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不安になってしまった話

私には素敵な恋人がいる。
賢くて、思慮深くて、優しくて、年齢的にも精神的にも大人で、言い出したらキリがない。
(賢いのは悪口?と言われたけど、私にとっては最高の褒め言葉だ。)
つくづくかっこいい人である。

だから、不安になってしまった。
私はまだ自分が定まっていないことを突きつけられてしまう。
私はかっこよくない。
私の一挙手一投足がかっこよかったら、彼の魂は喜ぶだろうか。そんなことを考えた。
弱気になった。なぜか怖くなった。
私は彼を愉しませたい。
それなのに、何故。

それを昨晩言ってみた。
重い女だと思われるかもというそれまたある種の不安を押し切って。

一緒に悩んでくれた。
運命だから大丈夫と言ってくれた。
たとえ別れても。
愛の伝道師になるための道半ばゆえだと諭してくれた。

そしてあれこれと試してくれた。
最終的に、こんなに仲良しなんだから、思い悩むことはない、と言ってくれた。

こんなかっこよくない私でも、愛してくれているのだと感じることができた。
改めて、かっこいい人になりたいと思った。

彼の素敵な世界に、一歩でも近づきたい、
そう思った。

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