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契約交渉で使えるテクニックネタ⑥

今回の契約書ネタは、契約交渉というよりは、「契約をする前に考えておきたいこと」的なネタとなります。

特にスタートアップ企業やフリーランスの方は頭に留めておきたく。

さて、仕事を得るためにはリアルやネットを問わず営業活動が必要となるわけですが、「どのような内容でもいいから仕事が取れればそれで良い!」と、最初からそのように考える人は少数派ではないかと思います。

できれば、仕事の内容はこれが理想、条件はこれがベターというように、仕事の「内容と条件」のイメージを少なからず持って営業活動をされる場合が多数派を占めるのではないかと。

しかしそうはいっても、時に理想やベターには程遠い内容と条件であっても、これは引き受けた方がいい仕事なのかと悩むことがあるかもしれません。現実問題というやつですね。

そこで、その現実問題と向き合うため、何としてでも押さえておきたい重要なポイントが以下となります。

~ボトムラインを設定する~


これはぜひとも設定しておきたく。ボトムラインとは、“ミニマムの要求条件”のことをいいます。つまり、最低条件を意味します。

そして、ボトムラインの設定とは、契約において「ここだけは譲れないラインを設定する」というイメージとなります。

契約をするか否かの判断は、契約相手の規模やネームバリューなど、さまざまな条件によって変わるものと思います。しかし、どのような契約相手であれ、ボトムラインの設定は契約において重要な要素となります。

具体的には、契約相手が誰もが知っているような大企業や憧れの企業であった場合、仕事を受けるためにどのような条件であっても無条件で契約をするのか?そのようなことをあらかじめ考えておく必要があるということです。

たとえば、

・1万円の報酬に対して、1,000 万円規模の損害賠償リスクがある。
・1万円の報酬に対して、5 年の無償保証期間が設定されている。
・拘束時間が異様に長く、時給換算すると数十円~数百円レベルの下請業務となる。

などのように、少し極端な例かもしれませんが、このような条件であっても契約を交わしたい相手なのか等、自身のビジネスを守るためにはリスクとベネフィットのバランスを常に意識しておく必要があります。

そう考えると、「仕事を断ること」は時として「とてつもなく重要な仕事」になり得ることがイメージできると思います。

理想と現実。

理想は簡単には手が届かないものの、地に足をつけた現実の先に理想があるのであれば、まずは地に足をつけるため、「ボトムラインの設定」は抜かりないようしておきたいところです。

そして当然ですが、契約に潜む落とし穴にハマらないよう、契約書の内容に気を付けなければならないのは言うまでもありません🕶

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