石曽根記事_証券と保険との統合

証券と保険、統合は進むのか?

金融商品の機能

金融業界は主に「銀行」「証券」「保険」の3つで構成されています。
保険営業の方は、これら3つについて以下のように説明します。

銀行:利回りが低いが、すぐに現金を引き出せて、リスクも低い
証券:利回りが高く、すぐに現金化できるが、リスクが高い
保険:利回りは普通で、すぐに現金化はできないが、リスクが低い

上記の特徴を表でまとめると、以下のようになります。

つまり、金融商品は組み合わせることによってそれぞれの長所を活かすことができます。そのためhokanは「金融商品販売の統合が進むのが理想的であり、実際にその方向に進んでいく」と考えています。
これまでの保険代理店は保険商品だけを販売していましたが、最近の先進的な保険代理店は保険以外の金融商品も販売しています。
そうした代理店の事例をご紹介していきます。


事例① 日本ファイナンシャルプランニング株式会社

日本ファイナンシャルプランニング株式会社では、保険以外に、不動産や住宅ローンなどに関する相談を専門のスタッフが受け付けています。
社長の伏屋様は、不動産業界からプルデンシャル生命に転職された後に独立されました。


事例② 株式会社イコールワンホールディングス

株式会社イコールワンホールディングスでは、保険以外に、株や不動産の投資コンサルティングサービスを提供しています。社長の安田様は、野村證券とプルデンシャル生命で営業職を経験した後に独立されました。

同社は最近、横浜の若者をターゲットにした企業とのマッチングサービスの「ツギナニスル」で話題となりました。


金融サービス統合に向けて動き出す金融庁

先進的な保険代理店がさまざまな金融サービスを組み合わせているとお話しました。一方で、総合的な金融サービスの提供に向けて金融庁も動き出しています。

以下、上記の記事からの抜粋です。

金融庁は業種ごとに分かれている金融仲介業の登録制度を一本化する。ウェブを使って商品を販売する企業を対象に、一度の登録だけで預金や保険、投資信託などを扱えるようにする。銀行などは業種ごとに登録をして複数の金融商品を販売しているが、スタートアップ企業にとっては複数の登録制度が参入障壁になっている。規制を緩めて金融への新規参入を促す。

金融庁は新たに横断的な金融サービス仲介制度をつくり、一つの登録で投信や保険、銀行預金など様々な金融サービスを扱えるようにする方針だ。金融とIT(情報技術)を融合したフィンテックによるスタートアップ企業の参入が念頭にある。早ければ2020年の通常国会に新しい法案の提出を目指す。

現在の制度では保険を販売するには「保険募集人」、投資信託は「金融商品仲介業者」などとしての登録がいる。それぞれに必要な手続きや資格試験がある。

(中略)

フィンテックが進み、金融サービスは境界線がなくなり始めた。金融庁は業態ごとに分かれた現行の法体系の抜本的な見直しを進めている。アイデアを持つ企業が参入しやすい環境を整え、より便利で安価な金融サービスの創出をめざす。

これによって今後は、さまざまな金融商品を組み合わせて販売する会社が増えることが予想されます。

アベノミクスの第三の矢である「成長戦略」に関連して、令和元年6月に閣議決定された成長戦略実行計画でも横断的な金融サービスについて触れられています。
以下、成長戦略実行計画からの引用です。

「決済」、「資金供与」、「資産運用」、「リスク移転」といった各機能に対応するサービスについて横断的に提供することを可能とする横断的な金融サービス仲介法制の実現に向けた検討を進める。
これにより、スマートフォン等を活用した、個々の利用者のニーズに即した利便性の高いワンストップのチャネルの提供を可能とし、利用者が自らニーズに合った金融サービスの選択をより容易とするとともに、金融サービスの質をめぐる競争の促進を図る。
これについては、本年中を目途に基本的な考え方を取りまとめる。

成長戦略については以下のサイトから内容をご確認いただけます。

ワンストップで金融サービスを提供しているオンライン事業者の良い例がLINEです。現在はLINEのウォレットメニューから「LINEほけん」と「LINEスマート投資」にアクセスできます。近い将来、LINEのウォレットと似たような金融サービスをFinTechスタートアップが提供するようになると考えられます。


金融事業者の将来像

近い将来、証券と保険が統合されそうだという話をここまでしてきました。では、さらに先の未来では何が起こるのでしょうか。

これに対するhokanの見解は「ブローカー制度に近い仕組みが日本でも普及する」というものです。ブローカー制度とは、ブローカー(保険仲立人)が顧客の依頼を受けて保険会社との契約締結を行う方式です。日本で一般的な代理店は、保険会社の依頼を受けて顧客に保険商品を販売するので、ブローカーとは契約主が逆の関係にあたります。海外ではブローカー制度が一般的であるそうです。こちらのサイトにブローカーと代理店の違いがわかりやすくまとまっています。

米証券会社のエドワードジョーンズに所属するブローカーの訪問記は以下のnoteにまとまっています。

ブローカー制度になることで、金融サービス会社は今まで以上に顧客に寄り添う存在であることが求められてくるでしょう。未来の金融業界の顧客関係構築の方法については、以下のnoteの記事の続編で考えていきます。


最後に

年金の2千万円問題が取り沙汰されており、資産形成の重要性が一般に拡大することが予測されます。それに伴い保険業界は今後、保険以外の金融商品も含めた総合的な資産形成を支援する立場になることが求められます。

株式会社hokanは「保険業界をアップデートする」というミッションを掲げています。まずは、保険業界特化型のSaaSであるhokan®からサービスの提供を開始しています。

今後は、一般消費者向けの保険管理サービスなど、たくさんのサービスを出していく予定です。ぜひ以下のWantedlyもしくは筆者の石曽根までご連絡ください!

石曽根拓実 - Twitter Facebook

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コメント (1)
ブローカー制度普及は非常に重要ですが、今の制度設計では、消費者からの使い勝手が悪く、規制緩和が必要になると思います。
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