金利って難しい?

金融リテラシークイズ、解説第三弾。

問3

今回は金利について

ちょっと考えるとわかるのですが、ややこしくなってしまうかもしれませんので、数字を使って見てみましょう。

前提条件

まずは前提条件です。
・今後金利が上がっていくものとする。
これだけ。今年よりも5年後、10年後に金利が上がっていく、とするものです。
これは実は大いにありうる話。なぜならば現在は史上最低金利だからです。今後インフレが順調に進行すれば金利は上がっていくでしょう。
ただし、どの段階でどのくらいの金利が上がるのかがわからない
コロナ禍で世界的にも経済悪化を受けて、金融緩和(金利を下げて、みんながお金を借りやすくして、世の中にお金を沢山出回らせること。)が大規模に行われています。
すぐ近い将来に金利が大幅に上がる事は考えづらいですが、金利は上がっていくでしょう。

運用は変動金利

まず、「変動」と「固定」金利を確認しておきましょう。
変動金利は期間中金利が変動するものです。一定期間で見直されます。
固定金利は正反対。借りて(借金)も貸しても(運用)、期間中金利は始めに決めた金利で固定です。

ではなぜ運用は変動金利なのでしょうか?前提条件は「将来金利は上がる」です。仮に今銀行預金(銀行預金も立派な運用です)に入れおくと0.001%、5年後に0.01%に金利が上昇。
変動にしておけば5年後に10倍の金利で運用をしてくれます。

逆に、固定金利だと…
定期預金に0.05%で10年定期。5年後に0.1%になっても10年間は同じ金利で運用しなければなりません。2倍の金利で運用できる機会を逸してしまうわけです。
固定金利は何も定期預金だけではありません。皆さんの馴染みのある商品で「超長期の金利固定商品」があります。それは…
積立型の生命保険です。
最低金利が長く続く今、超長期の(国内の)積立型生命保険をやる意味があると思いますか?

借り入れは固定金利

大分分かってきたでしょうか?借り入れは逆、な訳です。
現在の低金利のうちに、長く返済し続ける借金はなるべく固定金利にしてしまった方が良い、という事です。そうすれば将来金利が上がったとしても、安心。

皆さんが頭に思い浮かべるのは、そう。住宅ローン。最近の固定金利型住宅ローン「フラット35」の金利は1%ちょっとらしいので、固定金利にしてしまうのは賢いやり方です。
将来住宅ローンの金利が2%になっても、3%になっても1%の金利をずっと保証。安心ですね。
ちなみに私の住宅ローンは変動金利で現在1%弱。「フラット35の方がええやん!」…(涙)

ご理解いただけたでしょうか?
金利が上昇するとした場合、運用は将来の金利が上がる(利益が増える)のを見越して変動金利。
借り入れは現在の金利を固定して、金利が上がる(借金が増える)のを回避するのが正解なのです。同じ金利の上昇も運用する(貸す)のか借りるのかで正反対の状態になるのです。

問4

これは簡単。以前お話しした72の法則をあてはめて考えればいいです。

72の法則は

72÷利率=元本が倍になる年数

の公式です。上の例でいうと

72÷20=3.6年

なので正解は②番です。併せて過去の記事もご参考に。

ちょっと難しい金利。でもわかっているかどうかで将来は大きく変わってきます。ぜひ理解して、上手に金利と付き合ってください。

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