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臨床心理面接

臨床心理面接とは心理臨床の専門家と相談に訪れたクライエントが直接出会い,臨床心理学にもとづく援助が行われる場である.またこの面接ではなんとなくお話しするのではなく,目的や目標を持って行われる. Ⅰ.相談の申し込みから面接までの流れ インテーク面接 受理面接,初回面接とも呼ばれる.クライエントをその機関で引き受けることが適切かどうかを判断することや,継続して行われる面接の最初の回.その人が困っていることは何か,いつからその困りごとが続いているか,今どういう状態かなどについて

    • 臨床の基礎学としての心理学

      基礎心理学にはパーソナリティ心理学以外にも,学習心理学,認知心理学,感情心理学,発達心理学,ストレス心理学,社会心理学,生物学的心理学などの領域が存在し,これらと交流することで豊かな発想や方法論を得ている. Ⅰ.学習心理学人間や動物の学習の過程を扱う分野. 不安症などの不適応行動を説明. 例)古典的条件づけ:I.P.パブロフ(1920),オペラント条件付け:B.F.スキナー(1930),観察学習理論:A.バンデューラ(1970) マウラー(Mowrer)の二要員理論 学習

      • 性格5因子論(ビッグ5理論)

        人間のパーソナリティは神経症傾向(N),外向性(E),開放性(O),協調性(A),統制性(C)の5つの因子で記述可能であるという論. それぞれについて,心理学,病理学,生物学,社会学の視点から見ていく. 神経症傾向(N) 外部刺激に敏感に反応し,情緒不安定の傾向を表す. 神経症傾向が高い 危険に対して敏感であり回避しようと行動する.ストレスがあると不安,緊張などの感情的な反応を持ちやすい. 神経症傾向が低い 危険があっても動じることがなく情緒が安定している.極端な場合感

        • パーソナリティ理論

          パーソナリティは様々な意味をもつが,ここにおいてのパーソナリティの意味は「性格」や「人格」を指すものとする. 個性記述と法則定立個性記述 臨床心理学で用いられる,人の個性的な特徴に目を向け,詳しく記述しようとする方法.臨床心理学では,1人の人間としてクライエントを理解する必要があるためこの方法が基本となる.代表例として「事例研究」がある. 法則定率 基礎心理学で用いられる,多くの人々に共通する普遍的な法則.ここでは個人差は誤差として扱われる. 上記の2つは相対立している

          エビデンスにもとづく臨床心理学

          3つのパラダイムシフト臨床心理学は100年ほどの歴史を持っているが,1990年ごろから3つの大きなパラダイムシフトが進行しつつある. 第1のパラダイムシフトーエビデンスにもとづく実践  エビデンスは実証的な研究によって裏付けられた科学的根拠のことを指す.これまでセラピストの勘と経験だけで行われてきた臨床実践が,客観的に実証されたエビデンスをもとに行われるようになった.これは基礎心理学と臨床心理学の交流が盛んになったためである. 第2のパラダイムシフトー精神分析療法→認知行

          エビデンスにもとづく臨床心理学

          臨床心理学とは

          心理学は大きく基礎心理学と実践心理学に分けることができる. 基礎心理学 人間の心を,認知心理学,学習心理学,応用心理学,パーソナリティ心理学(性格),社会心理学(対人関係)などから科学的に解明. 実践心理学 基礎心理学を応用して,現実世界で役立てるための学問.臨床心理学,産業心理学,教育心理学,司法心理学などが含まれる. 臨床心理学の3つの領域 臨床心理学の学問体系は大きく次の3つに分けることができる. ①異常心理学 心理的問題が生じた原因・メカニズムの探求.