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【R指定】映画ばるぼら見てきた!手塚治虫禁断のエロティック問題作!ガチ絶賛レヴュー!

今回は映画「ばるぼら」を見て参りましたので
その模様をお伝えいたします。


早速ですが感想いきますと…

素晴らしい。

これは個人的には今年見た中で一番素晴らしい!
…と言っても鬼滅の刃しか見てないんで二者択一なんですけどね(笑)

流行りのアニメ大作と比べるのもなんですが
段違いで面白かったですね。


ボクが見たスクリーンは300席ぐらいのキャパだったんですけど
日曜の夕方で15名くらいでした。
まぁそんなものなのかなと思いましたけど
なんせ年齢層が高い!

15名の半分以上がハゲ散らかっていましたからね(笑)
もっと若い子がいてもいいと思うんですけど
とにかく面白かったんで若い方はぜひこの記事を見て
劇場に足を運ぶキッカケにしてみてください

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さてまずは
主演のお二人についていきましょう。

〇主演のお二人について

お二人についてはもう言うことはないでしょう。
これはね見てくださいとしか言えないですね。

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なんだろうなぁ、異様な空気感を二人とも放っていましたよ
役になりきっているというか見事でした。
とにかくお二人とも脱ぎます。

でもね、全然エロくないんですよ。
美しい、これはカメラマンのクリストファードイルの映像もあるんでしょうけど文学的、芸術的な美しさでしたね。

上品な美しさがある。
下品な浮浪者のばるぼらを描いているのに
めちゃくちゃ上品なんです。
とにかく下衆いエロ映画なんかじゃなく上品な官能映画ってイメージ
原作と似ているとかそういうことじゃなく
非常に品格のあるエロチシズムが同居したお二人でしたね

〇BGMがすごい

その映像と相まって流れるBGMがかなり秀逸でした。
全編ジャズが起用されているんですけど見事にマッチしています。

この音楽センスは相当でしたね。
このジャジーなサウンドが妖艶でオカルトっぽい雰囲気と世界観をより引き立たせ作品をよりアダルトなものに仕立て上げていましたね。
ここはもっと注目されていいと思いました。

舞台背景については現代劇でも全然問題ありませんでした。
新宿というのが功を奏しましたね。
新宿って副都心という超都会の反面、一本路地を挟むと昭和の雰囲気を残すところって沢山ありますし、特にあの独特の小汚さ…
原作当時で言うところのフーテン加減が絶妙なんですよね、

まさに都会の掃きだめ感が充満しているのよな閉塞感
あれは新宿そのものでしょうね。
高度経済成長を置き去りにしたようなレトロさを十分に感じられましたし
作品の中にあっても違和感は全然感じられませんでした。

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〇原作について

原作についてはほぼ忠実でもちろん全編描けないんでカットしてありますが
それでも原作が持つテーマ性を薄まっていないのは見事です

美倉の変態性であったり、ばるぼらは自由奔放な振る舞いであったり
ここら辺もう見てもらうしかないですね。

ラストはかなり見応えあります。
稲垣さんの堕ちていく様はなかなかもものでしたし
二階堂さんの美しさはちょっと驚きましたね。照明の具合もあるんでしょうけどまさにミューズ的な美しさを放っていました。

主演のお二人以外のキャストもいい味出してました。
渡辺えりさんなんか強烈でしたからね。モロです、モロ
これは観てください。ほんと。

ダウンロード (1)


ラストは原作とは違うちょっとハードな締め方をしていましたが
ここはちょっと驚きでしたね。
手塚治虫の変態性の上を行く変態性を息子が受け継いで進化させた
異常な変態性を炸裂させていました(笑)
でも何度も言ってますが全然下品じゃない
そして手塚治虫らしい終わり方をしていましたね。

映画はR15指定なんですけど
正直どこがR15なのか分からなかったですね
ハードな描写もありますが、もっと他の作品で下品なやつあるでしょって思っちゃいます。

ダウンロード (2)

あっという間の90分です。
だらだらしてなく展開が早いテンポもいいし見せるべきところはちゃんと見せてます。
ここら辺はさすが手塚治虫の遺伝子を最も濃く受け継いだ男だけあるといった感じ

手塚治虫が描きたかったであろうテーマやエロスを
無駄なく構成されていましたね。

クリエイターという創作意欲に対しての描写
異常性欲という形で吐き出されたストーリーを忠実に再現していましたし
なにより内面的に流れる体温も感じられたのはすごかった。

上っ面だけの演技や映像じゃなく
内側に秘めた体温、冷めた感じや狂った熱量なんかは演出でできるものじゃないと思います
見てて伝わってきますよ。
この温度感ってやつ

きっと製作者一丸となって
手塚治虫の持つ世界観をこの時代に蘇らせようとなっていたんだと思います。

悪いものは悪いと言いたいところでしたが
本作は本当に良かったです。
わざわざ悪いところの粗探しもする必要のないくらい素晴らしい作品でした。


機会があればぜひ見ても損はない作品だと思います。
鬼滅の刃より面白かったですよ。

原作はこちら↓



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