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DV相談のお仕事14

北海道・北東北縄文遺跡群。世界遺産登録おめでとう。ということで、写真はうさぎ型埴輪。縄文時代でも東北出土でもないのでまったく関係ありませんが、学芸員さん手作りのマスクつけた写真がかわいいので使ってみました。

さて、本題です。

「DV加害者を刺激しないほうがいい」と言う人がいるようですが、わたしは懐疑的です。

今暴力を振るわれている、相手は興奮しているというよいな状況ではもちろん煽るような言動は駄目です。どんなに丁寧な言葉で訴えても、聞ける状態にない時は、その場を離れて安全確保が最優先です。

加害者が少し話を聞きそうな時、きっちり伝えたいフレーズがあります。(「夫はわたしの話なんてまったく聞かない」と言う声が聞こえてきそうですが)

「これ以上暴力を振るったら警察を呼ぶ」「次に暴力があったら離婚する」と毅然と言うことです。

もしも夫とまだやっていきたい、離婚は避けたいと思っているなら、二人の関係性を変えていく必要があります

DV相談を受けていると、離婚は避けたい、なんとか夫とやっていきたいという相談が実は多いのです。「どうにか、なんとか、」継続したいと切実な声が届きます。

「夫の顔色をうかがってきた、怒らせないようにいつもピリピリしてきた、でも限界」と言います。

夫婦あるいは恋人関係を継続したいと望むなら、やはりどこかで一歩踏み込む決断が必要です。

妻は本気で離婚を考えている、家を出ようとしている。このままでは避けられないと夫に覚悟してもらわないと。もちろんその前に女性側も覚悟が必要ですが。

女性の本気度が伝わると女性の顔色を伺ったり、少し話を聞こうと変化する男性もいるようです。(必ず変化すると言い切れないところが悲しい)

加害者教育プログラムといって、暴力を振るう人が自分で暴力はいけないと気づき、変わるためのプログラムがあります。男性が参加を望むなら使ってみるのもありです。

今のところ民間団体がやっています。専門の訓練を受けたかたたちが、きっちり組まれたプログラムを使って行っているようです。

DVセンターや役所は残念ながらまだやれていない状況です。(全国的には民間団体の力をお借りしてやりだした所があるのかな?すみません。情報不足で)

わたしの所属するDVセンターではやれていません。今のDV支援は、被害者を逃がすことが主流で加害者を変える、暴力そのものをなくす支援についてはまだできていないのです。

女性がすべてを捨てて逃げなくてもよい方法を作っていかないといけないと思っています。早急な課題です。さて、わたしにできることは何だろう。

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