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これから不定期で、ボードゲームSF『盤上の夜』のネタバレ読書記を書きます、ということを宣言してみる。

ま、タイトルの通りです。
『盤上の夜』は、宮内悠介さんが書いた小説のタイトルであり、本作含めて6篇
・盤上の夜(テーマのゲーム:囲碁)
・人間の王(テーマのゲーム:チェッカー)
・清められた卓(テーマのゲーム:麻雀)
・象を飛ばした王子(テーマのゲーム:チャトランガ)
・千年の虚空(テーマのゲーム:将棋)
・原爆の局(テーマのゲーム:囲碁)
からなる短編集です。

小説の『盤上の夜』は、2010年に第1回創元SF短編賞に投じて、山田正紀賞(選考委員特別賞)を受賞。
短編集の『盤上の夜』は、第147回直木賞候補、さらには第33回日本SF大賞受賞。

まさに、昴(プレアデス星団)のごとき小説団なのです。

noteでも、『盤上の夜』についての書評・感想・評論を書いている方が何人かおられます。
その中で、結構深く掘り下げているがみやずまみやずさん。

さらに、SF評論家の岡和田晃さん、ゲーム研究家の草場純さん、著者の宮内悠介さん本人を交えてのむちゃくちゃ膨大で濃い鼎談もあります。

『盤上の夜』が出版されて10年以上経過しました。
今さら書評ですか、と言われても仕方ないです。
でも、この小説たち。
手付かずのいじりがいあるところがまだまだ残されているのですよ。

例えば、『人間の王』のタイトル。
この「人間」って、なにを指しているのか、考えたことありますか?
上で例示した書評や鼎談にも、(おそらく)取り上げていません。

チェッカーのコマの呼び方は「Piece」や「Pawn」などありますが、その1つに「Man(人間・男性)」があります。
つまり「人間の王」とは「チェッカープレイヤーのチャンピオン」だけでなく「チェッカーそのものの王」の言い換えでもあるのです。

まあ、単なる蘊蓄にすぎませんが、ボードゲーム小説『盤上の夜』は、ボードゲームの蘊蓄(それほかのカテゴリも含めて)を積み重ねて、まだまだ面白いほど深読みできそうなのです。

ということで、そんな読書記を1noteにつき1000〜2000字前後で書き連ねる予定です。
それぞれの短編の内容にも触れるので、ネタバレ当たり前ですすめていきます。
ですので、『盤上の夜』を是非とも一読したうえで読書記をご覧いただいたほうが、よろしいかと思います。
毎回ネタバレ注意を促すタグを入れておきますので、よしなに。

連載にあわせて、まとめ用のマガジンも準備します。
読書記のタイトルは「『盤上の夜』ネタバレ読書呑記」。
日記のように定期的ではなく、不定期に呑気に書いていきます。

では。

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