見出し画像

【お仕事】ファシリテーションもAIに奪われちゃうの?

1週間くらい前に聞いたPodcast番組でのことなんですけど、
7月に行われる東京都知事選挙の立候補者の「安野貴博(あんのたかひろ)さん」という方のお話をたまたま聞くことがあって。
その安野さんのお話であるワードが気になったんです。

その気になったのは「デジタルファシリテーション」というワードです。
「デジタル」はいったん置いといて、
「ファシリテーション」とは何かを、念のためおさえておきます。

「ファシリテーションとは、人々の活動が容易にできるよう支援し、うまくことが運ぶよう舵取りすること。
集団による問題解決、アイデア創造、教育、学習等、あらゆる知識創造活動を支援し促進していく働きを意味します。」
らしいです。

私の頭では、いまいち理解できない。。。

他のサイトも見てみました。
「ファシリテーションとは、会議やミーティングを円滑に進める技法のことです。」らしいです。

要は「ファシリテーション」っていうのは「円滑に進める」ってことですね。
もうちょっと解像度を上げるとすると、「いろんな集まりや話し合いでの、ゴールまでの道のりを円滑にする」ってことですね、きっと。

なぜ私ざらめが、Podcastでたまたま聞いた「デジタルファシリテーション」というワードが気になったかというと、
私が、人が集まった「場」を回すのが好きだからです。
このメンバーでしか生まれない流れを誘発したい。とか、
まだそんなに親しくない人どうしの場でも、みんなに素の自分を出してもらえるように仕掛けてみるのが楽しいからです。

なので、この「デジタルファシリテーション」というワードを聞いたとき、
場回しすらデジタルに置き換わられてしまうのか。。。
リアルな人間のファシリテーターはいらなくなるのか。。。と残念な気持ちになったんです。

で、この「デジタルファシリテーション」っていうワードで検索してみたんですが、
私がその番組で拾い取ったニュアンスだと「デジタルファシリテーション」というより「AIファシリテーション」の方が近そうでした。
その番組で安野さんがお話されていたのは、
「東京都が抱える課題について、都民の声を、AIがさまざまな媒体から広く深く集めることで、より民意を反映した政策を実行できる」という内容でした。

「デジタルファシリテーション」というワードを検索すると、
ファシリテーションするのはあくまで人で、その人がZoomとかデジタル環境を活用してファシリテーションする。
そういうデジタルツールを使ったファシリテーションのことを指している内容が多かったです。

なので、今回の話だと、「AIファシリテーション」の方が近いんだろうなぁと感じていて、
実際にそのワードで検索したところ、今回安野さんがお話されていた概念に近い紹介がたくさんヒットしました。

ここからは「AIファシリテーション」というワードを使っていきますが、
安野さんがお話されていたのは、東京都民の声を出来るだけたくさん直かに聞いて、議論を深めて、政策に反映したい。
でもこれまで通りのマンパワーではどうしても及ばない。
ただAIを使えばそれが出来るし、テクノロジーの進歩がその域に達している。というお話でした。きっと。

政治や行政にAIが活用されるのは、私はめちゃくちゃ賛成なんですが、
あ、でも、ちょっと思ったのは、政治には、一般人の浅はかな知識で判断してはいけないゾーンが少なからずあると思うんです。
例えば歴史問題とか。
そういった事柄にどういった対応をしていくのか。
これは、安野さんに関わらず、今回の都知事選の立候補者全員の考えをウォッチしていこうと思っています。
まぁ、政治に触れる話はこれくらいにしておこうと思います。

さて、この「AIがいろんな人の意見をくみ取って、課題に対する議論を円滑に進めていく」。。。
「AIファシリテーション」は広まるんですかね?人のファシリテーターは必要なくなるんですかね?
聞いてくださっている皆さんはどう思いますか?

私ざらめが、この話を聞いてすぐ思ったのは、「人のファシリテーターはまだまだ必要であって欲しい!」です。
ただの感情論です。笑

会社での会議とか、お子さんが通う学校のPTAの集まりとか、スポーツでもなんでもいいんですけど地域のサークルとか、
レベル感はそれぞれでしょうが、そういった打合せの場で、うまく進めてくれるからという理由で
ファシリテーターをAIに任せるって、参加者の心情的にどうなんでしょうね。

今現在、精度よく出来る出来るのか分かりませんが、例えば
みんなで〇〇について話し合おー!ってなった時に、参加者の集まりの真ん中にスマホがひとつ置かれていて、
そこから、「Aさんご発言ありがとうございました。これについてBさんはどのようにお考えですか?」とか聞こえてくる状態。
私だったら途中から無視すると思います。
うざったくなったら停止。そんな感じになると思います。

でもこれがタブレットとかノートパソコンとかテレビモニタとか、
要は大きな画面になって参加者と向かい合っている状態になって、そこに誰かしらの人物が表示されて
その人物がファシリテートしてくれたら、、、
あー、これはありかもしれない。。。
画面に表示されるAIファシリテーターの性別や年齢、容姿、話し方、いろいろ選べるとしたら、全然ありな気がします。
しかもそれが生身の人間ではなく、AIというかデジタルであれば公平な司会をしてくれているんじゃないかっていう不思議なバイアスが効く気がするので、
参加者の間での、ねたみ・ひがみとかが原因での無意味なイザコザも起きない気がします。
AIファシリテーター、、、ありだと思います。
人間ファシリテーター、、、要らなくなる気がします。。。

そもそも、この「ファシリテーションもAIに奪われちゃうの?」というテーマで収録しようと最初に思ったとき、
やっぱり生身の人間じゃないとだめだよね。って着地させようと思ってたんですが、
AIに任せた方が公平で建設的な進行、つまり円滑に進めることができる気がします。

AIがファシリテートした打合せで決まったことの実効性とかどうなの?って思ったりしたんですが、
人がファシリテートしたところで変わりないと思いました。
そこで決めたことの実効性がどれだけ高まるかは、
議論の内容の納得感とか、自分にとってのメリットとか、やりがいとか、または同調圧力とか、
そういうところだと思うので、人かAIかは関係なさそうな気がします。

あと「ファシリテーターは人の方がいいよね」って持っていくための論点として、、、
人がファシリテートするということは、参加者は生身の相手に返答することになるという点。
発言している人は、生身の人のファシリテーターに、目を合わせてもらえて、うなずいてもらえて、肉声で返答してもらえる。
こういった生のリアクションが、発言者の自己肯定感を上げてくれて、
やっぱりファシリテーターは生身の人の方がいいよねって持ってこうと思ったりしたんですが、、、
AIには勝てないと思いました。
人に良い印象を与える表情の作り方とか声のトーンとか、相づちの打ち方とか、テクニックが山ほどありますから。。。
そんなテクニックとして確立されているものなんて、AIにやらせた方がよっぽど上手くこなしてくれるはずです。

「やっぱりファシリテーターはAIには無理だよね。しいていうならX(旧twitter)上とか、Zoomミーティングとか、
そういうデジタル空間ならまだ可能性あるかもね」って結論にしたかったんですが、、、
台本を書きながら、ファシリテーションの分野でも、人はAIに勝てないと思いました。

ここまで聞いてくださり、ありがとうございます。
感じたことがあればぜひメッセージ頂けるととても嬉しいです。

すみません。まだ終わりません。
だいぶ長くなってしまっているんですが、、、
私ざらめは、一つだけ、まだ当分AIが人に追いつけない部分もあると思っています。
それは、クリエイティビティを兼ね備えたファシリテートです。

クリエイティビティ、創造力。
これ、そもそもファシリテーターに必要とされていないっぽいんですけどね。

今回ファシリテーターに求められるスキルについても改めて調べてたんですが、
ファシリテーションで求められるスキルは主に2つ、
・場に出てきたものを整理し、促進するスキル
・安全・安心な場を作るスキル

はい。基本的にファシリテーターにクリエイティビティは求められていないと思います。

ただ、何か新しいことを生み出したい話し合いを開く場合、
ファシリテーターが新しいことを提案するということではなくて、
新しいことを生み出したい場では、
新しいことを生み出しやすくする「話題のつなぎ方とか結びつけ方とか」があると思うんです。

紹介した「ファシリテーションで求められるスキル」をもう少し詳しく見ると
ファシリテーターが意図的に使うスキルとして、
「思考・話し合いを方向づける、話の範囲を限定する」ってのもあるんですが、
私は、これを「ひらいて、むすんで」って歌になぞっていつも意識しているんですが、
これって言い方を変えると作為的に使うスキルとも言えると思うんですけど、
この視点からでもいいです。

あまり意識されないかもしれませんが、
私は「あの人がファシリテーターとして入ってくれるとワクワクする話し合いになるよね。」って感じさせられるのが
価値のあるファシリテーターだと思っています。
これってファシリテーターらしいクリエイティビティの活かし方だと私は思います。

はい。では、
AIにクリエイティビティはあるのか。
今のところ「あるとは言えない」と言うところが実情だと思います。
生成系AIでも、WEB上にある過去の情報から答えを出しているらしいので、
あらゆる答えが過去の情報の組合せになっているはずです。
過去の情報の組合せはクリエイティビティとは言えないのか?
この答えは「NO、いいえ」のはずです。
生身の人間から出てくる情報も過去の情報の組合せです。
でも過去の情報の組合せにも関わらず、人間には「面白い!」「新しい!」って思わせる表現が出来ています。
TikTok動画、音楽、アート、お笑い。
そういうのも基本的には、すでにある情報の組合せであったり、切り口を変えたものだったりします。
にもかかわらず、生身の人間には新しい表現が出来ている。

AIは人にウケるお笑いのネタを作れるのか?
皆さんはどう思いますか?

ちなみに今回のテーマのきっかけになった「安野貴博(あんのたかひろ)さん」
東京都知事選挙の立候補者で、
東京大学出身のAIエンジニアで、
SF作家としても活動されているらしいのですが、
2015年にロボットのペッパー君とお笑いのM1グランプリにエントリーしたことがあるらしいです。
ネタをAIに書かせたかは分かりませんが、2回戦まで進んだらしいです。

AIが書いたネタでM1優勝者が出てしまったら、
ファシリテーターもいよいよAIに明け渡した方がいいかもしれないなと思ったざらめでした。

そろそろ本当に終わります。
最後まで聞いてくださってありがとうございます。
まだ深堀りしたいことはあります。
・人間ファシリテーターがAIを活用したらどういったことが出来るのか。
・人間とAIの信用度、信頼度の違い。
・人間ファシリテーターとAIファシリテーター、評価のされ方は同じなのか?違うのか?
・はたまた、打合せの場じゃないところ、例えば、友達や恋人とのコミュニケーションサポートにAIファシリテーターを使ったらどうなるか。
などなど。
でも、あまりにも長くなりすぎているのでこの辺りでやめときます。

いいね、共感・反論などのメッセージ、嬉しいです。
気軽にリアクション頂けますと幸いです。

それではまた。ざらめでしたー。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?