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誰も教えてくれない「社労士」の仕事のはなし

こんにちは!税務を中心に、企業経営などをサポートしている税経センターです。

「税経センター」と聞くと、税務関係のサポートをしてくれるのかな?とイメージできるけれど、実際にどのような業務があるかわからない、という方も多いかも。

そこで「誰も教えてくれない! 〇〇のしごとの話」では、総合事務所である税経センターの業務をひとつずつわかりやすく紹介しています。

これまで2回にわたって「税理士」と「行政書士」について紹介してきました。

第3弾で紹介する業務は「社労士」についてです!

今回は、税経センターで社労士として活躍する鈴木さんにお話を伺いました。

※第1弾・第2弾の記事もどうぞご覧ください。

「社労士」ってどんな仕事?

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ー鈴木社労士、本日はよろしくお願いします!現在「社労士」という仕事や税経センターでの仕事に興味を持っている方へ、仕事のやりがいや内容を伝えていければと思います。

こちらこそ、よろしくお願いします!

ーはじめに、「社労士」の方は具体的にどのようなお仕事をされているのでしょうか?

社労士の正式名称は「社会保険労務士」と言います。名前の通り、社会保険や労務関係のプロとして、企業の人事や労務管理をサポートするのが社労士の仕事です。

仕事は大きく分けると3つあり、それぞれ1号業務・2号業務・3号業務と呼ばれています。

ー1号業務、2号業務、3号業務…という名称があるんですね!それぞれどのような内容なのでしょうか?

税経センター記事 画像5枚 (2)

まず、1号業務はひとことで言うと行政に提出する書類の作成・提出の代行です。企業に代わって必要書類の作成から提出をサポートします。

次に2号業務は、給与計算や有給の管理表など、労務にまつわる書類の作成を実施。

そして3号業務は、人事労務に関する相談やアドバイスです。実際に日々「未払い残業代を請求された」「給与設定をどうすればいいか悩んでいる」などの相談を受けています。

以前は1号業務を請け負う割合が高かったですが、いまは電子化が進んできました。そのため、今後は人にしかできない「相談」を行う3号業務の割合が増えてくるのでは?と、感じています。

社労士になるために必要な資格は?

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ーここからは社労士になる方法についてお伺いします。社労士になるための流れを教えていただきたいです。

社労士になるためには、社会保険労務士試験に合格して、全国社会保険労務士会連合会に社労士として登録することで仕事ができるようになります。

試験は筆記で、次のような科目を受験します。

税経センター記事 画像5枚 (3)

全科目の総合得点と各科目の合格点を越えると合格です!

また、公務員として行政事務に従事した経験や日本年金機構など指定の機関で勤めた経験などがある場合、試験が免除される場合もあります。

ーこんなにたくさんの科目を受けるのはとても大変そうです…実際に鈴木さんはどのくらいの勉強期間を経て、合格しましたか?

私は約1年の勉強期間を経て合格しました!勉強していた頃は、仕事から離れていたので短期集中型でひたすら勉強していましたね。

個人差はありますが、だいたい2~3年かけて勉強する方が多いかなと思います。

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ーかなりハイスピードで合格されたんですね!短期集中型と仰っていましたが、どのように勉強されていたのでしょうか?

予備校を2つ掛け持ちして、朝から晩まで勉強していました。とはいえ、元々勉強する習慣があったわけではないので、はじめの頃はなかなか集中できず…

そこで自分を追い込むために、予備校で勉強するようにしたんです。

予備校の自習室なら、みんな試験合格に向けて必死に勉強しているので「私も頑張らないと!」と、自然に思えて頑張れました。

また週に1度、時間を計って試験形式で過去問を解いて、何を理解していないのかを明確にするように心掛けていました。

講義を受けたからわかる!と思っても、いざ試験形式で解くと間違えてしまうことがあって。意外と「わかった気」になっていることが多いなと。

なので、予備校の講義に出て満足せず、徹底して試験で解けるように意識して勉強しました!

ー勉強に集中できる環境に身をおいて、試験対策を万全に行って1年で合格されたんですね!

社労士の繁忙期は初夏?

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ーここからは、仕事のスケジュールなどについてお伺いできればと思います。まず、社労士が年間で1番忙しい時期はいつでしょうか?

繁忙期は、毎年6月と7月です。

社会保険料と労働保険料の確定時期が重なっているので、この2カ月は本当に忙しいです。

またこれはレアケースですが、2020年は新型感染症の影響で助成金のサポートの影響もあったので忙しかったですね。正直、申請書類がかなり複雑で私たち社労士も適応するまでにかなり時間が掛かりました。

その他の時期は、随時お客様の状況に合わせて書類の申請や相談などの業務に従事しています。

ー助成金などのイレギュラーの対応もあるんですね。大変だったと思いますが、サポートしてもらい安心できた方がたくさんいると思います。

またこれまで税理士の方や行政書士の方ともお話をさせていただいて、職種によってお客様との契約方法が異なることを知りました。社労士はどのような契約をされているのでしょうか?

社労士の場合は、基本的にお客様と顧問契約を結んでいます。

社会保険料や給与計算を行う契約、また給与計算は自社で行ってもらい社会保険料の計算だけ税経センターがサポートする、などお客様の要望に合わせた契約を行っています。

そのため、お客様とは長期的なお付き合いが前提になります。

また税経センターは社労士だけでなく、税理士や行政書士が在籍しているのでワンストップで対応できるのが強みです。状況に応じて、各職種が連携して対応していくケースもあります。

社労士が向いている人・大切なこと

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ーこの記事を読んでいる方の中には、以前から社労士に興味がある方、この記事を読んで興味を持ってくれた方もいると思います。鈴木さんは社労士という仕事はどのような方に向いていると思いますか?

ひとことで言うと「人に興味がある方」に向いているかと思います。

社労士は、お客様が抱えている悩みを聞いて、それに対してアドバイスを行います。でも、ただ話を聞いて、できることをやればいいわけではなくて。

お客様に最適なサポートをするために、話を聞いたうえで「実は、こんなことにも悩んでいるのでは?」など、しっかり考える必要があります。

また、お客様それぞれ性格もご職業も違うので「この言い方をしたら勘に障るかな?」など、相手のことを考えらえる人に向いていると思います。


ーお客様が抱えている問題の核心を引き出せるように、お話を進めていくのが大切なんですね。
次に、これまで鈴木さんが社労士として働いてきた中で感じた、社労士として働くうえで大切なことを教えていただきたいです。

少し似た回答になりますが、相手の立場になることです。

私たち社労士は、日頃から企業の経営者の方とお話する機会が多いです。けれども、正直なお話、税経センターで働く社労士は企業の従業員なので、ほとんどの社員が企業経営をしたことがありません。

でもだからと言って、常に社員目線で話すだけではお客様の期待に応えらないので、しっかり経営者目線で考えてアドバイスするように意識しています。


ーなるほど。けれども、経営者になったことがないのに、経営者目線を意識するのは難しい気がします。

仮に経営者になったことがなくても、学生時代に部活で部長を勤めたり、アルバイトで後輩を指導したりするなど「まとめた」経験を活かせるといいかなと思います。

まとめた経験があると、経営者と従業員、お互いが納得のいく対応を想像できるんじゃないかなと。

私たちに相談してくれる経営者の方、またその下にいる従業員の方、お互いが納得のいくサポートができるように「チームをまとめる」という意識は、社労士の仕事ではとても大切です。

これから社労士を目指す方へ

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ー鈴木さん、今日は社労士について詳しく教えていただきありがとうございました!最後に、これから社労士を目指す方へメッセージをお願いします。

現在、働き方改革を通して働き方が変わってきていることから、今後社労士の活躍の場は増えていくと思います。

テレワーク導入に伴いで就業規則を書き変えたり、労働時間を調整したりするなど…さまざまな調整が必要だからです。


人に興味を持って、丁寧にサポートしていける方に向いている職業だと思うので、ぜひ試験合格を目指して頑張ってください!

そして、税経センターは税理士・行政書士・社労士が在籍し、企業経営に関する悩みやサポートをワンストップで対応できるのが強みです。

試験に受かった際には、ぜひ税経センターで一緒に働けると嬉しいです。お待ちしております。


【編集後記】

今回は社労士のお仕事について、紹介しました。

社会保険料の計算や労働保険料の計算をはじめ、経営者からの「解雇したい」などの相談に応じるなど、ルールに則った業務から、お客様に合わせた対応が求められるコンサルティングを幅広く行うことがよくわかりました。

今回の記事を通して、少しでも社労士や税経センターでのお仕事に興味を持っていただけたら嬉しいです!

また次回も、税経センターにまつわる仕事を紹介していきますのでお楽しみに!

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