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歴史を重じないデザインはダサい

今回のお話

最近服に興味があり、お洒落になりたいというのもありますが、ファッションのデザインに興味があります。

しかし、洋服を見ているとユニクロからハイブランドまで多様性があります。
同じシャツを見てもユニクロでは1,980円で売っており、はたまたバレンシアガなどハイブランドを見ると1着で10万円近くすることもあります。

果たしてその差は一体なんなのでしょうか。素材ベースで見ると恐らくそこまでの差はないでしょう。純粋に1着にかかるコストは売値ほどの差異はないはずです。

ブランド価格と言ってしまうと一言で完結してしまいますが、個人的には以下の要素があると思っています。

①意味性
②機能性
③独創性

この3つの要素が折り重なって初めてハイブランドの価格なのだと思います。それを理解するには洋服に対するリテラシーが必要になってきます。

洋服について長く書きましたが、一方でWEBサービス・プロダクトを見た際にほとんどのものは利用するのは無料です。
プログラムベースで見るとフレームワークやライブラリの拡充から簡単に作れる時代になっていますが、世の中には、イケているデザインとそうでないものがあります。

一体その差はなんでしょうか。
今回は、そんなデザインの意味性と機能性について考えていきましょう。

リスペクトある模倣が第一歩

日頃から様々なサービス・プロダクトを見ていると直感的にダサいなと思うことやこれはかっこいいなと思うデザインに遭遇しますよね。

そのダサさやカッコよさは一体どういった要素からそう思うのでしょうか。

その一つの解として個人的に思うことは、ダサいデザインというのは以下の要素を重じていないからだと感じます。

①意味性
②機能性
③歴史性

冒頭でも触れた3要素とほぼ同じです。
デザインとは、ただ単なる見た目だけのものではありません。
そこになんらかの意味性や機能性がなければ、それはただの「デタラメ」だと思います。

そして重要なのは「歴史性」だと感じています。
デタラメだと感じるデザインの多くは、この歴史性を軽んじている傾向にあります。

歴史性というのはそのデザインが持つ歴史的経緯や歴史の積み重ねでユーザーに植え付けられた意味性・機能性の集合のことです。

例えば、ハンバーガーメニューで考えてみましょう。
あのデザインを見てハンバーガーメニューという名称を知らなくてもそこには「そのサイトででき得る選択肢のリスト」ということが理解できます。

それがハンバーガーの形をしていようが、二本線であろうが、画面上の左上、あるいは右上に位置していることでそういうものだとユーザーに納得をさせることができます。

そういったすでにユーザーが無意識的に受け入れている機能・意味を歴史性と個人的に呼んでいます。

したがってデタラメなデザインは、この歴史性を汲み取ることなくハンバーガーメニューであれば、例えば右下に置いてみたり、三本線の下にMENUと記載してみたり、すべての選択肢が画面上に配置しているにもかかわらずハンバーガーメニューを設置してみたりします。

ハンバーガーメニューという単なるアイコンを一つとってもユーザーがすでに頭の中で理解している意味性や機能性=歴史性にあえて逆らってみることはあまりよくないことだとなんとなく認識することができるかと思います。

逆にイケているデザインというのは、そういった歴史性をリスペクトした上でサービス独自の使い方を説明を入れたりなど丁寧にユーザーに理解させようとしています。

ただ単にライブラリやフレームワークなどからデザインを持ってくることも省力化や効率化になるのですが、その意味性や機能性、歴史性を考慮していかにして自分たちのサービスやプロダクトに落とし込んでデザインするかという視点が必要不可欠だと思います。

最後に

なんでこんなにモノを詰め込んでいるのだろうやなんでこんなにわかりにくい導線にしているのだろうかと思うサービス・プロダクトには誰しも普段から目にしているはずですよね。

その一つの答えが本記事でも書いた「歴史をリスペクトしているか」ということなのだと感じます。

それは、歴史をリスペクトしていないということを裏返していうとこれまでのユーザーやクリエイター、デザイナーが積み重ねてきたデザインの再発明をしているということになります。

もちろんテクニカル上に車輪の再発明をして理解するということもありますが、そういった文脈の意味ではなく、意味・機能・見た目の3点セットのデザインをそのままセットで理解することなく見た目だけ抜き取ってきていじり倒すのは違うのではないかということです。

直近ののトレンドでは、角が丸いデザインやアニメーションやグラフィカルなサービスやプロダクトが多いですよね。
それもなぜ角が丸いと良いのか、アニメーションを多用することの機能性は、グラフィカルなものの歴史性とはと考えた上で提供しているでしょうか。

日々忙しい中でそんなとこまで考えてやってられるかというのもわかりますが、腰を据えて少しそう言ったことに思いを馳せるのも大事な時間なのかなと思います。

見た目という1次元上の強さを追い求めるのではなく多面的にUXを良くするデザインをしていきたいですね。
それでは、また。

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