【少しでもマシな地獄へ】僕の転職活動記
お久しぶりです。Zearthです。
ここ数か月、転職活動をしていました。
現職の業務と並行での転職活動だったため、かなり精神的・肉体的余裕を失っていたのですが、無事志望企業への内定を得られることができました。
記憶が新しいうちに備忘録として残しておこうと思い、久しぶりにnoteを書くことにします。
金銭面のことや転職活動の流れなどについて結構詳しく書いているので、
もし転職を考えている方がいれば参考になれば幸いです。
面接レビューのところは実際の企業名を記載しているので有料とさせていただきました。(知り合いの方はDMいただければ教えます)
プロフィールと転職理由
まずは僕自身のプロフィールと、転職に至った理由を簡単に記載します。
◾️プロフィール
・公立大学の理系学部卒(農学・生命系)
・2020年新卒入社 社会人5年目(1年浪人してます)
・所持資格は甲種危険物取扱、甲種火薬類取扱、運転免許。
・英語は不得意(仕事で簡単なメールくらいはする)
・プライム上場の中堅化学メーカー勤務
以上、世の中にあふれるごく普通の一般的な社会人です。
◾️志望業界
メーカー系を幅広く見ていました。
今いる化学業界と、電池、電子部品、半導体らへんです。
ちなみに、新卒の時からメーカー志望です。
父親が経営者で、製造業に携わっていることと、僕自身も「作る」ということが好きだからです。
あと、大学職員も少しだけ受けていました。
理由は京都に住みたかったからです。
◾️志望職種
営業志望でした。これは新卒の時から変わっていません。
私の場合、研究が嫌で就職に逃げたパターンなのですが、
・多くの研究は世の中に出ることなく消えていく
・世の中に必要な研究が、金にならないからと切り捨てられることがある
みたいなところから、世の中のニーズと研究成果・技術をマッチングさせる仕事の重要性みたいなのってあるよなーと2%くらいは思っています。
残り98%は、労働なんてしたくないなーです。
あと、理系出身の営業志望はメーカーだと結構ウケいいです。
技術営業の募集だと「理系学部卒以上」とか条件に書いてあったりします。
◾️転職活動を始めたきっかけ
①転勤
転勤をきっかけに、結婚したいなーと思ってた当時の彼女と別れました。
(勿論、転勤は唯のきっかけに過ぎず他にも原因はあると思いますが。)
そこから、漠然と以下のことを考えるようになりました。
・やむを得ず、彼女にも自分の転勤についてきてもらうことになった場合、せめて経済的な不安は残したくない
・転勤になっても仕方ないと思えるくらい大きくて待遇がいい会社で働きたい。
地方転勤って、経済的もしくは出世等に大きなメリットがないと、マジで行っても損なんですよ。
パートナーのキャリア断絶リスクも高いですし、何年そこにいるかも不透明な以上、人生計画なんて考えられたもんじゃありませんから。
都心より家賃が安いとか、雀の涙の転勤手当を貰ったくらいじゃひっくり返せないリスクを背負うことになるわけです。
そりゃ会社は「経験が積める」と言いますし、
実際のところ本社では得られない経験も詰めるでしょう。
でも、そもそも重要な意思決定は本社でしますから。
平社員のうちは普通に本社の方が経験積めると思います。
地方から本社への異動を「栄転」と呼ぶ文化があることからも分かる通り、どうあがいても変えられない事実です。
出世ルートのために我慢して行くなら自身が納得するかどうかですが、穴埋め的に飛ばされるなら、そもそも「行くべきか?」を考えるべきです。
②もっとお金が欲しい
社会人5年目で年収500万円ちょいなんで、日本の平均から言うと貰っている方なんですかね。
東京基準だと普通か中の下って感じでしょうか。
メーカーあるあるですが、現職は完全な年功序列かつ給与レンジ表が開示
されているので、○歳で月収◾️万円だな〜みたいなのもほぼ分かります。
「この金額だと結婚して都内で子育て無理じゃね?」っていうのが
既に確定した未来ですからね。
死ぬほど働かされていた35歳主任の基本給が30万ちょいという現実を見て、希望もクソもねえなと思いました。
③商材を変えたい
転勤してから新しい部署で扱っていた商材、市場的に需要が無くなりはしないけど、これ以上増えることは決してありません。
ゆっくりゆっくり衰退している中でずーっと撤退戦をしてる感じ。
でも、会社は利益を上げ続けないといけない。
需要が増えないのに利益は出さなきゃいけないとどうするか。
コストを削るか値上げするか、客にお願いするかです。それ以外に無い。
市場開拓もしようがなく、現場の戦術レベルでしか戦えない閉塞感が嫌になりました。
また、戦術レベルでしか戦ったことが無いやつが、将来的に大局観を持って戦略を考えられるか?という悩みもありました。
④職場環境が悪い
一応プライム上場企業なんで、本社はテレワークとか時差出勤とか、マッサージルームとか、
安く昼ごはんを食べられる制度が整っています。
一方地方の営業所は汚くて狭い雑居ビルの一室です。テレワークも無し。なんならオフィスに個室もない。
先輩が上司に詰められていたり、自分が上司に怒られたりみたいなの、みんながいるデスクでやってましたからね。雰囲気悪すぎ。
⑤上司がまあまあヤバい
今までの部下5人中4人がメンタルをやられて休職or退職してます。
なんなら、1人は僕が転勤する前に今の部署にいた中途採用の方です。
僕は生粋の適当人間なので、メンタルがやられるようなことはありませんでしたが、1日1回は「今こいつぶん殴ったらウケるかな?」とは思ってました。
そもそも、野球ですらスリーアウトはチェンジだろ。そんなやつを人の上に立たせるな。
◾️転職活動で言った転職理由
面接では、③の「商材を変えたい」の部分の頬骨を削ってプロテアーゼとボトックスをゴリゴリに注入して転職理由として話しました。
大体以下のような感じ。
私が現在扱っている商材は○○ですが、市場や販売方法は☆☆という状況です。
私は、顧客・自社の研究や技術の人と一緒になって顧客のビジネスを大きく成長させたり根底から支えるような営業がやりたいと考えています。
自身の理系としてのバックボーンと営業の経験を活かして、お客様に唯一無二の価値を提供したい、そういった理由で転職を検討するようになりました。
その後、大体志望理由を聞かれるので、御社の○○の営業では、↑が満たせますってニュアンスを伝える感じにしていました。
これで大体突っ込まれることは無かったです。
まあ、話の筋は通ってるしね。
現職と転職先について
身バレしない範囲で現職と転職先の情報を記載しておきます。
◾️現職
・プライム上場の中堅化学メーカー
・ほとんどBtoBだから多分名前聞いても知らない。一部の製品は知ってる人がいるかも。
・平均年収660万円(有価証券報告書)
・総合職として勤務。部署異動はあったが、入社してからずっと法人営業。
月給
基本給 250,000円
住宅手当 35,000円
残業代 40,000円(20時間/月くらい)
計 325,000円
ボーナス
年間1,400,000円
年収 5,300,000円
◾️転職先
・半導体関連のメーカー(※半導体以外もやってます)
・会社規模(売上高)は前職の10倍
・平均年収920万円(会社四季報)
・海外営業として採用
【月給】
基本給 285,000円
住宅手当 50,000円
残業代 実費
計 335,000円+残業代
ボーナス
年間 1,500,000円
残業20時間/月想定で年収 6,000,000円
実際の転職活動の流れについて
・2023年10月
東京から福岡に転勤
・2023年11月
転職活動スタート。dodaに登録。
・2023年12月〜2月
彼女から別れを告げられる。さらに、転職サイトから紹介される求人が
カスばかりでモチベがマジで下がる。
1社最終面接を合格するも、現職より待遇が悪かったので辞退。
・2024年3月
転職サイトが当てにならないと思い、個人応募でエントリー。手間がやば過ぎて、書類選考で落ちた時のダメージが計り知れないことに気づく。
疲れて転職活動を3ヶ月くらいストップしてしまう。現職が忙しいとかなんとか自分に言い訳しながら。カスである。
・2024年6月
流石に転職活動をちゃんとやろうと反省。
リクルートエージェントに登録。
書類は前に作っていたのをほぼ流用。
・2024年7月
面接が複数入り始める。(ほぼWeb)
面接準備と仕事後の面接でほとんど自分の時間が取れず、睡眠時間も削りまくったためめっちゃ心が荒む。
書類・面接に落ちてさらに荒む。
そして、そういう時に限って仕事は忙しく上司は鬱陶しい。
・2024年8月
内定をもらう。
転職サイトについて
正直、大手なら何処でもいいと思います。
大事なのはエージェントの当たりハズレと相性だけ。ハズレだなーって思ったら他社のエージェントも見ましょう。
◾️リクルートエージェント
dodaに見切りをつけてからリクルートエージェントに登録して、ほぼこちらメインで転職していました。
エージェントが結構ベテランで、面接とか書類のフォローがかなりしっかりしていました。紹介される求人もかなり条件が良かったです。
完全に当たり。
◾️doda
エージェントと相性が合いませんでした。
自分の担当になった方が産休でそのままフェードアウトからの
後任の担当者の方に引き継ぎ不十分というカスコンボを食らいました。
さらに、僕は九州から東京へのUターンを希望しているのに、後任で着いた担当者は九州担当でした。落選しても特にフォローも無く、
「都内への就職は倍率高いですからね〜」としか言わずに九州の求人ばかり勧めてきていました。完全に時間の無駄。
尚、決してdodaが悪いわけでは無くて、エージェントとの相性の問題なので誤解なさらぬようお願いします。
◾️マイナビ
エージェントは使ってないです。
志望業界の中に大学職員もあったのですが、大体は応募がマイナビからなので登録しました。
転職活動Tips
転職活動で重要だなと思ったことを書いておきます。参考になる部分と、ならない部分があると思うので悪しからず。
◾️萎え落ちしない
萎え落ちして3ヶ月何もしなかった自分が言うのも変ですが、かなり重要。短期決戦したほうがいいです。エージェントも営業なので、やる気なくてだらだら転職活動してる人の対応は後回しにしてます。
◾️書類選考はアホほど落ちると言う覚悟を持つ
ワンクリックで応募できますからね。
体感の通過率は適当に応募して10〜20%くらい。
マッチしてそうだな〜って求人で30%くらいです。
ちなみに、企業への応募の前にエージェントが経歴とか求人内容と照らし合わせてある程度絞っています。したがって、完全なキャリアチェンジを志望する場合(営業→経理みたいな)は企業のHPから直応募の方がマシかもしれません。
いずれにせよアホほど落ちるんで、いちいち一喜一憂しなくていいです。新しい求人もすぐ出ます。
◾️転職活動は新卒と違って結構合理的
これまでやってきたことと、会社がこれからやって欲しいことがマッチしてれば割と大手でも通ります。あまり突飛な質問もありません。個人的には新卒就活より何倍も楽。以下のような違いがあります。
新卒就活
どこに配属されるか分からないので、志望動機を言うには「その会社」を調べる必要がある。アホほどある製品や業界知識、経営方針、財務データ
なんかをインプットする必要ある上、他社との比較が重要。
一社一社丁寧にやってると膨大な労力がかかる。
転職
その求人で「扱う製品」と「業界」を調べれば大体問題なし。
他社との比較も、製品単位だとかなりやりやすい。
また、実際の職務内容がどんな感じかは面接中の質問タイムで聞くことができる。これまでの経験と、その求人で求める人材像でマッチしているところを探しておくと良い。
◾️転職活動は落ち着いてやる
転職は短期決戦とは書いたものの、落ち着いて求人情報や会社情報を見た方がいいです。
今の職場から逃げたい一心で転職活動すると、隣の芝が青々と茂っているように見えますから。
労力をかけてキャリアダウンするなんていうことが無いようにしましょう。
最悪は今の会社に残るという選択肢も消さないほうがいいので、先走って「転職活動してます」とか「やめます」なんて口に出さないこと。
◾️公開情報が少ない会社はなるべく避ける
僕の場合、新卒就活の時から基本的に上場企業か非上場企業でも大手に絞っていました。大きな理由は「情報が公開されているから」です。
有価証券報告書を見れば、その会社の事業の内容や従業員の勤続年数、平均年収、平均年齢などがすべて分かります。
また、ある程度の規模の企業は就職四季報にも情報が載るので、残業時間とか有給取得日数も分かります。
・大手は仕事が大変なんじゃないの?
・ブラックだって口コミもあるよ
ってよく言うんですけど、仕事の大変さと年収はマジで比例しませんし、部署ガチャ、上司ガチャはサラリーマンである以上避けられないところです。あるものはあるので、なるべく公開情報からリサーチしておくのが無難です。
むしろ何も公開情報が無い企業の方が怖いです。
年収不明、離職率不明、財務状況不明、口コミ無しなんて恐ろしすぎます。
ホームページには平均年収1,000万です!!って書いておいて、「実は固定残業代80時間です」とか、「基本給は400万円でインセンティブ乗せてます」みたいなの平気でやっている会社ありますからね。
あと、「電〇で過労死」の方が「有象無象産業(架空の企業)で過労死」より絶対炎上するでしょ。
話題にならないだけで、本当にやばいブラック企業は山ほどあります。
コンプラ整備の進み具合も、有名大企業の方が圧倒的に勝っています。
◾️適性検査は勉強していないと本当に無理
本当に無理です。問題自体は中学生くらいの難易度ですが、時間がとにかく足りない。水の濃度計算とか、利益計算とか、速さの計算とかマジで復習しておいた方がいいです。
久しぶりに勉強した人、思った以上に脳が錆びているので覚悟してください。僕はアプリで1週間くらい毎日計算問題を解いていました。
最後に
ここまで読んでくれてありがとうございました。
僕自身、もともと労働そのものが好きではありません。
遊ぶお金や趣味のお金を稼ぐために嫌々やっているだけです。
転職に対するモチベーションも低く、恐らく転勤が無ければそのまま現職に勤めていたと思います。
そもそも、キャリアアップという概念もよくわかっていません。
所詮その先にあるのは、自身の人材としての商品価値を高めて、どこかの会社に労働力として買ってもらうことに過ぎないと思っているからです。
しかし、実際問題趣味を楽しみながら生きるためには、それなりのお金を稼ぎ続けなければならず、どうせやりたくない労働をやるなら、
少しでも自分が興味がある分野で、お金がいっぱいもらえる方が良いな~とも思います。
また、サラリーマンが本当に嫌になり、将来自分で事業をする時にも、初期費用があればあるほど当然有利です。
どうせ落ちるならマシな地獄。
今回、嫌々ながら始めた転職活動でしたが、学ぶことも多かったので、せっかくならアウトプットしておきたいと思い、noteに残しました。
少しでも誰かの役に立てば幸いです。
また、転職活動に際して相談に乗ってくれた方々には感謝の言葉が尽きません。
ありがとうございました。
★ここからはおまけです★
僕が履歴書に書いていた自己PRと、面接を受けた各社のレビュー、それぞれに対する簡単な企業研究をまとめておきます。
※転職先は流石に開示できません。悪しからず。
また、実際の企業名を出すので、ここだけ有料とさせていただきます。
企業のイメージをいたずらに損ねるようなことを書いているつもりはありませんが、もしもの保険です。
面接体験記
◾️信越科学工業
応募した求人
シリコーンの国内営業
注:シリコーンは簡単に言うとケイ素樹脂で、シリコン=金属ケイ素とは別物
面接官
人事の偉い人1名
聞かれたこと
大学時代の専攻、転職理由、志望理由、現在の年収と希望年収、
最後に質問は?
最初に求人を出した理由と簡単な事業紹介あり。
結果
一次面接落ち
コメント
化学業界で知らぬものは無し。シリコン関係のガリバー企業。
経営力がずば抜けており、製造業&汎用製品という薄利多売業界で文字通り
桁違いのアホみたいな利益を叩き出す。画一的な人事異動はやらないという会社の方針で、一度その部署に配属されるとあまり動きがないらしい。
(実際に勤務している人から聞いた)
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