結局、仕事に大切なのは“人間関係“

看護師を長くしていると、ふと考える時があります。

他と比べて 給料が良くても、休みが多くても 職場での人間関係が悪いと長くは続かない。のではないか?


タイプA

月収:30万 年間休日:110日 残業時間:月平均20〜30時間

タイプB

月収:23万 年間休日:125日 残業時間:月平均15〜25時間

突然で申し訳ないですが、上記の労働条件を比べてみてほしい。

タイプAは高い給与設定や残業に対する超過賃金を正しくもらうことができれば同年代の看護師と比較して、給与を多くもらっている

その分、豪華な暮らしができるはず。年間休日もそこそこ。仕事への意欲を持ち続ければ長く仕事ができる職場となるでしょう。

次にタイプBをみてみましょう。
給与は劣るものの、年間休日が多く残業時間も少なくなっています。
月ごとにたった5時間ですが年間通して考えると60時間の残業時間です。残業に2〜3日も使っていると考えると少し寒気がしますね。年間休日も15日多いです。
家族のため、自分のために時間を使えると考えると得した気分になりますね。さらに有休を上手く使うと長期休暇を取得することも可能になります。

みなさんなら、どちらの就職先を選択しますか?職務内容はほぼ同じとします。

私はタイプAを選んできました。

同じ時間を過ごすなら、給与は多くもらったほうがいい。残業も悪いことばかりではない。時として自分が大きく成長できる時間でもある。
休日はほどほどでいい。過去の私は、そう考えていました。

しかし、長く勤めるならタイプAは落とし穴であることが分かりました。

なぜなら、似たような考え方の人ばかりが集まり個人主義となっていることが多いためです。

実際、タイプAとBを比べた時、人間関係については触れていませんし、検討内容として考えた人はいますか?

人は、たとえ少し先でも細かい未来を想像できない生き物です。
“人間関係“と言っても、その形は多種多様。想像しても意味がありません。

金銭だけに注目して仕事をしても、人の幸福度は上がり続けることはありません。
単なる数字だけの話ではなく、日本の歴史が物語っています。

現在にいたるまで、日本は島国で外からの脅威を排除しようとしてきた歴史があります。
元寇や尊王攘夷運動。キリスト教などの宗教や文化からも理由づけることができます。さらに地震や津波などの災害も多く、他人との調和。協調性を大切にしてきた民族でもあります。

そんな、日本人が就職を考える時に、自分の給与や待遇面だけ比較すると、アンバランスな個人主義が出来上がります。

みなさんの近くでスタッフの入れ替えが激しい企業はありませんか?

総じて、給与だけはいい。残業すれば評価され昇進する。そのような空気が職場環境を包んでいるはずです。

実際に私の経験した職場は、1年経てばメンバーが総入れ替え。
もしくは能力が高くなく、言われたことしかしないスタッフばかりの集団でしかありませんでした。

「高い給与をもらっているから、しっかり働かないといけない!」

「同じ仕事をいても給与は変わらないから、多少仕事ができていないくてもかまわない」

と考え方が2極化していくことになります。
そうするとスタッフ同士の認識もずれていき、会話やコミュニケーションが減っていきます。

ゆくゆくは、ギスギスした空気に包まれることになり、新人や理解あるスタッフは「長く続かない」と感じて退職や部署移動をすることになります。

たかが給与。されど給与。

給与を高く設定しても、高いパフォーマンスを発揮できないなら企業としては、大損です。

昭和の時代。日本の企業は外国からどのようにみられていたのでしょう?

私がドイツで生活していた時の話。ドイツと日本の職場環境を比較している本がありました。その本を読んでいるとこのように書いてありました。

「日本はまるで家族。1つの企業が家族のように協力して、困難に立ち向かっていく様だ。」

今では、ブラック企業の表現となった「アットホームな職場です」という言葉。
嘘ではなかったのか?

厳しくも優しい、成長を見守ってくれる組織だったのかも知れませんね。
個人主義であって、チーム主義。昭和の時代、1つのチームとして機能することを最優先としていた時代だからこそ、世界とも戦える企業だったのかもしれない。

そんな空想を考えてしまいます。


話が脱線していまいましたね。

話を戻すとこれは看護師だけの話。看護療業界に限定されている。ということです。

私自身、薬剤師や医師の給与や待遇事情はよくわかりません。同じ職場で話を聞いたとしてもそれは1つのケースでしかありませんから。

逆に給与設定が低すぎると、「この会社は大丈夫なのか?」と不安になりますが、他の給与設定と似たような数字にしておけば問題ないように感じます。

経験上、人間関係が上手くいっていない企業や組織は、今後成長する機会をなくしています。“機会コスト“とも言いますね。

短期的に見て、同じ職場の人と上手くいかなければ、心ない言葉を頂戴することになり、退職。逆にコミュニケーションがなく活性化していない組織だと、これから成長することもないので、給与が増えたり、休日を十分にとれなくなります。

個人の転職を考えるきっかけや理由は人間関係がほとんどだと思います。

〇〇世代 など 年代が異なれば価値観が違う。とニュースでもよく聞きますね。メディアが必要以上に煽らなければその世代間ギャップをポジティブに捉えることができたのでしょうが、高齢者が多い医療の業界でその“世代間“を有効に活用できる日は来るでしょうか?

みなさんの意見を聞かせてください。

今日も読んでくださり、ありがとうございました。

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