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好きなチームをもつことは好きなマンガをもつことに似ているという話


おきにいりのチームを持つことは、おきにいりの連載マンガのファンになるようなもの


今回はちょっとたとえ話を。先日こんなツイートをしました。



結構前から自分はおきにいりのチームを持つことは、おきにいりの連載マンガのファンになるようなものだ、と思うようになりました。(サッカーに限らずどんなスポーツでも)

大人気で映画化されるような作品もあれば、周りはほとんど知らないのに自分にとっては傑作という作品もある。そしてその作品に触れたことのない人にはなかなか魅力が伝わらない。週ごとにストーリーが追加され、1年で一つの章になり、場合によっては何章か合わせて「〇〇編」というショートストーリーを形作る、みたいな。チームを追っかけることは終わりのない物語に参加するようだなと感じます。


選手や監督は登場人物、1年は単行本1冊


好きなチームを追いかけることが好きなマンガをおいかけること、ならば選手や監督は物語の登場人物。それぞれに得意なこと苦手なことがあり、それぞれにまたバックグラウンドをもつ魅力的なキャラクターたちです。チームにとっての1シーズンは、連載マンガにとっての1冊の単行本ととらえると面白い。ちょっと例を出してみましょう。


自分の応援するファジアーノ岡山は、2003年からクラブがスタートしていますから、1年=1巻でいけば今年で17年目。ということはすでに単行本17冊くらいのストーリーが積みあがっています。Jリーグに参加して今年で11年目のシーズンを戦いますが。いわば”J2編”だけでも10冊単行本が出てる状態というところでしょうか。

単行本17冊も出てたら、ドラゴンボールでいけば天下一武道会で悟空が優勝し、ラディッツが地球にきて悟空が死ぬあたりですよ。いやー17年の歴史は結構厚いな!



新規ファンは全く知らない物語に途中参加してくる



全く新しくチームが設立され、その歴史を0から一緒に歩めるファンというのは相当レアなケースでしょう。野球なんかで行けば東北楽天ゴールデンイーグルスなんかはそうかもしれませんが、まったくの0というわけでもない。ということは、ほとんどのファンは好きなチームの歴史に途中から参加する人である、と言っていいでしょう。


現在物語を進めている登場人物たちもよく知らない。

チームがどこからきてどこへいくのかもよくわからない。

ってか、世界観とかルールとか常識とかそういうのも全部わからない。


だって、いきなりラディッツ編から読み始なきゃいけないんだもん。そりゃいろいろわかんないことだらけだわなぁという。なじみのないものに親近感を抱けというのはなかなかに難しいことでしょう。チームをより好きになって「このチームは私のチームだ。この物語は私の物語だ」と感じてもらうには、今の登場人物の紹介や世界観の説明とともに、ラディッツ編に至るまでのストーリーを簡単にでもおさらいできるとベストだろうなあと思います。けど、そういう歴史ってアーカイブするのが難しい・・・



FC今治が取り組んでいる「みんマガ」のすばらしさ


FC今治の中島啓太さんがやっている「FC IMABARI HIGHLIGHTS」というnoteをご存知でしょうか?

ぜひ一読していただきたいのですが、このマガジンほんとに素晴らしい!

公式のリリースのみならず、SNS上サポーターの声を取り込むことによってまさに公式とサポーター両方の息づかいをひとつにしています。これはふつうの公式メディアではとらえられない「いまの物語」を記録しているマガジンだと思います。

FC今治のみんマガに着想をえて、他のクラブでもこのアイデアを取り入れるクラブが続々と増えています。栃木SCや愛媛FC、松江シティなんかも。詳しくはこのリンクをチェックしてみてください。

こうしたマガジンが「いまの物語」を記録していき、やがてバックナンバーとして蓄積されていけば、それはきっとラディッツ編にいたるまでの1~16巻のような役割を果たしてくれるかもしれません。完全に、とまではいかないかもしれない。でもないよりはるかにましな資料として機能してくれることはまちがいないはずです。


ひと昔はSNSもスマホの普及もありませんでした。ですから、ブログやメルマガなどがこうして役割を果たしてくれていたんだろうと思います。しかし、有志が独自にやってくれていたパターンが多く情報を一手に集めて編集してマガジンとして体裁を整えたものはあまりなかったことでしょう。


それを考えると、ほんといい時代になったもんだ。


いつか、岡山にもこういうマガジンが誕生し優秀なキュレーターが参加してくれたらいいなと願ってやまない今日この頃です。


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