アメリカはイランがお嫌い?

政教分離が徹底されているためか、宗教が政治にもつ影響力を感覚的に理解できない。だから先進国の中でも例外的に宗教的なアメリカを本質的に理解するのが難しい。この本の副題が「宗教はいかに分かち、結びつけるのか」となっているくらいに、宗教をベースにアメリカを見ている。

そのアメリカには様々な宗教が共存しており、その多様性こそがアメリカ的であるとしている。とは言え、アメリカ人4人に1人が福音派と言われている。その福音派は、ユダヤ人国家が維持されている必要性を信じているため、イスラエルとの良好な関係を求めている。この点を理解していないと、イランとのギクシャクした関係を理解するのは難しい。

今回、イラクで殺害されたイラン要人はコッズ部隊のトップだったわけだが、このコッズという言葉がエルサレムを意味するアラビア語であって、イスラエルからの奪還を目指しているとすれば、アメリカとイランとの対立が収束することは極めて困難であると思わざるを得ない。

その点、BBCの動画は、過去から複雑に絡みあった二者の対立をうまくまとめている。

今、アメリカを中心とする各国はイランに対して石油禁輸を行なっている。これは我が日本が第2次世界大戦で受けた制裁であったが、屈服することなく戦いに挑んだ。報復への倍返しを恐れて大規模攻撃は無いとの読みもあるが、報復の連鎖に陥る可能性もある。

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