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【Web3セミナー】「世界を代表する企業が取り組む ブロックチェーン事業開発」Astar Networkと共同開催しました!

LGG Research※は、Web3事業を推進するさまざまな企業様と協力し、Web3領域で事業開発を行う企業を対象にした「Web3事業開発セミナー」を定期的に開催しています。
※「LGG Research」とは、0x Consulting Groupが運営するWeb3事業開発者向け会員制リサーチサイトです。

12月22日(金)、Astar NetWorkと共同で、2023年最後のセミナーを開催しました!

年末のお忙しい時期にも関わらず、様々な業界から多くの皆様にご参加いただき、ありがとうございました!

(左)LGG Research伊藤、(中央)0x Consulting細金、(右)Astar Network Yuhongさん

Astar Networkからは、Japan Head of BizDevのYuhong Chenさんがご登壇。

0x Consulting GroupからはFounderの細金が登壇し、2024年に向けてのWeb3業界の展望について、パネルディスカッションなどを行いました。

セミナー概要

  • 市場動向(ブロックチェーン / Web3市場動向)

  • 事例共有(Astar Networkが取り組む具体事例)

  • 2024年に向けての展望と準備(パネルディスカッション)

  • 質疑応答

  • 名刺交換&交流

当日ハイライト

市場動向(ブロックチェーン / Web3市場動向)

日本における背景

2023年5月、Web3が日本の国家成長戦略に策定されました。
その背景には、人口の急激な減少、経済の停滞、結果として、私たち個人としても所得の減少が免れない状況であり、現在の日本経済の延長線上に、今後の突破口が見えないことへの共通認識があります。

日本と世界の課題や時代的背景によるもの

この打開策のひとつとして、Web3と称されるブロックチェーン技術を活用した新たな事業創出が、希望の兆しとして注目されています。

Web3市場の成長予測

今後のWeb3市場は、2021年から見て国内で20倍、世界では13倍になると予測されています。
既存の業界の市場規模と2027年の予測値とを比較してみると、数年後にはWeb3が私たちの生活に浸透している状態、つまり、毎日何気なく触れるものが、Web3やブロックチェーンの技術によるものという世界を想像することができます。

事例共有(Astar Networkが取り組む具体事例)

Astar Networkの企業連携は、下記のように日本企業に寄り添った事業展開を重視しています。

①ゼロイチでのプロジェクト策定(例:SONY、docomo)
②パートナー企業との事業連携(例:カルビー、JR、TOPPAN)
③ハッカソン等と通じたWeb3マーケティング(例:三菱地所、マツダ)

また、エンタープライズ企業との連携に加えて、NFTを中心とした「メディアミックスプロジェクト」では芸能事務所等ともコミュニケーションを活発にして、今後エンタメ領域における取り組みも増やしていきます。

海外連携事例としては、Astar Network上のインフラツール「Biconomy」があり、JPモルガンのプロジェクトで活用されています。
これは、UIUXの改善によるガスレス体験を提供することで、Web3の持つボトルネックを緩和していくためのツールです。

2024年に向けての展望と準備(パネルディスカッション)

-2023年はどんな1年だったか?

Yuhongさん
2023年は激動の年でした。今年後半からは、PolkdotだけでなくEthereumのレイヤー2ソリューションである「Astar zkEVM」の開発を通じて、Ethereumというある意味、現時点におけるWeb3の主流になっているプラットフォームにいかにジョインしていくのか、という取り組みがありました。「Astar zkEVM」をEthereum上に出してからは日本企業からのオファーも活発になりました。開発者の母数がどれだけあるか、その時の技術トレンドがどこなのかを押さえることが、特にエンタープライズの方々と話す上ですごく重要でした。

細金
0x Consulting Groupは特に、ブロックチェーンなどのインフラに乗っているコンテンツを得意としています。今年は仕込みの1年で、来年一斉にそのコンテンツが世に出ていきます。直近も目白押しで発表がありました。

0x Consultingも携わっている中で、ぜひ見ていただきたいプロジェクトの一つが、DMM.comにおけるWeb3専業会社であるDM2C Studio様によるweb3プロジェクト「Seamoon Protocol」のホワイトペーパーと資金調達の発表です。

ホワイトペーパーをご覧いただくと、単体のアプリケーションではなく、彼らが持つアセット全体をWeb3化することで、ユーザー体験をどう示していくのかという一つの大きな試みであることが分かると思います。
ゲームのプラットフォームは世界中にありますが、ゲームとゲーム以外のものをつないだようなプラットフォームはまだ見たことがなく、「Seamoon Protocol」が先行事例になると思っています。これが軌道に乗れば、あらゆる企業のユーザーの経済圏を同じような形で作っていけるようになるのではないか、と思っています。

また、資金調達には本格的なグローバル展開を目指すというメッセージが含まれています。

その他にも、スクウェア・エニックス様がNFTコレクティブルアートプロジェクト「SYMBIOGENESIS」をリリースし、リリース1日目にして、30~40ヵ国のユーザーが一斉に遊び始めました。
クリプトやWeb3でプロジェクトを起こす一つのメリットが、グローバルにユーザーへリーチできることだと思いますが、私自身もそこが非常に面白いと感じています。
そして、コナミデジタルエンタテインメント様のデジタルトレーディングカードゲーム「ORE’N(オレン)」のリリースが2024年に控えており、これから色々と世に出ていくことにワクワクしています。

-2023年大手企業の動きが非常に活発化してきたことについてどう感じているか?

Yuhongさん
大手企業のWeb3に対する関心の高さには驚きつつ、それぞれの企業で温度感は大きく違っていて、多額の予算を見据えて準備を進める企業は、先を走っていると感じます。

やはり、その違いにはトップの決断があると思います。Web3事業は思った以上に資本力がないと戦えない点では、ボトムアップでなかなか進めにくいところがあると感じます。トップの決断で予算を準備して、初めから会社としてベットしていく企業の方が、圧倒的に動きが早く、かつ、これからのトレンドに対してのキャッチアップも早く、実績を挙げられるのではないかと思います。

日本企業の特性として、海外企業よりかなりバランスシートを大事にしているように感じています。海外だと一気に予算やリソースを投下してレバレッジを利かせている傾向がありますが、日本企業の場合は全体のバランスシートと経営の安定性に関わるところを重視しています。

細金
それは私も同意なのですが、日本企業とお付き合いをさせていただく中で感じることの一つが、「意思決定をするためにはデータが欠かせない」ということです。これは0x Consultingが得意にしている部分でもあるので、LGG Research内には、投資家目線のデータなどもあります。※1
Web3を語る上で、いわゆるマーケットの出来高はすごく重要な視点だと思っていて、国内に限らずグローバルでどのぐらい可能性があるのかストーリーを立てて話ができると、経営層にも興味を持っていただけるケースが多いように感じます。

大手の業界参入への動きの早さという印象では、特にゲーム業界は早いタイミングから意思決定をしていた企業が多かったと思います。2021~2022年に企画が始まり、2023年に制作するというような流れです。
ただゲーム業界の中でも、各社のスタンスは違うように感じています。例えば、経営戦略的に非常に重きを置いてコミットしている会社もある一方で、周りの業界や競合の様子を見ながら進めているような会社もあります。
下半期はゲーム業界以外の企業様からもご相談いただくことが増えましたが、途中でプロジェクトがとん挫しているというケースも少なくありません。
その理由としては、なぜWeb3である必要があるのか、Web3で実現したいことは何か、ここが明確になると、プロジェクトとしてのブレがなくなり、推進力が一気に加速している印象があります。

そのためにも、スピードの速い業界ではありますが、効果的かつ大量のインプットが必要になってくると考えています。いかにPDCAを速く回せるかも重要になってくるため、効率的なリサーチが必要です。

※1:LGG Research掲載の一部(無料登録でサンプルをご覧いただけます)
【GameFi銘柄TOP100を独自調査】トークンアロケーションとロックアップ設計の調査データ
【GameFi銘柄TOP50を独自調査】トークンセール設計の調査データと上場時FDVの決め方

-2024年はWeb3業界にとってどんな年になりそうか?

細金
まず業界的にリアルワールドアセット文脈で案件の立ち上がりが多く、中でも不動産領域がかなり大きく動くのではないかと思っています。ゲーム業界に関しては、各社が全く違う角度からゲームを作っているので、今までのようなゲームの形ではなくなると感じています。いわゆるゲームっぽくないものから、既存のソーシャルゲームの延長線上で大きく変化しているものなど、相当面白い種類が出てくるという期待があります。それを市場がどう受けとめていくのか、私も楽しみにしています。
ゲームにはWeb3の要素が全部詰まってくるので、深堀りしていくと様々な業界に転用できるのではないかと考えています。

Yuhongさん:
私も同じ感覚で、一つはファイナンス、もう一つはエンターテイメントだと思っています。
日本国内で言うと、2023年6月に金融庁が改正資金決済法を施行し、電子決済手段としてのステーブルコインを国内で発行することが可能になるという動きもあるので、2024年にはファイナンスのインフレーションが加速するのではと考えています。
エンターテイメントでも、ゲームやスポーツなどの文脈から様々なプロジェクトが生まれると期待しています。

ただ、全てのプロジェクトがそろって伸びるというより、winner takes all(勝者独り勝ち)に近いところはあるのではと感じていますので、相当慎重に設計しないとスケールしづらく、周りは伸びても自分たちだけ伸びないということもあり得るかもしれません。
Astarとしても2024年は一層気を引き締めて取り組んでいかなければと感じています。

1月25日開催「Astar2.0 Summit」について

Astar zkEVMメインネットローンチを記念し「Astar 2.0サミット:2024年のWeb3マーケット powered by 港区立産業振興センター」が開催されます。

ご興味のある方は以下より詳細をご覧ください。

事業開発ノウハウ&リサーチ「LGG Research」

また、参入意思決定におけるWeb3への理解を深め、また、各社の事例を効果的にインプットし、自社の事業開発に活かすために開発しているのが「LGG Research」です。

\こんな事業会社様が活用されています/
・事業参入への意思決定をしたい
・経営陣への意思決定を仰ぎたい
・スピードの速い業界におけて本質的な情報取得をしたい
・社内における知見を揃え、プロジェクトを加速させたい
・専任リサーチャーを雇うよりもコストを抑え、効果的な情報収集をしたい

※無料登録で一部情報収集可能です

自社の事業開発のスピードアップと、複雑で難易度の高いWeb3事業開発における成功確率アップのためにお役立ていただけると嬉しいです。

さいごに

今回のセミナーは、エッグフォワード株式会社様のご厚意により、コミュニティスペース「GOLDEN EGG」をお借りして開催させていただきました!

エッグフォワード様は、スタートアップ共創のエコシステム確立のために日々ご尽力されており、今回もその流れで会場をお借りすることができました。

ガラス張りで開放感あるフロアの中に、アートやグリーンもあって、とても雰囲気の良い空間で行うことができました✨
本当にありがとうございます!

受付は、0xCのWEBサイトを支える佐藤&弊社40人超のメンバーを支える人事の堺。
LGG Researchのリサーチャー(レポート作成担当)阿部がカメラを担当。
動画撮影や編集などのクリエイティブもこなすマルチプレイヤーな彼です。