時代遅れスモーキング

カッコいいが風化する。

悪ガキが吸えばヒーローに、大人が吸えばより渋く。

タバコがあれば誰もが大きくなれた。

今は清潔感のあるやつがカッコいい、単純に気を遣えるやつが紳士の時代。

吸わないやつは好かれて、吸うやつは爪弾き。

吸わない奴らは「居場所なら作ってやる。」と小屋をくれるんだ。

煙好きは狭い場所を取り合い、イライラしながら順番を待つ。

その列にいると、誰かが無駄だと呟いてきそうだ。

歩きながら嗜むやつはもういない、視線が怖いから。

道路に捨てるやつも減った、これがマナーだからと。

そして俺をカッコいいというあいつはもういない、しかめっつらがひどいから。