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3分De論文【中咽頭への注水刺激による嚥下反射の惹起-冷却炭酸水注水の嚥下訓練への応用の可能性-】

みなさん、こんにちは。
論文を読んで勉強したいけど、忙しくてなかなか出来なという方の味方、時短言語聴覚士STサクです。
今日は3分でこの論文を説明します。
炭酸水をすぐに嚥下訓練や食事場面に取り入れたくなる内容でした。

この論文では脳血管障害を持つ5名の対象者に、常温水、冷却水、冷却炭酸水を咽頭へ注入し、嚥下反射がどれくらいの量で惹起されるか調べています。
それでは詳しい説明です。

対象者は、
脳血管障害による嚥下障害を持つ患者5名(68歳から77歳、女性2名、男性3名)でした。全員が発症後4週間以内で、延髄よりも上位に病巣があり、嚥下反射の惹起性が低下しているものの、少量の液体嚥下では誤嚥は認めない方でした。

方法
口腔内に点滴用カテーテルを挿入し、先端を舌根部に固定。 カテーテルを通して、以下の3種類の液体をそれぞれ約0.1ml/秒の速度で注入し、嚥下反射が起きるまでの注入量(惹起注水量)を測定しました。
・常温水 (21-23℃)
・冷却水 (12-14℃)
・冷却炭酸水 (12-14℃)

結果
・水の温度が低いほど、嚥下反射が起きるまでの水の量は少なくなりました。
 特に、冷却炭酸水を用いた場合は、他の水に比べて有意に少ない量(0.85±0.06ml)で嚥下反射を誘発することができました。

考察
冷却炭酸水は、冷たい刺激と炭酸の発泡による物理的な刺激の両方によって、効率的に嚥下反射を誘発すると考えられます。
今後の研究では、冷却炭酸水の効果的な投与方法や、他の嚥下訓練法との組み合わせなど、臨床応用に向けて更なる検討が必要です。

いかがでしたでしょうか?
炭酸水は嚥下反射を早めるという事を知って、私も試してみたところムセなくなったという方がいらっしゃいました。
それからというもの、トロミをつけた炭酸水ではどうか?
炭酸水をゼリーにしたらどうか?
などいろいろと興味がわいてきました。
皆様はどのようの感想を持ちましたでしょうか?

ここまで読んでいただき有難うございました。
最後に宣伝となりますがメルカリショップにて、絵カードなどを販売しております。カラーで見やすくなっておりますので、ぜひご覧になて下さい。

ありがとうございました!!


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