見出し画像

20030116 ゲルマニウムラジオ

 ゲルマニウムラジオ$${^{*1}}$$を買った。

 ゲルマニウムラジオとの最初の出会いは通信販売であった。小学生の頃、漫画雑誌の最後の方のページにはよく通信販売の広告$${^{*2}}$$が載っていた。

 子供向けの通信販売なので代金は切手で支払うことが出来た。商品の値段と同額になるように切手を同封して送ると品物が送られてきた。少ない小遣いを貯めたり、家の茶箪笥の引き出しの中に入っていた切手をかき集めて送ったりしていた。

 一番欲しかったのは何故かしらラジオだった。広告には「電池不要でダイヤルをあわせると、とてもよくきこえる」などと書いてあった。電池がなくてもラジオが聞けるという今までの自分の常識を覆したところに猛烈に惹かれていたのだった。一体どんな仕組みだろう、とにかく手に入れたい、小遣いと茶箪笥の中の切手で手に入れることができた。

 かつて一般家庭にあった電話はダイヤル式の黒電話$${^{*3}}$$であった。ダイヤルの指止めの部分にラジオから出ている電線をクリップではさんで接続するだけでイヤホンからラジオの音が聞こえてきた。電源は一切要らない。これが嬉しくて聞きたいラジオ番組があるわけでもないのにしばらくの間は毎日イヤホンを耳にしたまま寝床に入り、聴きながら寝ていた。

 小学生の頃に買ったゲルマニウムラジオは完成品だったが、今回買ったのは組み立て品$${^{*4}}$$である。科学教材社$${^{*5}}$$というところが販売している。スパイダーコイル式$${^{*6}}$$だ。コイルも自分で巻く。小学生の頃に買ったのはロケットの形$${^{*7}}$$をしていてこのようなスパイダーコイルはなかった。

 スパイダーコイルは70回も巻かなければならなかった$${^{*6}}$$。途中で一巻きか二巻きぐらいは間違えているような気がする。そのせいかどうか判らないが、この地域では4局から5局の放送が聞けるはずだが、2局しか聞こえない。

 組み立てキットを組み立てただけだが、透明アクリル板を使って作ったりする人$${^{*8}}$$やこれら$${^{*9}}$$やこれ$${^{*10}}$$のようにかなり凝ったゲルマニウムラジオを作っている人がいることを知った。

*1 簡単な応用:ゲルマラジオと電話器
*2 通販グッズ まつみ商会
*3 ネタブラカダブラ
*4 スパイダー式ゲルマラジオキット
*5 科学教材社のホームページへようこそ
*6 スパイダーコイルの製作(AM用)
*7 VINTAGE RADIO 古典ラヂオ・ミニミニ博物館 RADIO Room
*8 Dave's Homemade Radios Crystal Set #51 Make this single spider coil radio with two tuning capacitors.
*9 Gollumμs Guest page
*10 Dave's Homemade Crystal Sets

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?