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【文系大学院】退学したい【博士後期課程満期】


私が大学院に進学した理由

 リクルートスーツで黒いパンプスを履くのが絶対に嫌だったから。パンプスを履くこと自体ももちろん嫌だけど、知らん就活生が説明会か何かの会場を出たらすぐにスニーカーに履き替えるのが、見ていて辛かった。なんで社会の奴隷として身売りしに行くために、会場近辺でしか履かない靴をわざわざ用意しないといけないんだろ?
 社会、地域や組織に対して貢献したい、ためになりたいという気持ちが全くなく、忠誠心や人やものに対する愛着もまったくない。強いて言えばデータ上にしか存在しない「推し」くらいです。私ごときが万一無事に就職できたところで、きっと味方になってくれるはずの上司や同僚を「敵」と認定し、その場にいづらくなるのが関の山だと思う。チームで協力して一つのプロジェクトを達成する場面に、自分という存在がいていいと思えない。多分面接の時に会った人とか、入社後もギクシャクしつづける自信がある。圧迫面接自体に耐えることが仮にできたとしても、その後うまく付き合っていく自信が全くない。
 完全なる運頼みとはいえ、しいて実現可能なビジョンを考えるなら、上司ガチャで神引きし、「頑張るアタクシ」を演出し、業務に励むことだと思う。先生なり先輩なりに対して尊敬の念を抱いた時には、わりと頑張れると思うので…(なお、卒業や異動などに伴い接点がなくなると一気に情熱が冷めるもよう。)
 ニュースでも、過労死やら圧迫面接やらブラック企業に関する報道が多く、就職活動という発想に至りませんでした。もちろん普通にアカデミックな場で研究したい気持ちもありました。当時は。

実家からの仕送りなしで進学できるの?


 できる。人によっては学部生時代よりはマシになります。以下は主に金銭面のお話です。

奨学金


 貸与型のものはもちろんですが、世の中には貧乏学生に金を配ることでクリーンなイメージを植え付けたい団体も数多くあります。お前にお金を配りたいんだってさ。そういうところからはありがたく頂戴しておきましょう。受かればラッキー駄目で元元という気持ちで応募してみよう!借金を背負うことへの嫌悪感は持たなくても大丈夫です。審査を受けて通過したのなら、むしろ誇っていいんじゃないでしょうか。「返済を終えてない自分が今死んだら、奨学金機関は数百万損するけど、大丈夫そ?」という気持ちで生きていきましょう。どうせ仮に一人くらい死んだって、日本中の貧乏学生に金貸してる団体にとっては誤差の範囲内だろうし。奨学金があるくらいで結婚出産等できない理由になるんだったらどうせできないので心配しなくても大丈夫です!美容や整形にお金かけるのも、研究にお金かけるのも自分への投資という面では同じです。ただ、成功があるように失敗はもちろんありますし、美容と研究では当然ベクトルが違います。時々自分のステ振りがあってるか、確認した方がいいかもしれませんね。どこかに尖りすぎてないか、一撃くらったら死ぬような紙装甲になってないか、確認しましょう。
 貸与型の奨学金は大概申し込めばもらえるかもしれませんが、給付型は休学や留年があると弾かれて厳しいかもしれません。

学費免除


 学費の免除もおすすめです。とはいえ、とある私立大学では、1学年に1人程度しか、学費免除にならないと聞いて驚いたことがあります。またとある国公立大学では、その年の予算との兼ね合いで人や免除額を決定されるそうです。明確な基準は教えてもらえませんでしたが。とりあえず申請してみてはいかがでしょうか。成績よりも経済的な状況が優先されるようなので、落ちたり希望通りの免除にならなかったからといって、あなたが馬鹿だったという話にはなりません。腹は立つけど。私も、「私より経済的に困窮してる学生がいるってどういうこと?そいつ、大学通ってる場合か?」と赤の他人が心配になったことがあります。
 個人的なおすすめは住民票を自分の手元に移すことです。これにより自分が公的に「世帯主」であるということになります。親の年収がいくらだろうと、関係ありません。自分のことを他人に左右されるの嫌じゃないですか?私は嫌です。家族の年収のせいで自分が学費免除の基準からアウトになったとしたら、怒り狂うと思います。もちろん大家族の方で、親の収入が急激に減少した場合などは一時的な支援金なども受給できるかもしれないので、その場合は住民票を移さずにいた方がよいかもしれません。お仕事やアルバイトの稼ぎが103万円(うろ)など稼ぎの少ない状態でいると、「住民税非課税世帯」(住民税が課税されない世帯)となり、市から検診クーポンなどがもらえます。給付金とか。
 住民票を移すよりも前、親に確定申告書の控を送ってもらったことがあります。母親が知らん男とその子供たちと、生活するにはどう考えても足りないのでは?という額で、少し恐ろしくなったことがあります。もしかすると住民票を移さず、実家の貧乏を利用して学費の免除申請をした方がよかったのでは?まぁいいか… 私が幼い頃、親は「自分が怪我や病気で動けなくなっても介護はいらない」と言っていたので、絶対介護しません。

アルバイト


 入院(大学院に進学すること)すると、先生・先輩の伝手で、研究に関するアルバイトが降ってくることもあります。ものによりけりですが何らかの形で勉強になることが多いですし、学部時代の飲食店のアルバイトよりは、時間や服装などの決まりもゆるいものが多いように思います。守秘義務があるものなどもゴロゴロあります。ただし、院生特有の怠惰な生活習慣に合致しないものや、薄給・無給のものも多いので気をつけましょう。こちらの好意につけ込んで甘い汁を啜ろうとする輩は腐るほどいます。条件をよく確認し、合わなければやめる、条件そのものを変えさせるなど自衛につとめましょう。見つけるのは大変ですが、ほとんど実務を伴わないバイトさえあります。
 やっぱ文系で院卒って、就職不利になるんですかね?大人しく奴隷市場に身を差し出すべきだったのかもしれません。研究者の給料が少ないだの日本の国力がどうのこうの、そんなものはどうでもいいんです。ネタで使われる「29歳学生」という表記に何も感じなくなってからがスタートです。40歳になっても非正規とか当たり前の異常者界隈だから…。

確定申告


 学生の皆さん、ちゃんと確定申告行っていますか?行かなくてもいいといえばいいんですけど、いってみるのも悪くないですよ!アルバイト先で1月ごろにもらえる「源泉徴収票」という紙切れは、捨てずにとっておきましょう。捨ててしまったのなら再発行してもらいましょう。この1年にこれだけ働いたよってことを示す、いわば1年のリザルトです。一般的な企業では、あらかじめお給料(「源泉」)から税金が徴収された形で振り込まれます。その時に、学生の立場なら本来払わなくて良いはずの税金が引かれているかもしれません。そんなのもったいないですよね。確定申告をすることで、戻ってくるお金(「還付金」)があるかもしれません。あらかじめ給料から税金を天引きしておいて、申告しなかったら還付しないとはいい度胸ですね。そうやって黙ってとっていくのって、泥棒と変わらないと思うんですけど。誰が働いたお金やと思っとるねん。なお、金払うべき税金を払ってないことが判明すると、追納金を支払わなくてはいけません。自分にいくら戻ってくるのか、あるいは追納しないといけないのかなどは事前にネットで確認できます。103万円だか106万円だかよりも多く稼ぐ時は気をつけましょう。祖父に聞いたところによると、税務署はNHKよりもしつこいらしいです。一時期、ネットの広告で異様に「夫の扶養を抜け出したい」という漫画が表示されることがありました。最近では、29歳童貞と三十路処女みたいな漫画がよくでてきます。
 私は、「近所の酒屋のおばあちゃんをちょっと1時間手伝ってもらった代わりにお小遣いとして○○円あげる、的なそういうバイト」に従事していたことがあります。源泉徴収票の発行は雇用者側の義務なのですが、財務担当者に尋ねると、今までやったことないからわからん、アルバイト側で調べてね〜と言ったふうでした。「これは私の仕事なのか?」くらいにしか問題を感じていなかったのですが、例えば私に給与として1万円払って、財務の方が1万円着服する、そして会計資料の上では私に2万円払ったことにする…ということが可能なんですね。実際に財務の人が横領していたのかどうかは知りません。ただ、源泉徴収表は発行しなきゃね!と何も知らない偉い人が何の気なしに行った時に、財務の担当者の表情がやや曇ったような気がして…。
 還付金自体も狙い目ですが、学費免除などで収入を証明するものが必要になるので合わせ技でやっておくのがおすすめです。

学振


 生活費として月18万だか20万だかもらえる制度です。博士前期課程の方はもちろん、博士後期課程の方はこれを取るのが一番いい方法だと思います。鉄板にして正規ルートです。働いてんじゃないよ研究しろよということでそもそもバイト禁止になるし、研究実績にもなるので…どんな研究をどんなペースでやってるのか説明して、お金をもらおう!研究者としての素質みたいなのも判定してくれるよ!私のはカスだった。mbtiはINTP出がちなのにおかしいな…受かった人の記入例などが闇で出回っている。優秀な人が優秀な先生と組んでバトルロワイヤルした結果なので、どの点が評価されて合格したのか、優秀すぎてわからない。コピーしては代々受け継ぎ、後輩にも受け継いでいかねばならない、負の遺産と化している。
 そんな「学振」を利用するための裏技は、大学院を修了でも退学でもなく「追放」されたという、あり得ない状況の、働いてんのか働いてないのか、そもそも何しゃべってるのかもわからん奴のちんぽをしゃぶって書類書いてもらうこと!私はしゃぶらなかったので結局取れていない。選考に受かりやすい書き方とかコツとか誰にどんな媚び売った文面にすべきかなど、ある程度特徴があり、得意な人は全然取れる。苦手な人は、そういうの得意な他人を利用することも含めて、研究者として渡り歩いていけるか、試されているんだと思う。
 風俗店で働くことも内臓を売り飛ばすことも特殊詐欺の受け子をするのも、いざとなったら仕方がないのかもしれません。でも客は選びたいな。わけわかんねーなんか拗らせたやつのちんぽなんかしゃぶりたくねーんだよ!
 似たような制度で「科研」もあるよ!こっちは研究費にしかつかえなくて、生活費にはあてられないかも〜まあ学振取れるくらい優秀な方なら科研も多分取れるよ!これは中年壮年老年の方々も申請するもので、万一取れるとそのお金で学生や院生などをバイトとして雇うことができます。

行ってどうなった?


 老人を見下す悪い癖が増長したように思う。めちゃめちゃ普通に著名な大学の名誉教授にそんな口聞いたら駄目、それはそうなのかもしれないけど自分の専門と全然分野の違うところにアルバイトでお世話になった時には、温度差で体調崩しました。年単位で。
 専門性を身につけるということは一般常識を失うこととも近しいのかもしれません。大学院連中は成果主義なので、成果があれば飲み屋でおしぼりで鼻水を噛んでいてもいいということです。失われる一般常識というのは、端的に言えば、マナーや人の心、なんじゃないでしょうか…。もし私が誰かにおすすめの飲み屋に連れて行ってもらったら、それなりの理由や悪意なしに変なことしようと思わないです。でも、悪意なしに奇行に走る人々もいるんです。連れて行った人が店で失礼なことを起こすって、「今後この店使いづらくなるって悲しいな、変な客連れてきてごめん。」という店側への謝罪の気持ちと、「ふーんお前はこのお店を“使い捨て”としか思ってないんだな、せっかく連れてきてあげたのにもう二度と一緒に行かないから。」という同行者への殺意が芽生えます。どこまで尖っていてもそのこと自体は許されるので、何歳まで奇抜なファッションをしていようが問題はありません。変わった人も確かにたくさんいます。そしてそれが許される場所です。一般的に許されるかどうかは存じ上げません。てか、許されんから大学院きたの?やっぱ大学には社会の隔離施設としての側面もあると思う。アカハラモラハラスメハラセクハラハラハラ、ありとあらゆる災厄が蠢いている。人文系のことをしているのに倫理道徳の欠如したやつが多すぎる矛盾に耐えられなくなったのでしょうか。「フランス革命(うろ)のwiki、ぼきが中学生の時に書いた記事なんだよねェw」というエピソードを聞いたり、匿名レビューでセルフで星5つけて自分語りしてるやつ見て、何を信用していいのかわからなくなりました。ネットはもちろん、出版物も大概です。
 就活、就職したくないから、という理由で院進するのはあまりおすすめしない。いろんなタイプの闇や地獄を見たいならおすすめかもしれません。真面目に研究されている方は素晴らしいと思います。常識のある方も当然いるし、そうした方々には今後ともご活躍をお祈り申し上げます。
 それはそうとヘッダーのグラフ見ていただいていいですか?人文社会・社会科学・教育の博士後期課程の人の「その後」における不詳・死亡率高すぎィ!自殺でもこいているんでしょうか…。


生活編については稿を改めたいと思います♪二次創作の学生院生シチュにでもお焚き上げください♪

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