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『残された者-北の極地-』

原題「ARCTIC」

◆あらすじ◆
北極圏の雪原地帯に不時着したパイロット・オボァガード。壊れた機体をシェルターとして利用し、食糧確保や救難信号の発信など、自ら定めたルーティーンをこなしながら、救助が来るのを辛抱強く待つ。そしてついに、救助ヘリコプターがやって来る。ところが、そのヘリが強風に煽られて墜落。乗っていた女性パイロットは大怪我を負ってしまう。



10月末『アダムズ・アップル』から始まった2019年下半期マッツ・ミケルセン祭りの第三弾!
そしてこれぞマッツファンには堪らない一作だった。
ゴッホ映画と同日公開だったけどマッツを堪能する目的ならこっちが後で良かったわ。

全面的に説明を省いたミニマムな構成の中、マッツ演じるオボァガードの行動にいつの間にか引き込まれただただ見つめてしまう。

ほぼほぼマッツの1人芝居・・・もうヨダレもん。

原題のARCTIC…北極圏

見渡す限りの雪原に不時着した小型機、もう恐らくひと月位は経ってる…過酷な状況下だが彼は独り黙々と日々のルーティンをこなす。

普通だったら朝起きて、寝汗を洗い流すシャワーを浴びてサッパリしたところに朝食はトーストにサニーサイドの卵とソーセージ・・・と言いたいところだけどそれは雪原の苦境下には無理。

起床後・・・完全防備…いや、ひと月?着っ放しの一張羅に身を包み真白な雪上に踏み出す、石を重ねて作った同僚の墓を拝み救難信号を発信し食料確保の為釣り糸を確認する。

火が無いから釣ったマス科の魚はもちろん刺身だ…日本人としてはついつい『美味そう』と思ってしまう。まぁ、鮭なら寄生虫に注意したいところだが(笑)

きっとこの遭難日々の中で得た最小限必要な行為なのだろう。

何処か全体的に困り顔のマッツが切なくもありセクシーでもある・・・無造作な髪も髭も艶めかしいのは彼だからなのは百も承知だ。イイ男は程よく疲れた辺りが喰い頃とか・・・?ww

なんか『アダムズ・アップル』の後なだけに今作のマッツは至ってまともだ。
むしろ他2作よりも聖職者っぽいなぁなんて思ったりした。

遭難したら出来るだけそこから動かない方が良いと言う常識を守る様に機内に住み救助を待つのだが・・・いやいや、もう既にそこでの生活感出ちゃってるよねぇとも思ったり思わなかったりww
結構このまま生きて行けんじゃね?位なサバイバル術ありありでね。「この人何者?」だ。
めちゃカッコええのも見逃せねぇ。この人の職業は乗組員としか明かされないからそれを気にさせる辺りはこの作品にのめり込ませる戦術の一つとしか思えねぇ~。

で、やっとやっと救助のヘリが来るんだけどね・・・。

この辺のね、そのヘリが無事に救助してくれるわけないよね的な嫌な予感を誘う演出とかさぁ…イイのよ!
普段から天気や雲を見たりするの好きだとグッとくるなぁ。
だって「それはそうだよね、無理だわな・・・」ってなるもの。

で、この段階でマッツ演じるオボァガードには【動けない相方】が出来るのです。
で、その人を助ける為にある地点を目指して動く事に・・・。

でもね、当然北極には巨大な動物がおりましてね。ソイツがウロウロしてるんですわ、飯を探してさ。

「喰われてなるものかぁぁ!」だよ、マジで。

雪の大自然も決して彼の味方じゃ無いしさ。

「どうすんだよ~~!」の決断を迫られるシーンが何度も繰り返される。

でね、そりゃ人間だもの決断を誤る時だってあるわけじゃない?
そんな人間だものな展開にもマッツの魅力が大噴火の大爆発でもうココロの中のLAVA FLOWがドロドロ流れ出ちまうから必死で止めたわよ!!止まんねぇ~けどさ!

もうね、彼の涙が美し過ぎて怖い位で・・・野口五郎がマイク持って頭の中で歌ったわい♪

でも結局拒んでも拒んでも涙は誘われたわけで・・・

あぁぁぁ・・・何日風呂に入って無かろうとどの毛も伸び放題だろうと美し過ぎたぞ~~~~ マッツ・ミケルセ~~~ン!!!!

めちゃ久しぶりにひと肌の温もりを感じた瞬間のあのシーンはどんな濡れ場よりもドキドキしたし色っぺかったなぁ。


どんなに良いアイテム揃えてもツマラナイ作品もある中、極力アイテムを削除し如何に飽きさせず見せるかの極致だな。


彼の演技が繊細過ぎて「雪のバカヤローー!」って叫んだよ!
大変好みで御座いました。

目も❤になるわww

ハラハラもあるでよー。


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