トロンボーンレッスンの想い出:常に新鮮な気持ちで楽器を吹こう
noteをまとめていると、当時の事を思い出します。
楽器を吹く時間がない!進まないリハビリ
口を壊してまともに音が出なくなった事で、
楽器は吹きたいけど吹くのが怖い…。という状態になっていました。
前回書いた内容で、ブレストレーニングやロングトーンの練習をコツコツ続けていたものの、ちょうどその頃から社会人生活が始まってしまいました。
当時は、ワンルームで一人暮らし。部屋では楽器の練習はできません。
今の様に「働き方改革」や「36協定」という言葉も聞くことは無く、毎日朝から終電まで仕事をする毎日で、楽器を吹く時間は「土日祝だけ」という生活が始まりました。
それまでは「毎日楽器を吹くのが当たり前」だった生活から「週2回しか吹けない」生活になった事で、焦りがかなりありました。特に厄介だったのは、月1回のレッスンだったため「また癖が戻ってしまっている」「身につくのが遅い」があることです。
「言われた事は次までに身につけておく」は基本姿勢だと思っていたため、何度となく先生に申し訳なさを伝えた思い出があります。そんな時には、こんな温かい言葉をかけてくれていました。
「例え1ヵ月ほとんど吹けなくても気にする必要はない。回数は少なくとも、吹ける時にきちんとしたやり方を続ければ必ず良くなる。レッスンをその場としてもらえたら良い。社会人になっても楽器を楽しみたいという気持ちが一番大事だよ。」
長い目で寄り添って頂いた先生には感謝しかありません。
常に新鮮な気持ちで楽器と向き合う
「リハビリ」だけを考えた場合、一番重要だったのはこの内容かもしれません。
「仕事とで嫌なことがあったり、疲れたり。ケースを開けても楽器を吹く気分にならない時にはケースを閉めて練習を終わりにしよう。」
ここにも書いてある内容ですね。
「とてもきれいな平原や山のような、見渡す限り自然に囲まれた景色を想像してみて。そこで朝6時に爽やかに目覚めた状態を意識してほしい。さぁ、起きた!ffで鳴らすぞ…!とはならなはず。新鮮な空気をたっぷり使って、唇の振動を徐々に呼び覚ましていく。それがイメージできないコンディションならその日は止めておこう。」
そうです。社会人で平日に疲れて帰ってきて「やらなきゃ…。音が出ない。早く音出して寝なきゃ」では悪循環しかありません。「1週間吹いてない…どうしよう。音が出ない。早く音出しして課題しなきゃ」でも悪循環しかありません。
先生が繰り返し伝えてくれたことで私自身も体感しているのですが、誤解を恐れずに言えば「1~2週間吹かなくても、しっかりしたWarm-upができていれば、前の状態に戻すことは簡単」です。
※もちろん、スタミナやテクニカルな部分では劣化しますし、積み重ねの点で上達は遅くなります。あくまで「音を正しく出し、現状を維持する」という点においては…です。
ほとんどの社会人プレーヤーや週1~2回の演奏で楽しく演奏ができています。大切なのは「久々だから最初に吹けないのは当たり前。Warm-upを正しく理解して、良い状態に持っていく」ための知識と技術を学ぶことです。
「息を変える、口を変えるのではない。口が振動してくれるまで焦らず待つんだよ。」
当時のメモに繰り返し書かれているこの言葉のおかげで、今では音を出す点で楽器の調子に困ることはなくなりました。
感謝…。
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