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着膨れた遠慮や謙遜を脱いだ皮膚一枚のぼく
すべて「そういうこと」で片付けられると思っている人間は、結構、そこらじゅうにいる。
本当はもっとあいまいで、答えなどないような問題を、ぐりぐり、型にねじ込んで、ハートの形にするとか、そういう。むりやりなハートをハートだと思い込んで、むしゃむしゃ食べて、「あぁ美味しい」って。何も考えていない様子で。
僕はそれを馬鹿にしていた。
でも、彼女と出会って、ありふれた型にはめ込みたいと思った。「そういうこと」で片付けたいと思った。
もしそれができたら、やっと、ぼくの心臓の膿は真っ赤になって、行くべき方向に向かい、体を巡り始めるだろうと思った。きっと新しいぼくになれる。まだ想像もつかないけれど、たらふくの愛を食むぼくに。
だから、ぼくははやく決めるべきだ。早く埋め込むべきなのだ。
と。
最近、それを思った。
そう、すごく最近の話。
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