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ワインは忘れたころに花開く。。。

アリアニコというブドウ品種がある。
ギリシャが原産だが今はギリシャでは作られていない。
イタリア南部へ移住者によって持ち運ばれてきたそうだ。
古代ローマ時代から作られていて世界で最も長く消費されてきた歴史を持つ葡萄品種なんだそうな(Wikiより)ありがたやありがたや

イタリアの高級赤ワインに使われる葡萄の品種と言えば北イタリアのネッビオーロやサンジョヴェーゼがまず思い浮かぶと思うが、
いや近年はそういった伝統的な葡萄を使わない高級な赤ワインもとっくの昔から台頭してはいます。

そしてこの泥臭くも名前からして蟻っぽい品種。
今回の抜栓はタウラージ ラディーチ マストロラベルディーノ 1994です。

コルクが浮いてるwww

南イタリアのカンパニア州(ナポリのある州)タウラージ村の赤ワイン
マストロラベルディーノという生産者は南イタリアのワインを初めてDOCGに昇格させた功労者であり、「南イタリアのバローロ」とまで言われるほどの高級ワインに仕立てた。

この1994年のワインは法定熟成期間が3年なので1997年発売のもの。
当時2本購入していて価格は¥2000程で、最近の値上がりにはちょっとびっくり。当時の日本人にはくせが強すぎたワインかなとは思う。

1回目は確か1999年辺りに抜栓したと思う。
酸とタンニンが強く独特の泥臭さは、まるで蟻を嚙み潰したようだとアリアニコだけに思ったw 正直おいしいとは思わなかった。
しかしその力強さに強力なポテンシャルを感じて、これは待ちだ。
と、家康並みに感じてひたすら待った。そして先日抜栓。

コルクは相変わらず壊したw オリはなし
色はきれいなルビー色で28年の歳月を全く感じさせない。
そして、何とも言えない芳醇なアロマがテーブル周りに広がる。
プラムっぽい甘やかな香りとブラックチェリー系の深い酸の香りが混じり、
タンニンは全く衰えないが、さらに甘やかな味わいも加わった。
とても複雑な味わいはうまく言葉では表現できない。
この香りの強さは、飲み終わって2日経ったボトルから今なお香っている。
酔いそうw

ああ、こんなに美味しくて芳醇ならもっと料理を考えるんだった。。。
きっと枯れちゃってるだろうと力入れて料理作らなかったんだよね。

生ハムサラダ、鶏肉のトマトと茄子のソース、アスパラの天ぷら、シャインマスカット

2日目も全く衰えないポテンシャル、いやワインのことね。料理はwww

オクラと茄子の天ぷら、ざるラーメンゴマみそたれ、生ハム残り

天ぷらの油のしつこさをワインが緩和してくれるしごまだれにも合っちゃう。これはなんというか、ワインの味わいがもう完結していてワインだけでおいしいので、マリアージュとかもうどうでもいいわけじゃないけど、

ワイン「俺、勝手にやってるから 料理、お前らも適当にやってくれよな」

料理「お、おう。。。」

みたいな世界に達しているのではと考える。
たぶん、いままで飲んだワインの中でも最高レベル
そう、当時たったの¥2000だったのにだよ。



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