見出し画像

『閉鎖病棟―それぞれの朝―』

◆あらすじ◆
長野県のとある精神科病院にいる、それぞれの過去を背負った患者たち。母親や妻を殺害した罪で死刑判決を受けたものの、死刑執行に失敗し生きながらえた梶木秀丸。幻聴が聴こえて暴れるようになり、妹夫婦から疎まれて強制入院させられた元サラリーマンのチュウさん。父親からのDVが原因で入院することになった女子高生の由紀。彼らは家族や世間から遠ざけられながらも、明るく生きようとしていた。そんなある日、秀丸が院内で殺人事件を起こしてしまう。


原作未読。

観終わって最初の感想は現実はこんなに生易しいもんじゃないだろうし綺麗事でもないよね?って事。

ただ映画の範疇で見れば笑福亭鶴瓶の存在感ある演技は過去作に比べても秀逸。
綾野剛も十八番的な役柄だし大好きな小松奈菜ちゃんはやっぱり将来が楽しみ。


男優2人渋川晴彦と山中崇が演じた最悪のクズはマジでぶっ殺してやりたい程にクソ野郎だった。

登場人物の中で一番恐ろしかったのは山中崇演じる島崎伸夫とその妻・島崎佳代だった。こういう男をのさばらせる要因はこういう女の存在なんだなって・・・背筋がゾッとした。

ただ、気になったのは他の患者達や医者の描写がチョイと雑じゃありませんか?って所。
う〜ん、なんか引っ掛かる所があるんだよな。実際こういう院内を見た事があるわけじゃないから分らないんだけどね、でも何かが腑に落ちないんだな・・・難しいや。



どうやら原作とは最後が違うと言う話だが映画の終盤、法廷辺りからラストシーンはお涙頂戴的なイメージ。重い題材だし凄くセンシティヴな内容なだけにラストは「えぇぇ、そう来るの?」だった。ハイジのクララ的なのは如何なもんでしょうかね?まぁ前向きに・・・って事なんだろうけどね。

原作を捻じ曲げてこのエンディングにしたんだったらそれはちょっと失礼じゃない?と思わされたもんでね。

【明けない夜は無い】そんな風に語りかける美的シーンもこの最後で茶番か!ってなった。
何十年も車椅子生活の老人の足に筋肉は全く無いと思うのはアタシだけだろうか?


はぁぁ〜。
こう言うの見せられると映画の必要ある?っておもうなぁ。ドラマの方がイイの作ってる事あるからなぁ。


最終的にクズ野郎二人の印象が強過ぎた。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?