見出し画像

仮面浪人実録(仮面浪人成功体験記)

お世話になります。ドリームラーナーズの石原です。鳥取県倉吉市で進路指導と学習法指導の塾を運営しています。学習指導は中学生・高校生・大人、英語の指導は小学生から対応しています。LINEなどを活用して、遠隔地でも進路指導・学習指導に対応しています。

本日の記事は「仮面浪人」について、私のコーチングを受けながら仮面浪人に成功した方の実体験を紹介していきたいと思います。

某地方国公立大学理系学部から、北海道大学総合理系へ合格した方の体験記です。本人が書いてくれたものに、誤字脱字等の修正を加えながら、引用で補足していきたいと思います。

引用というのはこういう灰色の枠を使って書いている内容のことです

あと、1年次の単位はフルで取っていたようです。大学に在籍するメリットをフルで活かしております。仮面と言いつつありがちな、休学して浪人、授業フルサボりで勉強だけしてる、というパターンではありませんのでそう言うのを目当てにしている人はお去りください。

では、どうぞ。

大学進学直後の気持ちは、どうでしたか?

大学に入学した時点では絶対に仮面浪人をしようとは思っていませんでした。

というのも予備校で一年過ごしても合格しなかった人間が大学に通いながら勉強したところで良くて現状維持、学力が落ちるのが当たり前だと考えていたからです。そのためあまり受験を意識することなくサークルを探したり大学の生活に慣れたりすることをこの時は大事にしていました。

この自意識の持ち方は重要です。「俺はこんなもんじゃない」が仮面浪人の原動力になるのはもちろんそうなのですが、一方で冷静になって自分の実力を図ること、そしてそれを高めるのにどんな勉強が必要なのか、という思考に至れなければ学力は上がりません。

そしてそれと同時に「仮面をしなくても大学の勉強のために高校の復習をしておくことは利益になるだろう。」と考えて数Ⅲの基本的な問題集を解いたり英語の長文を読んだりするような勉強を行っていました。(この考えは正しく前期の勉強に大いに役立ちました。)

成績の開示が返ってくると現役の時よりも点数が低くなっており、ここで一度心が折れました。一般的に仮面浪人はあと数点を取りこぼした人が行うものでありそれに対して合格最低点を大きく下回った私の成績では到底無理だろうと考えました。

こうした、現役時よりも点数が下がる現象は、所属した予備校によっても起こりがちです。特に、ある程度できる子を、ある程度できるからと思って勉強のアラを指摘せず放っておくようなタイプの予備校では、彼ぐらいの成績(ブロック〜地方旧帝大)の場合にはなかなか伸びません。周りには東大に行くようなレベルの友人もいる場合が多く、自分はできる側の人間だ、という自意識がある程度強いので、自分が足りないところを丁寧に抑えていくことを邪魔します。
逆に得意なところばかりが入試に出て、実力不相応に受かっちゃう人もいるわけですが…それは運ですから頼るわけにはいきません。実力をつけよう。

しかし、ちょうどこの頃大学にも慣れてきて雰囲気がわかってくると何となく物足りなさを感じるようになりました。元の大学を悪く言うつもりはないですが他の旧帝国大学に行った友人が非常に大きな規模でいろいろな活動を行っているのを見ると地方大学の壁というようなものが見えてきた気がしたのです。

そこで「どうせ落ちても大学に籍があるならリスクはない。」と考えて本格的に仮面浪人を行うことにしました。

仮面浪人決定→まず情報収集から

実際に仮面浪人を行う際にまず現状把握が大事だと考え、東進の北大模試(編者注:例年、6月に実施される)を受験しました。この際に返却された模試を確認する際に心掛けたのはできるだけ多くの情報を得ることです。

現役生や予備校生なら周りの受験生との交流や学校で行われるテストを通じて自分の成長を簡単に可視化できます。

しかし周りに受験生がいない状況ではそれが非常に難しく自分に何が足りてないのかを自覚しにくいものです(この時はまだドリームラーナーズの指導を受ける前だったのでなおさら)。

そうなると回数の少ない模試から少しでも多くの情報を受け取って普段の学習にフィードバックさせていくことが大事だという結論に達し、可能な限り情報量の多いまとめを作るようにしました。

この意識は終盤に役に立ち、得るものの多い本番レベルの記述論述問題において、以下のような濃いフィードバックを自力でやれるようにまで達成しています。長すぎず短すぎず、自分が何を得たのか何に気をつけなければいけないのかを記録しています。こういったちょっとした自分が払った、払うべきだと思った注意を全て記録しておけば読み返すだけで自分が気をつけることが浮き彫りになります。

スクリーンショット 2020-04-14 9.14.14

学習環境の整備

本格的に受験勉強を開始することにし、私が勉強場所に選んだのは大学の図書館です。大学の図書館は遅くまで空いていることが多く(私の場合は平日10時)また半個室の空間もあったので集中して勉強を行うことができました。

また、大学の図書館を使うメリットとして個人的に大きいと思ったのは学術書が豊富にそろっていることです。化学や生物の入試問題においては高校の教科書外の内容から出題されることも多々あります。そのような問題をもっと深くまで理解したいと思ったときに休憩がてらそれらの分野の本を読むことができるというのは非常に大きいメリットでした。

都市伝説の類ですが、大学の図書館の一角が仮面浪人専用みたいになっている私立大学が存在すると言われています。

大学生活との両立(夏まで)

大学生活のほうに話を移すと、前期の間は特別なことをしていたわけではありませんでした。というのも前期の授業内容の多くが高校の復習や多少発展した程度で必死になって勉強しないと理解できないようなものではなく、むしろ受験勉強のためにちょうどいいと思って受けていました。

化学や生物の実験も教科書や問題で見たことのある操作を実際に行うことによってより強く印象付けることができ受験に役立てることができました。

難関大の化学の問題には、大学の基礎実験でやるようなことが頻出です。このため、地方国公立理系から難関の理系を目指すことは、やりやすい、つまり大学の勉強を活かしやすい部類に入ります。

アルバイトもいくつか経験しました。「そんなことより勉強しろよ。」という意見も正しいのですがこの時点では親に仮面浪人のことを言っておらず自分のお金ですべてのお金を出す必要がある可能性があったのでお金を稼ぐ必要がありました。またここで時間の大切さを知ることができたため結果的にこの経験も役に立ったと思います。

大学がテスト期間に入るとテストを優先させました。先ほども言ったように大学の勉強が役に立つことは理解していたのでここでしっかり勉強することは利益になると考えていました。そして何より「落ちても問題ない」のが仮面浪人のメリットなのに必修の単位を落として留年でもしたらメリットがかくなると考えたのでテストにはしっかり取り組みました。

テストが終わると夏休みです。私は夏休みの期間の半分を地元で過ごしていたのでその間は多く勉強時間をとることができました。この辺りでは基礎を中心にしながらも英語や理科などの得意科目では徐々に実践的な問題の割合を増やしていき問題を解く感覚を思い出すようにしていました。苦手科目である数学はまだ標準か基礎的な問題に取り組み弱点からの脱却を図りました。

親に仮面浪人のことを打ち明けたのもこの頃です。打ち明けるのには勇気がいりましたが結果的にはありがたいことに協力してくれました。私はこのタイミングになってしまいましたが可能なら早めに伝えたほうが良いと思います。

親に限らず、協力者(理解ある友人や同様に浪人してる人)はなるべくいた方が良いです。休学or退学して勉強に集中しろ!と言われる親御さんもいるようですが…。休学せずにフル単で仮面浪人をやる場合には私みたいなコーチングサービスを利用することを推奨します。

夏以降の過ごし方

夏休みが終わるころから石原さんの指導を受けることになり、本格的に受験勉強を開始することになりました。

指導を受けながら意識していたことは時間対効果です。いくら勉強をしたところでそれが頭に入っていなければ意味がない、そもそもの勉強時間が足らないならなおさら無駄な勉強時間を作れないと考え、勉強した量と身についた量を一対一にすることを心掛けていました

具体的な方法としては勉強後にその内容をできるだけ詳しく、できるならば詳しく書き留めておくことです。これを勉強の締めに行うことで何を学んだかが強く自分の中に残るので効率の良い勉強ができました。

先ほど紹介したこの書き方の話です。

スクリーンショット 2020-04-14 9.51.50

また、このころになると勉強場所を図書館から自宅にしました。理由としては単純で大学まで行く時間がもったいなかったからです。大学に近いところに家を借りていても往復で15分かかるのは無駄と考え何より面倒でした。自宅で勉強しても効率は落ちることはありませんでしたしむしろ好きな時間に休憩し、周りを気にすることなく音読を行えたので私には自宅のほうがあっていました。ただこれは個人差が大きいので自分のお気に入りの場所を見つけてください。

模試をどう受けたか

秋は模試を受けることが増えるシーズンです。この時期には先ほども述べたように返ってきた模試の分析だけでなく受験直前直後にも多くのことを意識しました。

直前には模試を本番だと思い寝る時間や当日朝の動き、昼食の選択などもいくつかのパターンを試し本番でどういった受験の仕方をすればベストパフォーマンスが出せるかを考えていました。本番ではわずかな差で結果が決まることが多いのでこういうところにも気を配りましょう。

現役生や予備校に通っている浪人生と比べて、受験機会が少ないので、毎回の模試を大切にするのは当然だと思います。

直後の動きとしては模範解答を見た復習の前に模試に対する感想(大問ごとの難易度や平均点予想、当日の動きの反省点)を書き留めておくことです。これを復習の前に行ってから模範解答を見ることで問題の難易度を正しく捉えられていたかなどがわかり本番でどのような動きをすればよいかがわかりました。記述模試は2回(河合オープン、東進)しか受けてないのでこの作業も大事にしました。

彼は、模試のたびにこのように記録していました。秋の北大オープン模試を受けての感想羅列です。ただ「難しかった(小並感)」みたいなのは感想ですがそういう感想は何の役にも立ちませんので、仮面浪人生ではない皆さんもこれぐらい自己フィードバックをして欲しいものです。

スクリーンショット 2020-04-14 9.50.51

生徒自身の自己フィードバックだけでは何を言いたいか不明という部分もあるんですが、その言語化作業については面談(毎回リモートで行っていました)で埋めていけばいいのであまり気にせずどんどん書いてもらいました。
以下は上の続きです

スクリーンショット 2020-04-14 9.51.20

結果は東進ではA判定でしたがオープンはB判定でした。しかしここで大きなショックを受けることはありませんでした。それはダメ元で始めた仮面浪人だからというのもありましたが去年の時点で「判定は結果を保証するものではない」ということを知っていたからです。

というのも1浪の時にはオープンで30位台のA判定をとっており順当にいけば合格すると思っていましたしかし実際には最低点から大きく離れて不合格になったという結果になったので模試の判定を信用するだけ無駄ということを学んでいました。そのため足りて無い部分があることは認めながらも精神的には落ち込まずに翌日の学習にフィードバックさせていきました。

直前期になるにつれての変化

大学での生活も大きくは変わりませんでしたが友人と遊んだりするのは減らしました。この頃になると本番が近づくことから精神が不安定になります。そうなると遊んでいる間は楽しいのですがその後に勉強しなかった罪悪感をそれまで以上に強く感じるようになり、勉強していたほうが楽でした。なので結局は勉強している時間も増え受験中心の生活になっていきました。ただ全く家から出ずに勉強しているのも疲れるのでたまには息抜きをするのもいいでしょう。

大学生になれば、お互いの領域に入るのに遠慮が入ってきますので、授業前後に挨拶なり世間話なりでコミュニケーションを取っていれば、そこまで人間関係が消えたり、それが元で困ることはないと思います。試験対策プリントの作成などはクラスメイトと一緒に取り組みましょう。

12月半ばごろからはほぼセンター試験の勉強にシフトしました。私は理系でしたが国語と日本史はかなり得意科目であり、また圧縮の関係で文系科目の割合が多くなるシステムの大学を受験したためセンター試験用の勉強は旧帝国大志望者にしては少し長めの一か月をとりました。ただ数学だけは記述と穴埋めで使う感覚がかなり異なるので記述の問題(特にセンター試験で使わないため忘れがちな数Ⅲ)を1日1問は触れておくようにしました。

編者注:化学については年内までは、難易度の高い問題文を読まされ、かつ記述問題対策のために「新理系の化学問題100選」を演習していました。英語も基本的には長文総合問題をやっていました。センター向けのインプット本も、これまでと変わらず簡単なまとめを記録していました。

スクリーンショット 2020-04-14 11.28.09

また、センター過去問を演習しながらも、大体1回分ごとにまとめと課題を記録していました。

スクリーンショット 2020-04-14 11.32.23

成人式どうする問題

2浪以上の人は成人式に行くかどうか悩む人が多いですが私は仕事をもらっていたこともあり出席しました。先ほど勉強していたほうが楽という話をしましたがこの年末年始を最後の大きな息抜きだと考えていたのでここでは重く考えずにイベントを楽しんでいました。

やると決めたら出ましょう。出ないと決めたら出ない。これを決めるのに直前まで悩む人がいるのですが、早めに覚悟を決めて勉強のスケジュールに影響を与ええないでください。

センター試験とその後

センター試験本番はあまり緊張することはありませんでした。試験自体も3回目ですし何より会場がその時通っていた大学だったのでいつも通りの通学路を通って会場まで行き普段使っている教室の隣の教室で試験を受けていたので本当に普段通りの感覚で受験することができました。

ただ結果はあまり良いものであありませんでした。一浪の時より点数は下がりセンターリサーチでもC判定しか出ませんでした。しかしこれも判定が結果を決めるものではない、むしろ2次試験でしっかり点数ととる意識につながったと前向きに考えました。

浪人になると、二次レベルで極める時間が確保できる分は、戦い方が違ってくるので、点数はそれなりに取れていたら気にしないで良いです。むしろ、気にしなくていいような勉強の仕方を指導しています。

センターが終わると2次の勉強に入るのですが最初の1週間はとにかく感覚を戻す、いわゆる「センターボケ」を治すことに注力しました。記述式の問題でどう考えていたか、本番でどのような観点で問題を見ていたかなどを確認してセンターから2次へ転換を図りました。

ただその後は大学の試験期間が始まりました。後期試験も前期試験と同じように大学の勉強を優先させ、その中から受験勉強に応用できそうなことを見つけ出して無駄にしないようにしました。

大学の試験が終わると入試まで残り2週間となっていました。ここで私が考えていたのは「ここで学力を一気に伸ばすことは難しい。それならば最低限の点数を伸ばしていこう。」ということです。具体的に何をやったかというと、例えば数学では過去問を年度ごとで分けてやるのではなく十年分の中からランダムに五問抽出しそれを本番と同じ、もしくは少ない時間で解くというものです。これによって本番と同じようにどの問題から解くのかやどこまで解答するのかを考えていく能力を鍛えました。

最低限の点数を伸ばす、ということは、今の実力で取りうる限り最大の点数を取る練習ということです。実力を発揮できずに終わるのがほとんどの受験生ですが、その下限値を高める取り組み前半を指すと考えています。

以下は、実際の記録です。数学の過去問ランダム演習は、本番での得点力を磨く大事なポイントだと思います。

スクリーンショット 2020-04-14 11.47.54

同時にこの時期にはいつも以上に添削をしてもらうことによって考えていることが表現できているかを確認しました。特に苦手分野であった数学や英作文は解答を見ても自分で間違いに気づきにくかったので重点的に行い少しでも点数が上がるようにしました。

編者注:基本のコーチング指導でも、直前期は添削指導を行います。

受験本番は3回目ということもあり、また落ちても居場所があることを考えると全くといっていいほど緊張せずに向かうことができました。どれだけ力があっても本番で発揮できなければ全く意味がないのでプレッシャーを感じることなくしっかり自分の力を出せたことが合格の理由だと思います。

教科ごとにしていたこと

<数学>

私の場合は現役一浪の頃からとにかく数学ができなかったので標準的な問題集を繰り返すことによって基本的な解法を暗記しどのような問題でその解法を利用するのかといったことを暗記しようとしました。

しかし同じ問題集を2周しても半分程度しか模範解答の完全再現ができなかったため解法を丸暗記するのは不可能だと思い、要点だけを覚えることにしました。ここで役に立ったのが時系列で書いた時にも触れた勉強後のメモです。メモを書くためにはその問題の要点を短くかつそのメモを見るだけで解法が浮かぶようにしなければなりません。そのため問題を解いて答え合わせをする際にも「この問題を解くのに必要な知識は?」「この問題は何に応用できる?」といったことを考えながら勉強することが大事だと思います。(これは数学だけでなくほかの教科でも意識していました。)

いわゆる「授業を受けた直後に、ヒトコトでまとめ直す」というタイプの勉強法(というか定着法)なのですが、これも地味過ぎてやらない人多いのですよね。デメリットが全然ないのでやるしかないと思います。

ある程度標準的なパターンが入ったら少し難易度の高い問題集に取り組みました。私の場合は「やさしい理系数学」を使いましたがこの問題集を使う時に考えたのはいかに持っている知識をアウトプットできるようにするかということです。問題文の記述から自分の持っているどの解法を使えばよいのかを考えたり、複雑な計算ではどこが自分のミスしやすいポイントになるのかを見つけたりするなど、試験本番で意識することも意識しながら問題集を進めていました。また、時間を計って問題を解くことで緊張感を与え、負荷のある演習になるようにしました。

過去問演習に関しては前述したとおりのランダム演習を行い、本番と可能な限り同じ感覚で行えるように意識しました。ここでも自分の持っているストックからどうやって解答用紙に引っ張ってくるか、ということを意識していました。

<英語>

英語に関してはある程度はできていたので数学ほど基礎からやり直すことはありませんでした。ただ「問題は何となく解けるけど説明ができない」ということがいくつかあり、その穴をふさぐために英文解釈の参考書を基礎応用のそれぞれを行いながら長文の演習を行っていました。

長文の問題集は数をこなすことも重要なのでレベルにあった問題集を数冊こなすのが良いと思います。ただ一回解いた文章も音読するのが良いと思います。音読の理由や効果については様々な意見があるのであえて言うことはしませんが私は音読を通して読むスピードが上がりかなりの効果を実感したのでお勧めです。

音読も、地味ですが効果が高くデメリットもないのにやらないことの筆頭ですね。

英作文は英語で最も苦労した部分です。これを改善するにはひたすらに添削してもらうしかないと思います。多くの人は学校や予備校に通っており、また今はオンラインの添削サービスを多くあるのでとにかく他人に自分の文章を見てもらうことを繰り返してください。最初は自分で自身があった文章に大量のバツがつくことにショックを受けるかもしれませんがそこは伸びしろだと考えて真摯に間違いと向き合うことが近道であり最も効果のある方法です。

<化学>

化学についてはセンターの点数に対して記述の点数が高かったので知識が入ってないと思い、科学の新研究を読書感覚で読むことで知識の復習に努めました。また多くの理系の大学生が行うであろう化学実験も知識の整理も大いに役立ちました。受験問題で見た反応を実験を通して確認することでより強く覚えることができました。仮面浪人生はあまり時間がないのでこのような機会を無駄にすることなく勉強してほしいです。

<生物>

生物に関して夏休みが終わるまでは何も行っていませんでした。というのも化学以上に大学での授業と高校の内容が密接にかかわっており大学の勉強をそれなりに真面目にしておけば力が落ちるようなことはなかったからです。むしろ生物の入試問題は教科書外から出ることのほうが多いので教科書を少し超えた内容を学べる大学の講義を積極的に学んでほしいです

たださすがに秋ごろになってくると問題を解く感覚を思い出すために標準的な問題集を行いました。

繰り返しますが理科については、理系大学生が、文系大学生と比べると圧倒的有利に勉強できるのは間違いありません。進路確保しつつの仮面浪人を実行するのであればせめて理系大学に進学してください。

大変だったこと

仮面浪人生には予備校に通ったり宅浪したりするのとはまた違った大変さがありました。大きく分けて二つ記述します。

一つ目は周りの環境です。大学生の多くは受験生ほど勉強することはなく、勉強していても資格や研究についての勉強であり受験勉強をする人はいません。そんな中で一人で受験勉強を行うのは非常に孤独感を感じました。

二つ目は時間です。落ちた時のことを考えて来年以降もその大学にとどまることを考えると当然ですがそれなりに勉強する必要があり授業にも出席しなければなりません。受験勉強に役に立つ授業ならともかく受験には全く関係ない授業に出席するのは時間を吸い取られて苦痛に感じました。

私の場合は高校時代の苦手科目であった物理がきつかったです。なかなか理解できないのでテスト勉強に時間がかかりました。少ない時間で効率よく勉強できるような考え方ができるようにしておきましょう。

最後に

ここまでいろんなことを書かせていただきましたがはっきり言って仮面浪人はお勧めできない選択肢ではあります。できるのならば普通に浪人、また不本意な進学という結果になってもそこでできることを探すのが良い選択です。ただそれでもあえて仮面浪人を選ぶのならば、その選択を後悔しないように努力してください。その際に私の言葉が少しでも参考になれば幸いです。長文にお付き合いいただきありがとうございました。


サポートをいただいたら、大学受験用の参考書・問題集の購入に使います。解説してほしい問題などありましたらリクエストしてください。