種族のイドラ拡張 素朴な勘違いとは、直感的に正しいと思える間違いを信じてしまうこと
イドラ論の詳しい解説
ベーコンのイドラ論修正
種族のイドラは、生まれと育ちからくる先入観のイドラ。
素朴な勘違いによる誤解 (普通に考えたらそうじゃね?)
ex)五感の錯覚、偏見や思い込み
人間に生まれつき備わったものからくるイドラ
要は、直感的に正しいと思える間違ったことを信じてしまう間違いパターンのこと
※補足
「人間の本性からくる偏見」って、2つの側面があるから分かりにくいのだと思う
①人体の仕組みからくる勘違い(脳や五感の仕組みのせい)
②人間社会の文化や常識からくる思い込み(昔からなじみのある常識や習慣)
認知心理学、文化人類学的な勘違いとも言える。わかりやすく説明するならたぶん「生まれと育ち」になるかな?
ラテン語Idola tribusは、種族のイドラとも部族のイドラとも訳せる両義的な言葉で、2つの側面をよく言い表している
この先はよくある間違いパターンを書いていきます。目次見たら文末の「どうやって防ぐの?」だけ使えばいいと思う
→まとめました
間違いの根本的な仕組み
たぶん、ビジョンのサンプル数がn=1になっているときにハマりがちのイドラなんだと思う
ビジョン1つだけで判断し
ビジョン1つだけで原因を決め
1つのビジョンの反例を探さず、我田引水で証拠を集めてしまう(ビジョンの間違い探しをしない)
サンプル数がn=1になるのは他のイドラにも当てはまる。そもそも、人間に生まれたら、考えるのをめんどくさがるもんですから、しゃーない
素朴な思い込み「普通に考えたらそうじゃね?」
ある本の言葉を借りて、思考の錯覚と呼べばわかりやすい
具体例
呪術や儀式→サッカー観戦でシュート入れ!と願うのは雨乞いと同じ
「あいつは何をやってもうまくやる」
「こいつ何やってもダメな奴だな」
→分野に分けた能力分析やってる?相手に何をやらせるか考えて適材適所で使えばよくない?(登用目的と必要な能力)
例)理系知識を活かせる人がいいのか、場を和ませる人がほしいのか
長所と短所を正確に分析しましょう
ncoさんの記事がいい。わからん殺しの辺り。
Q.他人に関心がなく、おとなしくて、整理整頓の好きなアメリカ人ジョージの仕事は、図書館司書と農家どっちでしょう?
A.農家
なぜ?→そもそも図書館司書に就く人の数は農家より少ない。職業ごとの人口を比べれば、確率的には農家の可能性が高い(分母の大きさ忘れがち)
麻雀には流れやツキがある!→未検証の迷信に漬かりやがって!統計つかえ!このバカ!
タイプ論思考型や直観型にもバカはいる(普段接している人間を基準に、素の頭の良さを高く見積る)
五感の錯覚
ex)錯視、目の錯覚
遠近錯覚、遠くにあるものが小さく見える(実物がクソデカだった)
水中での光の錯覚
暗い所には何もない
だまし絵 etc
文化や常識のせい
ジェスチャー違いのトラブル
ピースサイン ギリシャでは「くたばれ」
参考はココ
あとは、方言を標準語だと勘違いしてたとか「なまらすげぇぜ!」→北海道弁
全員集合!は何時?
と聞かれたら、日本人答えられるけど、外国人はわからないとか
目的、やり方を間違えている
具体例、というか短い警句
自然科学でアニミズムやるな!アニミズムは芸術に使え!
愛は世界を救わない。パワーオブバランスによる一時的な平和だけだ
戦争は悪だ!→△、クラウゼヴィッツさんなら、戦争は政治の道具だと言うね(宗教戦争の激化を考えると、気持ちは分かる)
「それってこれと似てね?→ぜんぜん違った…」
アナロジー(類推、似ている探し)のミス
アナロジーがうまくいくかは、メカニズムが似てるかどうかで決まる
例
pdcaサイクルは品質管理法であって工場専門の考え、経営には向かない
oodaや伊藤貫の3つのPの方が良さげ。
わかりやすいものが好き「白黒ハッキリしなきゃ!」
「神のご意思だ」
「〇〇理論ですべてわかる!」
「前世のカルマのせいです」etc
別の説明方法あるでしょ?
「神のご意思はたいてい勘違いだよ。一炊の夢って知ってる?神の啓示を掴んだ瞬間に夢から覚めるんじゃないの?
そもそも人の認識は入れ子構造になっている
→『神のご意思だ』と我思う、故に我あり
→原理的に正しさの根拠は吹き飛ぶもんだよ。(世界五分前仮説とか)」
「今世の失敗パターンを繰り返しているだけでは?ダイエットのリバウンドは食生活改善の失敗では?玄米とささみを取り入れたら?」
「すべてを説明できる理論がある!」→この世の仕組みがほんとうにシンプルだとしても、化学元素くらいには複雑じゃね?
そもそもアキレスと亀のように真理には到達不可能じゃないの?差延があるでしょ
AIですべてを解決できると考える人は 、四元素や四体液説にハマったアリストテレスやヒポクラテスを笑う資格はない
参考
粒子と波動の二重性
孔雀の羽「俺は他のやつより強い」ハンディキャップ理論
自然の仕組みは、よく考えるとわかりやすいが、ややこしいもんです
感情のせい(焦り、怒り、愛着)
心の状態次第でミスることはよくある。解説はなし。
どうやって防ぐの?
前提と情報源を疑う。これを防ぐ簡単な質問テンプレを3つ
①「私は間違えた」と決めつけて考える
「私は肝心なことを忘れたはずだ それはなんだ?」
この質問で、間違いがあることを前提に思考を始められると思う(ウォーリーは必ずいる!)
②サンプル数を増やす
「具体例はいくつあるの?」
「この人と同じような人間は、一万人から1000万人存在するのか?」
③他人に頼る
映画監督のビリー・ワイルダーにならって
「ルビッチならどうする?」
「(価値観の違う)〇〇さんならどうするる」
→地位の違い、性別の違い、職業の違い、自分とは真逆の価値観の人、
タイプの違うサンプルが3人いたらマシになるはず
例)ひろゆき 手塚治虫 性別ちがう人
最後に
種族のイドラでの最悪ケースは、客観的事実より自分の直感のほうを信じる、盲信へ堕ちてしまうことかも(間違いだらけのメカニズムや陰謀論)
どうかご注意を
補論 直観型の思考法と種族のイドラ
※20230612追加編集→直観型はアナロジー思考、似ている探し
種族のイドラにハマりやすい直観型は、思考法が演繹法になっているらしい。アナロジーです。演繹法も使うけどね
なので、演繹法アナロジーの欠点がそのまま直観型の欠点(=種族のイドラの間違いパターン)になっている。盲信は前提から間違ってる
陰謀論にハマった直観型のおバカさんの場合は、頭の中で十分に答えを検証してないから間違う?
直観型の人が、感覚型の人を頼る、またはマネすると、帰納法的なやり方でビジョンの検証をするから間違いが減っていくのかも
(頭の中で答えを検証する≒複数のビジョン同士を比べより正しい方を選ぶ?)
これは直観型に限らない話だけど、そもそも、人間として生まれると、正しい判断に必要な情報が欠けていても、情報が欠けているという感覚を持てないようになっている。
脳の仕組み的に避けられないので、具体的に対策を立てるか、人間をやめるしかないんだ…
参考
ncoさん…special thanks!
人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている ふろむだ
…アイデアにめちゃくちゃ助けられた(思考の錯覚、司書と農家の例えなど) ここで試し読みできます
トマスリード 人間の知的能力に関する試論…下巻p460「先入観、誤りの原因について」の箇所に4つのイドラのわかりやすい解説あり 参考にした
新 科学する麻雀…統計とデータ分析の最良例
wikipedia記事 イドラとか
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