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馬鹿げた不倫に巻き込まれてから2年が経った今

こんにちは。

2年前、大学院卒業間近にして、私は人生最大の修羅場に巻き込まれました。
それは、当時6年半付き合っていた恋人に浮気され、しかもその相手が既婚者だった、という事件です。

これら当時の記事を振り返ると自分でも怖いぐらい殺意に満ちており、全くもって冷静でないのが文章からだけでも伝わってきますが、あれから2年が経ち、改めて冷静に事の顛末と現在に至るまでの経緯を振り返っていければと思っています。

事の顛末

当時の恋人、仮にMさんとしましょう。
Mさんと私は中学・高校の同級生で、2014年に高校を卒業・大学に入学した後すぐに付き合い始めました。
付き合ってる時は平穏そのもので、ほとんど喧嘩もなかったと記憶しています。

Mさんは理系の単科大学ということもあり、周りに男がかなり多い環境でした。
その状況で男関連での束縛を強くするとMさんの社会的生活に著しく影響を与えますし、お互い割り切って束縛はかなり少なかった方と思っています。
今考えるとそれが良くなかったのかもしれませんが…

2020年の4月、2つの大きな転機が訪れます。
それが、Mさんの就職新型コロナウイルスの到来です。
(なお、私が留学を挟んだ関係で卒業がズレています)

それまで私もMさんも実家暮らしでしたが、就職を境にMさんは一人暮らしを始め、私は実家でステイホーム状態となり、3ヶ月ほど会えない状態が続きます
とは言っても、留学時に1年近い遠距離恋愛をすでに経験していたので、楽観的に思っていました。

7月ごろに再会し、そこからは基本僕がMさんの家に通うことになるのですが、私の実家からMさんの家は電車で2時間近くかかることもあり、月に2回ぐらいが限界でした。

そして10月、事件は起こるのです。
発覚した経緯は非常ショッキングで、行為に及ぼうとした際に白いものが垂れてくる、というものでした。
さらに隙を見て携帯を調べると、なんと相手は既婚者。Mさんが一人暮らしを始めた4月ぐらいから関係は始まっていたようです。
また驚くことに、関係を持っている状態でMさんはその相手の結婚式にも参列していたんです。全てが気持ち悪く、受け入れ難いものでした。

問い詰めると、最初はしらばっくれますが、最終的には認めます。
Mさんの家を飛びてても現実をいまいち受け止めきれない僕は、高校の同級生で親友のIくんを呼び、サイゼリヤで5時間近く飲み明かしました。
その後、仕事が終わった別の親友Tくんから連絡があり、彼の家に直行。
事情を話し、そこでも浴びるように酒を飲みます。

というのも、私、Mさん、Iくん、Tくんは皆高校のクラスメートです。
双方のことをよく知っているため、彼らにとってもショッキングだったに違いありません。

さて、何時間・何リットルも酒を飲み、IくんTくんは爆睡してしまいます。
僕も寝ようと思ったのですが、一睡もできませんでした

朝6時にTくんの家を出て家に帰り、親に端的に報告。
私は次の手を打ちます。


来ぬ謝罪と暴露

と言っても私ができることは案外限られています
証拠を集めて裁判ってのも出来なくはないでしょうが、一緒に住んでいるわけでもない以上自力で証拠集めをするのも難しいですし、交際期間が長いだけで法的にはなんの関係もないのでそもそも訴えて利があるかも不明です。

悩んだ末私がとった行動は、相手の親に報告することでした。
というのも、6年半も交際していただけあって、結婚するだろうなという雰囲気は重々あり、30回近くMさんの御両親とは会ったことがあったのです。

ただ、報告手段がない…こともないんです。
高校のクラスの連絡網を使いました(笑)


さて、相手の親に報告した理由はいくつかあります。

まず一つ目は、何も手を打たなかった場合私が悪者にされる可能性が極めて高いことです。
Mさんは自分から親に正直に理由を言うとは思えません。ただ一方で、いずれかは別れたという報告はせざるを得ません。
そうなった時、手っ取り早いのは私のせいにしてしまうことです。
「性格のずれが〜」と言った浅い言い訳では、6年半も付き合ってたのに!?と疑念を抱かれるに決まってます。
それなら、登場人物を入れ替えて私が悪いことをしたことにするのが手っ取り早い。
私はこれが許せなかったのです。

もう1つは、単純な復讐心です。
このまま泣き寝入りして、Mさんは不倫継続、僕だけが信じていた6年半付き合った恋人を失うサレ男、なんて構図だけはどうしても許せませんでした。
今でこそ冷静ですが、当時は母親が「見たことないぐらい冷静冷酷で、怖すぎてなんと声をかければいいか分からなかった」ほど怒りに満ちており、本気で殺して地獄に落としてやりたいと思っていました。
Mさんには弟がいますが、ぐれていたためMさんがその家庭の唯一の星でした。要は親の前ではかなりのいい子ちゃんだったわけです。
その化けの皮を剥ぐことが私が与えうる中で最も大きいダメージだろうと思いました。


さて、浴びるように酒を飲み、一睡もできなかった翌朝8時。
不思議なぐらいシラフな私は、相手の母親に端的に報告します。

この時私が思い描いていたことは

  • まず間違いなく御両親からMさん本人に確認が入る

  • いくらなんでもMさんはここで嘘をつける状況ではなく、本当のことを話すし、本人しか知り得ないことも全て伝える

  • 改めて御両親&Mさんから謝罪の連絡が来る

という流れになるだろうと。
そしたら一応6年半付き合った温情もあるし、これ以上の追及はやめようと思っていたのです。

ただ、それから丸一日以上経っても謝罪の連絡が来ることはありませんでした

僕は、謝罪の連絡が来なければ自分のSNSに全てをぶちまけると決めていました。
丸一日以上、40時間近くは経った。これで謝罪が来ることはまずないだろう。
そう思った僕は、自分のInstagramのストーリーにMさんが既婚者と不倫したことで別れたことを綴ったのです。


共感仲間と涙

中学・高校が同じ、大学も似たようなところだったので、共通の友人は非常に多かったですし、そもそも僕の友人にとって僕にMさんという彼女がいるのは周知の事実でしたから、この反響は凄まじかったです。
200人ぐらいのフォロワーしかいないのに、50人近くからDMが飛んできたのを覚えています。

本当に彼らがいなければ僕はとっくに潰れていました
毎日のように慰めを受け、励ましを受け、久々に会う友人も多数でき、本当に貴重な時間を過ごすことができました。
間違いなく人生の宝物です。

この一環で、IくんとTくんと傷心旅行と称して新潟に向かいます。
新潟にはKさんというこれまた高校のクラスメートがいるんですが、Kさんは高校時代Mさんと親友と言っていい仲でした。
そのため、私はKさんにお勧めスポットを聞くぐらいに留めたのですが…

Kさんが「折角なら丸一日会おうぜ。私は味方だよ。車出すし全部運転するから、飲みまくっていいよ」という漢気あふれる提案を受けたのです。
男が男に惚れるto女みたいな奇妙な状況になりかけました。

その漢気に触れたからか私は居酒屋で初めて涙を流したのです。店員が引くほど超号泣でした。
ここで消せていなかった1万枚を超える写真も全て消し、いよいよ前に向こうとしていました。

反撃

しかしただで終わらないのがMさんです。
Mさんの父親が弁護士なのですが、ある日その父親から実家の固定電話に連絡が来ます。

曰く、SNSでMさんに対する誹謗中傷と捉えられる発言が目立つため、消去しなければ法的に訴えるとのこと。

私にとってこの電話はあらゆる意味でショックでした。

まず一つ目は、自分の友人にユダがいることです。
当然私は別れた後Mさんをブロックしています。加えて非公開アカウントのため、Mさんが私の投稿を見れるわけがありません。
つまりこれは、Mさんが不倫していることを知っていながら横流ししているユダがいることに他なりません。

二つ目は、Mさんが弁護士である父親を盾にして脅迫めいた強いムーブをしていること。
はっきりと卑怯だと感じました。私はこの時点でまだ本人から謝罪を受けていないのに、自分は一切矢面に立たない。こんな卑怯な真似をする人と6年半も付き合っていたのか、というショックは非常に大きかったです。

三つ目は当然ですが自分の社会的地位です。
当時は11月か12月ぐらいだったと思いますが、就職を間近に控えたところで裁判沙汰になれば内定取り消しに繋がることは容易に想像がつきます。
また、あちら側は不倫の証拠を消しているでしょうから、ど素人で証拠が貧弱な私が弁護士に裁判で勝つ未来が全く見えません
なので、この脅迫めいた連絡は非常にクリティカルだったのです。

一応あちらを庇うとすれば、確かにMさんの名誉を毀損する内容ではあったことでしょう。まあ不倫していたことをネタにした投稿なので当然なんですが。
なので、私にも一定の非があるとは言えますが、例えばリベンジポルノのようなことは一切していませんし、非公開アカウントの上個人名すら書いていません。それでここまでされるとは完全に想定外でした。

今までこの辺の話も全部書けなかったわけですが、流石に2年も経ってますし、当時の投稿も消していますし、名前も全部隠しているから時効でしょう。

ズタボロの恋愛観

この超ショッキングな反撃を受け、私のメンタルはズタボロになるわけです。
当時、修士論文は提出間近。そこに先輩の結婚式が重なったりして、毎日精神的に不安定でした。
そんな時に手掛けたのが趣味の音楽で、自分の体験をもとに高学歴が真の愛を見つけられず死んでいく、というストーリーのコンセプトアルバムを作りました。


この中の「夜を過ごす」という曲は、当時の心境を最も表した曲です。

何が正解かは分からないぜ
書き換えられない柔らかい手
今度こそはと空回りでどん底にいる、頭悪いね
衝撃的に衝動的な夜の後付けの理由を練り直す
楽になるかと思ったからただ身体を重ねたんだ
でも余計に辛くなったから今日こそはと1人で寝たんだ
1人で寝たらそれはそれでさ虚しさが勝つんだってば

未練があるんだとかじゃなく機転を利かすのに疲れただけ
危険を好むんだとかじゃなく依然正解が見つからんだけ
やさぐれていた静かな午後、いいね沢山のインスタ投稿
キラキラしたフィルターそっとみんなに知らす結婚の証拠
誕生石のルビーの指環
反抗しつつも一応は見た
気づけば周りはそんなんばかりで
俺の懐の愛は乾いて

半同棲のセフレがいたって
結局満たされない劣等感
相手を見定めない節操ない
感情的に説明したって
こんがらがるだけだよ結局さ
トンマか猿かただの幻想だ

ヤりはするけど付き合えはしない、その価値観に向き合いたくはない
小悪魔はノンステップで体重ねトラウマやコンプレックスを抱えて
抱き飽きた有象無象とまた寝てなんて開き直れたらまだ生きれる?
数年で価値観が変わりすぎじゃない?合わせたくても追いつかない

いつからこうなったんだと泣きじゃくる
高校の頃はモテた気がする
ただ一切合切わかんない存在
上限ないコミュニティの展開にお手上げバンザイ
幸か不幸か想像は論外
勿体ないって言う人なんて俺と絶対に付き合わない

合体も時間取らないフレンチで十分
脱いで抱いて洗って長くてだるくて
別にそういうのを俺は求めてたわけじゃないって…
愛を探せない情けないって
「ゆーて結婚はまだじゃない?」って
もうそういうの聞き飽きたんだよ
放浪息子いつまでやんだろ

適当な女と寝たって
短期短絡的に満たされて
今耽美主義なだけの屍
成功は今夜の怪我で
失敗とは特には言わないけど
実際失態かもこの一回

半同棲のセフレがいたって
結局満たされない劣等感
相手を見定めない節操ない
感情的に説明したって
こんがらがるだけだよ結局さ
トンマか猿かただの幻想だ 

2014年に高校卒業してすぐ彼女ができ、そこからずーっと付き合ってた自分にとって、2020年24歳の恋愛は何もかもが違いました
まずマッチングアプリが当たり前になっていましたし、告白文化なんて希薄ですし、身体の関係を先に持つことが当たり前で、セフレがいてもそこまで不思議ではない。
卒業式で告白されて、そこから一筋だった自分の持っていた恋愛価値観とは根底から違っていたのです。

それを真似してワンナイトみたいなのをトライしてみたりもしたんですが、やはり自分には全く合わず。
そんな間に周りは結婚ラッシュが始まっていました。

いったい自分は何をしているんだろうか。
そんな自問自答が尽きない毎日でした。


現在

そんなこんなの病み期を過ごしたわけですが、アプリでもない、身体先行でもない、自分の価値観に合った人ときちんと付き合いました。

当時を振り返ると、人間は想定以上の修羅場に陥ると1人で解決することは絶対にできないし、何年も会っていなくても思った以上に自分は周りに愛されていたのだなと強く感謝するばかりです。

もちろん今でもIくんTくんKさんは大親友ですし、かけがえのない存在です。
みんな、こんな病み期から自分を救い上げてくれて心の底から感謝したいです。

Mさんの現在の動向は全く知りませんし興味もありませんが、Mさんに対する一番の復讐は僕が幸せに過ごして成功することだと思っているので、今後も頑張りたいと思います。

長文駄文でしたが、吐き出しにお付き合いいただきありがとうございました。




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