白銀の月
仕事の帰り道。自転車を漕いで帰る。たいてい、私はお腹すいたなあなんて考えている
サラリーマンに紛れて、交差点で赤信号が変わるのを待っていたとき、なぜかいつも、ふと空を見上げる
とても綺麗に晴れていた日は、白銀の色をした月がとうに昇っていて、今日も私は色々なものを見過ごしてしまったのだ、という気になる
だから、今日こそは、と、写真を撮ろうと思っても、今日を暮れていく空は、ほんのすこし目を逸らしていただけでも、たいてい、すでにその色が変わっていってしまっていて
それはそれは、切なく思えて仕方が無いのだ
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