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TCP/IPの概要

こんにちは、Dr.独特です。

コンピュータは、情報を手軽に共有し、世界中とつながるための不可欠なツールです。日常生活からビジネス、医療、教育まで、様々な分野で利用され、効率的なタスク実行や革新的な解決策の発見に欠かせません。また、コンピュータは私たちの生活を便利で快適なものにし、持続的な発展を支える重要な役割を果たしています。

多くのコンピュータにおいて、TCP/IPはデータ通信を可能にするための重要な枠組みですが、あまり一般的には聞き馴染みのない言葉かもしれません。
TCP/IPプロトコルは、情報を分割し、送信し、再構築するための規格であり、世界中のコンピュータやネットワークが円滑に通信できるように設計されています。

このプロトコルの標準化により、異なる種類のコンピュータやネットワークが相互に通信できるようになり、現代のデジタル社会の基盤を支える重要な技術となっています。

今回は、そんなTCP/IPの概要について扱います。


コンピュータ同士の通信

コンピュータによって行われる通信は、主に以下の3つのステップで行われます。

  1. 送信元が宛先に向けて情報を送出

  2. この送出された情報を、ネットワークを通して伝送

  3. 宛先がこの情報を受信

コンピュータ上では情報を0と1で表していますが、ネットワークで伝送する際に、情報を電気信号や光、電波に変換します。そして銅線や光ファイバ、空間を通って情報を伝え、受信する際に0と1の情報に戻します。このような操作を行なうことで、情報を通信することができます。

プロトコル

コンピュータが、コンピュータや様々な機器と通信をする際に、どういったデータを、どのような順番でやり取りをするか決めたものをプロトコルと呼びます。

日常会話で例えると、会話(通信)を成立させるためには、声の大きさや周波数を一定の範囲内に収める必要がありますし、話す言語や速度も相手と共有しておく必要があります。

私たちは、日頃このようなことはあまり意識せずにコミュニケーションを取っていますが、会話をする上で取り決めがないと意思疎通が非常に難しいものになってしまいます。

コンピュータにおいても同様のことが言えます。通信相手と相互にやり取り方法を一致させておく必要があり、これを決めたものがプロトコルです。

TCP/IP

システムに使用されるプロトコルは、これまでに様々なものが生まれ、覇権が争われていました。

現在、最も一般的なプロトコルがTCP/IPと言われています。
TCP/IPとは、TCP(Transmission Control Protocol)というプロトコルとIP(Internet Protocol)というプロトコルを組み合わせて使用されることに由来しています。単に、TCPとIPという2つのプロトコルだけを指しているというよりかは、IPを利用したりIPで通信する時に必要となるプロトコルを総称して使われることがほとんどです。具体的には、IPやICMP、TCPやUDP、TELNETやFTP、HTTPなど、TCPやIPと深く関わっている様々なプロトコルが含まれています。

TCPとIPはそれぞれ異なる役割を果たします。

  • TCP:信頼性の高い通信を実現する役割

  • IP:通信相手に情報を届ける役割

このように、各プロトコルがそれぞれ別の役割を果たし、いくつかのプロトコルを組み合わせて使用します。

プロトコルの階層化

通信に必要な機能は、前述した通り1つのプロトコルで実現するのではなく、複数のプロトコルを階層的に組み合わせて実現する方法がとられています。
階層化は通信手段の設計や実装に効果的です。そこで、どのような層を用いて階層化すべきかを表した「階層モデル」が提唱され、実際の設計や実装に用いられています。

有名な階層モデルは、「OSI参照モデル」と「TCP/IP 4階層モデル」があります。

OSI参照モデルの階層構造

  • 第1層:物理層

  • 第2層:データリンク層

  • 第3層:ネットワーク層

  • 第4層:トランスポート層

  • 第5層:セッション層

  • 第6層:プレゼンテーション層

  • 第7層:アプリケーション層

TCP/IP 4階層モデルの階層構造

  • 第1層:ネットワークインターフェース層

  • 第2層:インターネット層

  • 第3層:トランスポート層

  • 第4層:アプリケーション層

各階層の詳細については、ここでは省略します。

まとめ

今回は、TCP/IPの概要について紹介しました。
ざっくり、TCP/IPとは何を指している言葉なのかを理解していただければ幸いです。

参考文献

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