「身体能力」と「身体”操作”能力」は別
モハメド・アリのショートレンジフック
マイク・タイソンのフック
マニー・パッキャオのストレート
これって、身体能力があるからできることでしょうか?
私の考える身体能力とは、
・身長
・先天的な筋肉の付き具合
・リーチ
・ジャンプ力
・足の速さ
・赤血球の量に伴う、筋持久力
こういった所です。
スポーツの解説を観てると、なんでもかんでも、
「出ました、身体能力!!」
とか言ったりしてますが、それは何のことなの?となるわけです。
遺伝的に「どうにもならん部分」はあるでしょうが、「どうにかなる部分」まで身体能力にまとめてしまうのは、いかがなものか。
逆説的に考えると、身体能力がある選手というのは、やはり明確に存在します。
海外でいうならば、ウサイン・ボルトとか、レブロン・ジェームスとか。
国内なら、筋肉番付のスポーツマンNo.1決定戦を基準にするならば、ヤクルトの飯田とか、室伏広治、ハンドボールの宮崎なんかが日本国内の最高位の選手になるわけです(古いですけど)。
じゃあ、その身体能力最高位の選手がどうにかした所で、上記にあげた、モハメド・アリのショートレンジフック、マイク・タイソンのフックの連打、マニー・パッキャオのストレートが打てるんかい!という事です。
いや、もっというならば、アリ、タイソン、パッキャオの練習は凄まじいでしょう。それはそれは凄かったと思います。ですが、それに対して日本人のボクサーが怠けてたか?といえばそうではないわけで、もしかしたらレジェンド達より練習量が多かった人もいたはずぇす。り。
世の中には世界チャンピオンにはなってない、名もなく終わってしまったボクサーの中には、アリやタイソンの20才の時までに練習したパンチより多くパンチを打った人は山ほどいたでしょう。
ということは、アリ・タイソン・パッキャオのパンチは、練習したから身に着くとか、そういう事ではないわけです。
どういう経緯かは不明ですが、最初から打てた特殊技術のようなパンチを、さらに練習した、ということなんではないでしょうか?
ボクシングの世界共通の教科書に載ってるパンチの打ち方を、気が狂う程練習した所で身に着くものではないという事です。
まぁ、何が言いたいかといえば、
特殊なパンチは、身体能力で身に着けるものでも、練習量で身に着けるものではない。もっと別な方法で身に着いたものである、ということです。しかし、人間の関節数は同じです(若干差はあるかもしれませんが)。
要は、レジェンドと言われる人達のパンチは、身体能力、練習量の差ではなく、身体”操作”方法が違う、という事なのではないでしょうか?
ということで、次回は身体操作方法とは何か?ということを書いていきたいと思います。