也さんの死。
前回に続いて、野村監督の思い出。
自分たちが子供の頃、
男の子はみんなプロ野球選手に憧れていた。
それのキッカケの一つになったのが、
『巨人の星』
『侍ジャイアンツ』
などの漫画。
当時は読売ジャイアンツを中心にプロ野球が回っていたというほど、
ジャイアンツと他の11球団って感じだった。
実際、パリーグの観客動員は今では考えられないほど酷かった。
どんなに強くても・・・。
そしてジャイアンツは強くて、
9年連続日本一、いわゆるV9時代。
王・長島を中心に、周りを固める選手も素晴らしく、スター集団でした。
テレビ中継もジャイアンツしかやらないので、
他のチームの選手の名前もあまり覚えられなかったから尚更。
そんなジャイアンツの強い時代、日本一を争う宿敵は、
野村監督兼選手率いる南海ホークス。
監督をしながら、4番捕手で試合に出場して、
リーグ優勝をする強いチームを作ったのだから、
野村監督の能力の凄さが分かりますね。
何人か監督兼選手は誕生していますが、
成功したのは野村監督だけだと思います。
ジャイアンツ中心の時代のプロ野球を題材にした漫画、
自動的にジャイアンツの敵はヒールのような描かれ方をします。
当然、パリーグの強いチームであった南海ホークスはヒール扱い。
その監督でもあり中心選手だった野村監督は大ヒール!?
野村捕手が、ジャイアンツのバッターの集中力を削ぐために使った戦術、
バッターに呟く作戦。
正々堂々とやるのがスポーツ!
と、真っ直ぐな気持ちで漫画を見ていた自分たち少年は、
そんな相手との駆け引き云々なんて理解できるわけもなく、
汚い、卑怯・・・と野村監督はヒール一直線(苦笑)
実際、野村監督はそうして呟き、
王選手は、その呟きを聞こえないフリをして打たれた。
長島選手は、呟きに答えながら打たれた。
と言っていたので、漫画での脚色ではなく、
本当だったようですねf^_^;
だから、きっと野村監督が嫌いな人は、
自分が子供の頃には多かったんじゃないかなー!?
それから自分も大人になり、いろいろ経験してきて、
野村監督の深さや良さが理解できるようになりました。
あれだけの実績を選手・監督ともに残しながら、
常にチャレンジ精神を忘れずに、
必要とあれば新しい試みも積極的に取り入れていたのが印象に残ります。
その姿勢が、野球を超えて人間としても学べる人に感じたのでしょう。
そして、亡くなった日に堀江貴文さんが投稿した動画。
悲しいという感情はあまり見せない堀江貴文さんの、
グッときた表情と語りに感動。
野村克也さんの凄さを感じました。
時代の寵児と言われながら、
常に従来とは違う新しい価値観で突っ走る堀江貴文さんが認める年配の人って。
本当、対談が実現して対談本読みたかった。。。
貴重なお時間の中、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 駄文ながら一生懸命書かせていただいていますので、またいらしてください。