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『ガンパウダー・ミルクシェイク』

原題「GUNPOWDER MILKSHAKE」

◆あらすじ◆
サムは犯罪組織"ファーム"に所属する名うての殺し屋。ある日、会計士が持ち逃げした組織の金の回収を命じられた彼女だったが、会計士の娘エミリーが誘拐されていると知り、その救出を優先して金の回収に失敗する。一転して組織から狙われる身となり、保護したエミリーを守りながら、次々と現れる刺客たちの襲撃をかわしていくサム。やがて元殺し屋の女たちが仕切る図書館へと辿り着くサムとエミリーだったが…。


男社会への殴り込みと言わんばかりのハイスピードシスターアクションが楽しめる。

今作は個人的には新旧女殺し屋が手を組んでの種の保存みたいな感覚に映った。

武器調達場の図書館で次々と挙げられる女性作家名なんかはちょっと粋。

バディ感溢れる両手ぶらぶらシーンもオモシロイ!
この一連のシークエンスはありそうで無さそうで…なんだよな。
とにかく味方は全て女!
このシーンは9歳の女の子だからハラハラ感も増してなかなかの見応え!
そのバディ感がラストに向けて意味を持って行く展開はこの作品の徹底したコンセプトに従事した結果だろう。

加えてベテラン女優が凄くイイ味付けしててミシェル・ヨーの必殺仕事人ばりのクールさは格別!


カーラ・グギノの母性押しも良かった。

『ジョン・ウィック』以来どうしてもこの手のアクション映画はそれと比較されがちだがニュアンスはもっと前のタランティーノやロドリゲスに起源する所だし見え方もそちらに近い。
ボーリング場のシーンは『キルビル』感満載!

同監督の『オオカミは嘘をつく』は実際タランティーノが絶賛して注目されたしね。

強いて言えばボーリングの玉はもっと遠くから転がした方が見栄えも見応えも良かったんじゃないかな?!(あくまでも個人イメージ)

『オオカミは嘘をつく』もそうだったんだけどこの監督の作品のコミカル領域が掴みづらい所が何とも言えない。
その辺のギクシャクぶりが『ジョン・ウィック』には無い部分だしB級感を敢えて出してる辺りがタラちゃんに近いんだろう。

若き殺し屋の成長譚としてミルクシェイクからBUD LIGHT位にはなったかな?




2022/03/31


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