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一番身近な自然は身体

ポイントワークで、忘れないようにしているのが、自然です。

結局のところ身体というものは自然の産物です。

山、川、海、空、地球といったように
その全貌を人間が捉えることは、今の所できないです。

身体もどこまで追求しようが、捉えきれないものがある。

それもいつも頭においてポイントワークに取り組んでいます。

これは当然のことでもありますが、非常に難しいことでもあります。


ある建築家もいうように。

私たちは普段から人工的な家や都市の中で暮らし、安定したスケジュールの中で行動することが多いです。すると身体はそれに合わせた行動をするようになり、それは思考回路にも影響するそうです。


順応能力。

暮らしていく上で必要な能力ですが、一方では、いつも通りに行動し、いつも通りのことが起きるといった「想定」が固定化する原因にもなりますね。

便利な道具に囲まれ、コントロール可能な世界にいると、ついつい自分自身の身体も便利にコントロールができるものだと考えてしまったり、わかりやす答えのあるものに飛びつきがちになるのだそうです。


ポイントワークでは。

今一度自然にたち帰りたいといつも考えます。

今の自分の身体に何が起きているのか

それをどのようにしたいのか

メソッドや方程式なるものも、もちろん使います。

が、もっとも大切にしたいのは、今、その瞬間のリアルな現実です。


こうした考えに至るまで。

多くの通り道を通りましたが、

一番は自分が何を見て感動するか?

振付や作品を作る時に現れる審美感覚といったもの

2021〜22年のダンスグループzer◯のプロジェクト「ダンスのある風景」

などの背景に基づいています。


自然の風景。

それが山奥や大海原の大自然であっても、道端にひっそりと生きる小さな雑草であっても、ある瞬間、自分の感情と結びつくと、稲妻が走ったり、堰をきったように動く時があります。そのような時に「あーいいものを見たな」と感じます。

人の身体も自然で風景と同じで、いいものやいいことが起きている時は感動でき、共感ができます。


ポイントワークは。
答えを持ちません。が、応えはあると考えています。

自然がそうであるように、偶然があり必然があり、理(ことわり)の中で自由に呼応し合う反応を見つけること。

それが、喜びや楽しさにつながっていくようにしたいと思ってます。



参考

zer◯ プロジェクト「ダンスのある風景」

プロジェクト「ダンスのある風景」より

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