漫才の聖書!?いとしこいし漫才の世界

漫才が好きな私
皆さんは漫才お好きでしょうか?僕の青春はほとんど
漫才尽くしといっても過言ではありません。
Mー1GP2006年チュートリアルさんの完全優勝見てから
僕の心の中で、「漫才」はメラメラと燃え続けてます。
それで、色々とYouTubeとかで漫才をよく見てたんです。
すると、関連動画に突如現れたのが、
「夢路いとし喜味こいし」さんだった訳ですよ。
当時は中学生だったものですから、THEおじいちゃん二人の漫才って
おもろい訳ないやんと決めつけてたんですよ。
とは言え、私は好きなものは歴史を辿って元祖とか伝統とかを
重んじる人間ですので、勉強がてら見ることにしたんですよ。

初めてのいとしこいし
これが面白かったんですよ。タイトルが「ジンギスカン」で
ボケがツッコミにジンギスカンのやり方を教えてもらうんですが、
ボケがどうでもいい細かいことを聞くというネタなんですね。
「油が畳で汚れるから下に新聞紙敷いて」
「それは朝日新聞か読売新聞のどっちがええねん。」
まぁこういう感じです。実際のセリフ通り抜粋はしてませんのでご注意を。
なんとなく古い感じに思われるでしょうが、めちゃくちゃ面白いんですよ。
間や声のトーン、テンポなどが心地良くて安心して笑えるんです。
まさしく、名人芸というもを見せつけられました。
そこからハマりまして、色々と動画を漁りました。
書店で今回紹介する書籍を見たとき、優柔不断でケチな私ですが、
一切の迷いなく購入しました。2600+税込ですので、結構値段はしました。
では、この「いとしこいし漫才の世界」について紹介します。

漫才の始まり
一章が「夢路いとし喜味こいしの時代」でして、これはまさに
「漫才」の歴史の始まりが書かれてるんですね。
「漫才」と言えばセンターマイクの前で二人以上でお喋りをすると
思われますが、元々はそうではありませんでした。ざっくり言いますと
江戸時代の正月にめでたい言葉を唱えたりするもので
「萬歳」と言われてました。すゑひろがりずさんをイメージしていただければ
分かりやすいと思います。それを今の「漫才」にしたのが、
横山エンタツ・花菱アチャコさんの「早慶戦」というネタです。
これは早稲田と慶応の大学の野球の試合を実況するといったネタで
これも少し書かれています。洋服を着てやるのもここからです。
洋服と言いましたが、スーツやタキシードの様なものです。
そんな時代に、「萬歳師」の弟子入りをしてた二つ違いの兄弟が
「夢路いとし・喜味こいし」さんなんです。
兄夢路いとし(主にボケ)、弟喜味こいし(主にツッコミ)この二人が
夢路いとしさんが亡くなるまでの65年間も漫才をすることになるんです。
さて、「萬歳師」の弟子入りですから師匠からは「漫才」を
全く教わってもないんだから尚凄いですよね。まさに天職という奴ですよ。

最大の購入ポイント
さて、この本の一番凄いところをお話しします。
なんと漫才の台本が載っているんですよ。しかも解説付きで
つかみ集まである
となんとも有り難いことでしょうか。
それもTVでやったものをそのまま書き起こししてるんですよ。
僕はこれを生きた台本なんて呼んでるんですがね。
先程の「ジンギスカン」も入ってますし、中でも美しい漫才の
「我が家の湾岸戦争」これが素晴らしい。
これはタイトル通りなんですけど、当時湾岸戦争がありましてそれを夫婦喧嘩に
置き換えた駄洒落形式のナイツさんみたいなネタなんですが凄いですよ。
ミサイルを味噌汁とかいうんですね。そもそも戦争をネタにするなんて
今じゃ問題ですよ、てか当時でも問題ですけど、これを喜味こいしさんは
こう言ってます「兄貴の人柄」と。所々に解説でこういうことを言うんですよ。
そこなんでしょうね、やはり大衆を掴む人の絶対条件といいますかね。

他にもいとこいを科学するというのも面白いですね。
これはいとこいさんの漫才のボケとツッコミのセリフの割合や
音声を解析ししてりするんですよ。
つまりは、科学的に面白いことが証明されているということなんです。

本の紹介になりましたが、
「夢路いとし・喜味こいし」さんという伝説の漫才師がいたことを
今まで知らなかった人や、これからの人へ少しでも伝えられたらなと
思い書きました。最後までありがとう御座いました。

#推薦図書

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