年少轻狂ーー拝啓、青春時代の私へ
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【年少轻狂】
ピンイン：nián shào qīng kuáng
意味：若者の軽薄さを表す言葉。経験不足により深く物事を考えられない様。
『拝啓、青春時代の私へ』
永遠に続くのかと思っていた日々も、意外とあっさりと過ぎ去っていくものだ。
過去を振り返る時間でさえ惜しく、いつも目の前だけを精一杯生きていた私も、いつしかこのように青春時代を懐かしく思うようになった。
拝啓、青春時代の私へ
あなたの青春を一言でまとめようとしたら、「馬鹿」の二文字しか出てこなかった。
思い出す度に恥ずかしさが込み上がってくる。
今すぐにでも抹消したい「黒歴史」がいっぱいだ。
本当にどうしようもなく「年少轻狂」だった。
世界が自分を中心に回っていると思っていた。
周りの人間を全てバカにしていた。
どんな夢でも、絶対に叶うと信じていた。
まだ目覚めていないだけで、自分にはとてつもなく大きなパワーを持っていると思っていた。
計画性などなかった。
思い立ったらすぐに行動した。
衝動のままに生きていた。
傍若無人だった。
しょっちゅう怒られ、叱られていた。
がっかりする時もあったが、世の中全てがキラキラとしていて、不思議に溢れていた。
いつもウキウキしていた。人生に飽きることなんて無かった。
拝啓、青春時代の私へ
そんな素敵な日々の中でも、あなたは唯一の悩みを持っていたね。
それは「大人になれない」だった。
ただ猪突猛進していくのではなく、冷静さを持つ、落ち着いた人になりたい。
軽々しく笑ったり泣いたりせず、忍耐力ある人間になりたい。
一つでも胸を張って言える取り柄を活かし、社会で働いていけるようになりたい。
大切な人々を愛せる心が欲しい。
……
不安で眠れない夜もあったね。
でも、大丈夫。
数年後に、君はそれらを全て手に入れているから。
そうっと絶望と失望が顔を出す時も、泣き言を言わずに進められる、そんな人になっているから。
「大人になった、成長した」
そういわれるようになるから。
だから、心配しないで元気でいなさい。
拝啓、青春時代の私へ
時々、未来の私に会いに来て欲しい。
今やこの目に映る世界は、あなたの時程輝かなくなってしまった。
夢は忘れていない。
けど、理屈と現実を知り過ぎた。
勇気も、すっかり失ってしまった。
拝啓、青春時代の私へ
あなたが懐かしく恋しい。
拝啓、青春時代の私へ
敬具、未来のあなたより
📚今日の私が、一番若い
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