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何本源泉持ってるの?なその先登山口しかない最奥の温泉宿

二岐温泉、柏屋旅館

今朝のニュースで福島県で地震があり、天栄村も震度3の地震に見舞われたとあり、泊まったばかりの所だったのでちょっとびっくり。
何事もなくてよかったです。

まったくもってこの日(11/6)は完璧な晴天に恵まれます。
こんな日はゆっくり自宅を出たら、たちどころに東北道の渋滞に見舞われてしまうので、4時には自宅を出ます。
さすがにコロナ開けですから普通車が多い。
みんな待ちに待っていたものね。

時間はたっぷりなので、あちこちの紅葉を愛でながら向かいます。
白河ICからR289に入って西白河郡西郷村の雪割橋へ

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もしや奥に見えるのはこれから伺う温泉のシンボル、二岐山でしょうか?
山頂が二岐になっていないので自信はないですが、方角的にはあちら。
あの山裾に二岐温泉はあります。
紅葉は大分葉も落ちてほぼ終盤といったところ。

山登りをしていた頃は、下山したら塩素が入っていようが、循環だろうがまず温泉に入れればいいというスタンスだったけれど、
こうしてあちこちの温泉巡りをするようになると、段々と泉質にこだわるようになってきて、思わぬ山岳の山裾にこんな人知れずな温泉があったことを知らずにいたのだなあと、今更ながらに後悔しきりなのでして。

こちらを後に、「大黒屋泊まりて~」と通り過ぎるのはお約束w
大黒屋は登山口があるので、沢登りの下山時には横目で見ながら歩いていたのだけれど、入りたくてもここの日帰りは15時まで、そのうちに泊まりたい宿の一つ。

甲子トンネルを過ぎて、下郷町の観音沼へ
ここの沼をぐるっと一周するのが鳥さんもいっぱいいて、いつもの楽しみで、池への映り込みも、この日は風もなくてくっきりと美しい。
紅葉はやはり終盤です。

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駐車場からは落葉松が盛りでした。

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R121は山々の紅葉が丁度盛りです。写真を撮りたくても中々車を停められない。意外とここはみんなビュンビュン飛ばしていきます。
写真は道の駅下郷から雲海が見えました。

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最後の力を振り絞って、名残の紅葉はどこまでも続いて本当に美しい。
R121からは、いよいよ二岐山の双耳峰もはっきりとわかる山容が現れます。
とても堂々とした山容です。

ちょっと早めの昼食を五晃苑という蕎麦屋さんでいただきます。
ざるそばは、香りもいいし腰もあって中々良き、そばつゆは濃いめなので、私はちょっとだけつゆにつけていただきます。
天つゆは丁度いいです。蕎麦湯もこっくりです。
私は美味しいと思ったけど、相方は普通らしい。
天ぷらはもう2人で1人前で丁度良くなってしまった。

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中々宿にたどり着かないですが、会津若松市の白虎隊の墓のある飯盛山に、
そこにあるさざえ堂に行ってきました。
上りと下りが交わらない不思議な螺旋階段のあるお堂です。
逆走しそうになる年配女子がいたので、こっちですよって教えてあげた。

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さあ、来た道を返してR118を左折して二岐温泉への道に入ります。
二岐温泉は現在4件の旅館があります。
その内の1件は有名な大丸あすなろ荘で、日本秘湯を守る会の会長さんの旅館です。道から眺めるとさすがに大盛況で駐車場には多くの車があります。
そこをスルーしてw柏屋旅館へと更に奥に進みます。

宿の前が駐車場で車を入れていると、宿の方が案内に出てくれました。
建物は4階建てで4階で受付をして2階が私達のお部屋です。
ちなみに1階がお風呂と食堂です。

さざえ堂の門前小池菓子舗 飯盛山店で買った、粟餅と薄皮饅頭で一服します。この粟餅、出来立てでとても美味しい。薄皮饅頭より美味しかった。
バラで買えるのがありがたいです。黄色い色合いがかわいい。

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いつもなのか、コロナ禍からの延長なのか、男湯、女湯は19時までで
それ以降は予約表に書いて完全貸切となります。
また24時を過ぎるとまた男女別になって浴室は入れ替わりになります。

外湯の足元湧泉の自噴巌風呂も予約表に書いて入るシステムです。
朝夕2回が基本みたいですが、空いていればいつでも入れたかな?

まず男女別のお風呂に向かいます。
2020年10月にリニューアルされた浴室は、木の香もかぐわしく新しく清潔です。男湯は滝の湯、女湯は檜風呂で、それぞれに新しく露天風呂がついています。

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こちらにはなんと5本の源泉があって、豊富なお湯がサブサブ供給されています。泉質はカルシウム-硫酸塩泉(低張性アルカリ性高温泉)でそれぞれ少しずつ違いがあるようです。

内風呂はどちらも適温で、優しいお湯。ゆっくりじっくり浸かります。
肌の蘇生効果、血管を広げる作用、切り傷などに効能があります。
とにかくずっと入っていたいお湯です。
女風呂は誰も来なくてずっと独泉でした。

外の露天風呂に行ってみます。内湯よりもややぬるめで、相方は浅くて沈めないって言ってましたが、石の上に頭をもたげて寝転ぶと、丁度全身が浸かって、とてもいい寝湯になりました。
シャンプー、リンス、ボディソープはドラックストアで売ってる感じのそこそこのものが、男女とも違う種類で3種ずつありました。

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この後川沿いにある自噴巌風呂に向かいます。
元々は混浴だったみたいですが、今はすべて時間制の貸切になっています。
私達は朝夕の2回入りました。

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ここは入る価値ありです。
岩から染み出しているお湯と、岩と湯舟の境の隙間から、大きなお湯玉がプクンと湧き上がります。
生きているお湯を実感できる本当に素晴らしいお湯です。
1回目はとても熱くて湯もみ板でかき回し、それでも熱くてお湯の中でじっとお地蔵さんの様に耐えました。多分45℃位の熱さ。

ところが2回目の朝入ってみると、なんと適温のぬるさになっているではありませんか!これぞ自然の力、日々変わっているのですね。

川のせせらぎを聞きながら、湯舟に浸かる開放感。極楽です。

夕食です。なんといってもすばらしいのは、焼き立て出来立てのあつあつな岩魚の塩焼きや天ぷら、そしてつやつやの炊き立てのご飯が美味しすぎて感涙ものです。馬刺しが基本ですが苦手な人にはお刺身になるようです。
牛肉のせいろ蒸しも柔らくて美味です。

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のん兵衛にうれしいのは、グラスで日本酒が頼めることです。
少しづつ頂けるのは楽しめますね。
希少な飛露喜の特別純米や廣戸川の純米吟醸をグラスで頂きました。
お値段も抑え気味で好感です。お姉さんが注いでくれますよ!

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食後や深夜、何度も温泉に浸かって至福です。

朝食も出来立て卵焼きと鮭の塩焼きなどが並びます。
ご飯ももちろん炊きたてつやつや!
ここんちの子になりたいってくらいうまい!

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帰りたくないけど帰りの時間です。
ダート道を上って二岐山の登山口まで行ってみました。
登山口から見上げる二岐山はなんだかぺたんこで、遠くから見るほうがかっこいいよね。

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女将さんがお土産の柿を下さって、白和えにしましたが甘くてすごくおいしかったです。

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やさしいお湯とやさしい食事、やさしいお宿に心満たされた旅でした。


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